原発通信 138号2012/01/20発行
●ストレス審査にOKを出したのは、NHKにもよく出る岡本孝司ら 【意見聴取会に出席したのは岡本孝司(進行役)、佐竹健治、高田毅士、山口彰、渡邊憲夫、奈良林直の6委員でしたが、時間の都合で奈良林、山口両委員が途中退出、最後まで参加したのはわずか4人に過ぎなかったとのこと。ここには枝野経産相に加えて、普段は出てこない深野弘行保安院長も顔を出したようです。なんとか体裁を整えようとしたようです。】(引用 下記ブログより) http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/9d8757a719e504ba01e87e52c83be871 * 岡本は、東大大学院修了後三菱重工へ、そして東大へ。佐竹は、東大地震研。高田は、名古屋大から清水建設、東大へ。山口は、東大から核燃料サイクル開発機構。悪名高い奈良林は、東工大から東芝へ、そして北大。経歴だけを見ても都合の悪いことをいうわけがありません。現在もそこから金をもらい「研究」しているのだから、飼い主を噛むわけがありません。金こそすべてのマフィアですから。
ちなみに班目春樹、団塊世代。東京教育大駒場から東大工(院を1972年修了)、東芝へ。その後東大に。つまり、み~んな、お仲間です。この班目の後輩(高校、大学)にあたるのが吉岡斉さんです。マフィアに入るもの、入らないもの、何が違いを生むのでしょうか。原発問題もそのへんから解きほぐす必要があるでしょう。要は「人間とは」です。
●電源未接続 責任なすり合い 保安院「東電の設置ミス原因」/東電「震災まで保安院と調整」 【ERSSへのデータ送信装置と非常用電源とが未接続だったため、データが送れなかったことは認めた。そのうえで、会見した松本純一原子力・立地本部長代理は「いつまでに(接続)工事をしなければならないのか、国と約束ができていなかった。緊急性が高い工事という認識はなかった」と述べた。】 安全・保安院: 【地震の4カ月前から未接続のまま放置していたことについては、「接続工事をすると通常時のデータ送信が止まるため、ERSSを所管する保安院と調整していた」と説明。「作業をどうするか未調整のまま3月11日を迎えた」とした。 「保安院としては、接続できていないことは(震災後の昨年)8月か9月ごろまで知らなかった」。保安院の森山善範原子力災害対策監はそう説明した。事実とすると東電が説明した「保安院との調整」はなかったことになる。】(引用) * この連中、具合が悪くなると「俺じぇねえ、俺じゃねえ」という輩と同じ、いやもっとたちが悪いです。この連中に「私たちのすべて」が握られているのですから。こんな連中に原発など動かす力量も何もないということです。だいたい、「ケーブルの長さが足らなかった」などと、基本のキのミスをよくも言えたものです。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120120-00000107-san-soci
●大前研一センセイ曰く、『原発安全対策に必要なのは「電源と冷却源確保」』だって でも、このくらいのことは、今の福島を経験した日本人なら皆言えることでは
元原子炉設計者でもある大前研一、PWR(加圧水型原子炉)についての調査・分析を加えたものを細野豪志原発相に手渡したそうです。それによると、「PWRの場合は自分が発生させた蒸気で冷却する装置が何重にも付いているので、今回と同じ事態になってもバッテリーが1つ確保できれば、東京電力のBWR(沸騰水型原子炉)よりは冷却が確保できて生き残る確率が高い、という結論になった」
「ただし、これまでは新潟県中越沖地震の柏崎刈羽原発や今回の福島原発、女川原発、東通原発、東海第二原発などBWRしか大地震を経験していない。PWRが大地震に襲われた時にどうなるかは、未知数だ」
「したがって、今後の安全対策はPWRもBWRと同じである。冷却さえできればメルトダウンは起きないのだから、設計思想をら「どんなに大きな地震や津波に見舞われても(あるいは旅客機が墜落したり、テロリストに襲撃されたりしても)原子炉の電源と冷却源を確保する『確率論』(確率が低ければ想定しなくてよいという発想)か」に転換し、電源と冷却源を「多様化・多重化」する。つまり、非常用のディーゼル発電機やバッテリーを高所に設置するだけでなく、異なる原理の電源と冷却源を用意し、その数も増やせばよいのである」(SAPIO2012年2月1・8日号)。
*
そうですか、元原子炉設計者がいろいろ計算してみた結果がこれですかと言いたい。というより福島第一原発が事故を起した時思いましたが、難しいことをいろいろ並べていますが、要は焚火の火を消すのと同じ、水をかけるということ以外にないということがわかったというだけの話です。しかも、始末に悪いことに「放射性物質」という100万年も監視しなければならないものを生み出してしまったということです。
「確率論」から離れて、「どんな」ことが起こっても「電源と冷却源を確保」という子供でも言いそうなことしか言えないとは情けないです。そんなこと計算するまでもありません。しかもそんなことしたら、コストが青天井になってしまうこと、彼らの売りである「原発は安い」にならないということがより明白になってしまう。そもそも「矛盾」の語源と同じことに陥ってしまうのです。しかも、「PWRが大地震に襲われた時にどうなるかは、未知数だ」とは、もう原発から「離れた」からか、のんきなことを言っています。さすが、エンジニアから金融の世界で、世界(?)の人をたぶらかしてきただけの御仁です。
*大前研一:早大(理工)、東工大原子核工学科修士修了、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科博士課程(工学博士号)、日立製作所へ、高速増殖炉の設計関わったマフィアの一員。高速増殖炉なるインチキなものをやっていたから、カネの社会に入っても「無から有」を生み出すような詐欺まがいのことを平気でやれた御仁なんですね。
