原発通信 128号2012/01/04発行
●さて、今年は脱原発社会に舵を切れるか 正月休みも終わり、今日からという方も多いかと思います。原発通信もちょっと「お休み」していました。元旦早々の地震と毎日・朝日両新聞が原子力マフィア=原子力ムラの構成員の隠ぺい工作と、「袖の下」記事を載せ、彼らのえげつなさを暴くことから今年は始まったようです。今日の本通信も、彼ら、いや奴らのトンデモ集になった感があります。 原発事故なんてあったのという雰囲気が感じられる年明けですが、今日、4日付の毎日新聞ですが、原発関係のものは、「『開かれた新聞』委員会 座談会」のなかにあった「福島第一原発事故」ただ一つでした。さて、……。 そして、東日本大震災に乗じて一儲けをたくらんでいる連中のことを警戒しなければと思うのです。「惨事便乗型資本主義」です。年末紹介した内橋克人さんも警鐘を鳴らしていました。「人の不幸は蜜の味」とばかり、被災者を食い物にし、今回の大震災では、福島第一原発事故をも食い物にする連中の登場です。 ●都民投票条例実現署名を 原発の可否を問う都民投票条例実現に向けてですが、後1カ月、30万票獲得へ向けて頑張りたいと思います。 ●トンデモナイというか、何を考えているのかという話 昨年末28日付毎日新聞にベタ記事で「連合がタウンミーティング」との見出しで、1月24日に「『働くことを軸とする安心社会』に向けて」と題して港区のメルパルクで行うとの記事がありました。連合にしてはというよりロウドウクミアイにしてはふむふむと読み進めたら、パネリストがトンデモナイです。漫画家のやくみつる、そしてあのトンデモ「経済評論家」の勝間和代というんですから何を考えているんだということです。おまけに連合古賀会長(まあ、主催者の親分ですから仕方ないとして)だと。というより、連中は「考えているんだ」と思っているから腹が立つのかもしれません。霞が関互助組合と同類の連中と思えばと思うのですが、怒りがわいてきます(司会は二木啓孝だそうです)。 やくみつるは原発推進男芸者ですし、勝間は3.11後の朝まで生テレでの「(まだ)死んでいないでしょ」発言で「世間」から袋叩きにあったのはご記憶に新しいでしょう(下記に原発男芸者やくみつるの発言を貼っておきます)。 原発賛成、大事なのはお金という3人を集めて、『働くことを軸とする安心社会』を考えるとは恐れ入谷の鬼子母神です。悪い冗談も休み休みにしてくれという感じです。というより、「働くことを軸に安心」って、どういうこと? 気分は分かりますが…。きっと頭のいい人たちが考えたのでしょうから、わからない小生がアホということでしょう。 市場原理主義者、自己責任大好き人間で、名前の通り勝てばいいという勝間ですが、元旦早々のNHK ラジオで喋っていたこと、「あたしもともとコンサルタントですから、東北の被災地へ行って、復興のため地元企業を応援して、全国との回路をつくっていきたい」などと同じことを言うに決まっています。お調子もんを集めて、それもただのお調子もんではなく、ある意味「札つき」を集めてやる連合、全く意味ないでしょうと言うことです。組織率低下に歯止めがかからない連合、勝手にやっていればといいたいところですが、そうも言っていられないのが連合…。多くの未組織の労働者、非常勤労働者にとって、『働くことを軸とする安心社会』などと、ここで説いても反感を買うだけだということ思いつかない「想像力欠乏症」の「患者」が集まって額寄せ合い、ふんぞり返って「話し合った」って意味なしです。むしろ害毒をまき散らすだけです。「何もしない」という選択肢も世の中のためになるということもあるということです。今の連合には、余計なこと・ピントはずれなことをするくらいなら、そうしてほしいと…思います。 ところで、勝間の大好きな「自己責任」ですが、この裏には、もっともらしい「自己決定」があり、一つのセットだということです。これらがよく使われるようになったいきさつを思い出してみたいと思います。私の記憶では10年近く前でしょうか、教育現場で聞かれてきたと記憶しているのです。当時、指示されないと動かない子どもたち、自分で考えられない子どもたちというようなことが盛んに言われていました。自分のことは自分で決められるようにということで、よく「自己決定できる子を」というような感じで使われていたと記憶しているのです。当時から、何かそういう言い方に違和感を覚えていました。仕事で学校の教員たちと話す機会があったので、よく議論とまではいきませんが、話していたことがあります。自分で決めるということには前提が必要と思うのです。情報の開示です。それと、「ニセモノ本物を見極める」チカラです。そして、その後に、「自分で決めたのだからあんたの責任だよ」というのが必ず付いてくる。そこまで考えないと、このこと(「自己決定できる」)は何か胡散臭いとよく言っていました。そしたら、案の定、少しあとで出てきたのは、「自己責任」のオンパレード。貧乏になったのも、仕事がなくなったのもあんたのせい、努力しなかったから、そういう道を「選んだ」あんたの責任でしょという勝間らの大合唱でした。新自由主義の台頭とほぼ同時だということです。 http://sawako.s58.xrea.com/cgi-bin/jb/data/jb0005.jpg ▶「玄海町長、経産省職員を十回接待…倫理法抵触か」(読売新聞1月2日ネット版) 「岸本英雄町長が2011年10月までの5年2日月間の在任中に、少なくとも10件約40万円の交際費を経済産業省職員らに対する「官官接待」に使っていた」と。そうでしょうなあと思います。それにあの岸本に「倫理」を説いたってと思うのですが、法治国家でもあるし、「民主主義の国」ですから一応は説かなければなりません。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120101-00000566-yom-soci ●元旦は朝日もスクープ記事だったようですね ▶原子力業界が安全委24人に寄付 計8500万円 【東京電力福島第一原子力発電所の事故時、中立的な立場で国や電力事業者を指導する権限を持つ内閣府原子力安全委員会の安全委員と非常勤の審査委員だった89人のうち、班目(まだらめ)春樹委員長を含む3割近くの24人が2010年度までの5年間に、原子力関連の企業・業界団体から計約8500万円の寄付を受けていた。朝日新聞の調べで分かった。】(引用) http://www.asahi.com/national/update/1231/OSK201112310119.html ▼寄せられた情報 ●田原総一郎の講演料 田原総一郎は3.11前から110万円の講演料をもらって、原発推進の提灯講演をしていたそうです。 なんか元日の「朝生」で原発大討論会の司会だったみたいですが。どうしようもない奴です。(ここまで) http://peacelandia.blogspot.com/2011/01/blog-post_1275.html * 安藤晴美青森県議(共産党)のブログによると、田原が嘘八百を並べ、いい加減な話で110万円もとっていった「講演会」とやらは、経済産業省資源エネルギー庁と青森県の共催で開かれたものだそうです。それによると、最初に原子燃料サイクルについての説明があり、その後、田原総一朗の「講演」だったそうです。 講演会の表題は「原子燃料サイクル」。これについて述べるかと思いきや「原発の必要性と日本の原発の技術がいかに優れているか、また中東やベトナムに輸出できず、韓国に先を越されたのは、日本の商売が下手で、仲間づくりが下手だから」などの与太話で、「その後の30分は、もっぱら最近開かれた国会での予算委員会の話や中国との尖閣諸島をめぐる問題、反日デモにまつわる中国人の反政府感情などの話で、核燃料サイクルの問題を講義してもらうために、税金をたんまりかけて呼んだはずの講師なのにがっかりしました。」ということだったようです。 また、傑作なのは、【「再処理施設のガラス固化技術が行き詰まっている問題をどう思うか」の質問に「困っているのは原燃であり、あなた、何かそれで困ることあるの」と問題をはぐらかす有様でした。最後に、発言した方が安全性の問題を指摘したところ、「あなたのような方が頑張らないと・・」とかいいながら、誠実に答えようともせず、そそくさと部屋を出ていきました】とのことです。コヤツ、歳のせいか堪え性がなくなり、すぐにわめきたてます。それをはっきりモノ言う人だなどと勘違いする人が結構いるんですよね。 まあ、とんでもない口先人間だということだけは確かです。本通信に書いた連合のシンポに呼ぶ勝間といい、ろくでもない奴です。 | ||