●新潟県中越沖地震 東電はなんと言っていたか 松本純一が出てきます 新聞協会賞を受賞した新潟日報「揺らぐ安全神話 柏崎刈羽原発」の連載記事です。
●東京新聞と毎日新聞社説(1月20日) よく言われているように、「どんな地震や津波にどれだけ耐えうるか、肝心の報告書は、コンピューターによる解析に基づいて電力会社が用意する。試験の問題を受験者自身が作成し、自己採点して合否を決めるようなもの。条件の数値を変えれば結果も容易に変えられる。」「報告書を審査する経済産業省原子力安全・保安院は」、「独自の審査基準を示し、評価を下したわけでもない」(東京新聞)のです。 毎日新聞社説、「評価の前提となっている設計上の想定は東日本大震災以前のものだ。震災で最大の揺れや津波の想定そのものが揺らいでいる。耐震指針や安全設計審査指針の見直しも行われている。もとの想定が信頼できるという保証はどこにもない」と言っている通りなのです。
先にストレステストなるものを行っていつ三菱の様子を取材した毎日新聞の記事をご紹介しましたが、会議テーブルを囲んで、電卓叩きながらやっている仕事(?)です。とてもとても信頼、信用できるようなものではないということです。そもそも、「この地震の振れ(ガル)には耐えられないかも」などとなったら、すべての原発がだめになってしまうというジレンマに陥ってしまうのです。そのことは、六ヶ所村再処理工場と、東通原発、計画されている大間原発などの数値がいかに出鱈目かということを調べればわかります。「古い基準の」六ケ所村、これに合わすことが重要なのです。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012012002000044.html http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20120120k0000m070181000c.html
●福島第一2号機 格納容器内を初撮影 【格納容器の底から四・五メートルの位置まで内視鏡を下ろしたが、水面は確認されなかった。炉心に注入した水は、これより低い位置で建屋地下に流れ出ていることが確認された。】といいます。で、その水はどこへというと、それは下記の記事ですが。 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012012090070715.html
●福島第1原発2号機付近の立て坑などに高濃度汚染水計1100トン これら、「汚染水漏えい問題」ですが、前のほとぼりが冷めたころ出してきませんか。あっちこっちに大量にあるということでしょう。あれだけジャバジャバやっているんですから。今度はいつごろ、どこにあるというのでしょうか。
●さすがに「無主物」とは言えなかった?! 東電に賠償指示の意向=新築マンション汚染被害で―枝野経産相 枝野経産相、「砕石業者に責任があるとはとても言えない」と指摘。「東電の(福島第1原発)事故と相当の因果関係があると思っている。速やかに賠償の手続きに入るよう、東電に指示したい」と言ったといいます。当たり前です。「とても言えない」という神経がわかりません。避難指示さえいい加減だったし、稲わら問題、ゴルフ場の汚染だってみんな同じです。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120120-00000083-jij-pol
●『「リフレッシュ・ローテーション分校」による、Cs体内残存量の低減効果』 昨日、朝日新聞による福島の食事 国基準の40分の1」という記事を紹介しましたが、内部被曝についての興味深いブログがありましたので、貼っておきます。 http://nucleus.asablo.jp/blog/
●大阪府柏原市で洗剤工場から洗剤が流出。川が泡だらけに 大変なことなのですが、そのうち分解されていってしまうものです。しかし、放射性物質はそうはいかないというところが大違いなのです。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120120-00000065-mai-soci
●トンデモナイ話 毎日新聞の斉藤信宏、また駄文 本通信1月6日の130号で「こういう『知ったかさん』は社会の毒です」と書いた毎日新聞の斉藤信宏という記者、またまた、とんでもない駄文を1月19日付の同じ欄「憂楽帳」に書いています。 今度は、「ウォール街を占拠せよ」と運動している「99%」の人々に向けて、公園から退去したら、フロンティア精神を発揮して中国へ行けばいいとほざいている在中国の米国人大学講師のトンデモコラム(『若者よ、東をめざせ』ニューヨークタイムズ電子版8日付)を、得意げに紹介しています。要は、移民で成り立っている米国、もう国内には仕事がないが、中国には職が余るほどある。だから中国へ行けという話です。 この斉藤という男、自分の「意見」を堂々とぶち上げればいいものを、「賢く」米国のエコノミストの言葉を引用し、米国の失業率が一向に下がらないのは、「移動・移住ができないためのミスマッチがあるから」というのです。多額の住宅ローンを抱え値崩れした家を抱えて身動きできないからだと。 斉藤記者は、いかさまをやって濡れ手に粟とばかりにぼろもうけして挙句の果ては倒産し、全世界に「迷惑」をかけているリーマンブラザーズの社員ら「1%」の連中と「99%」の人々の「仕分け」がどうやらできていないようです。前のコラムで「反格差デモではない」と言っている御仁ですから。 そもそも、引用した「米国のエコノミスト」(誰だか知りませんが)なるものはいい加減で、口先、博打好き──それもいかさま賭博に嬉々として参加していた連中だということを自覚していないようです。このコラムの見出しを「ミスマッチ」とつけていますが、この男の存在と新聞記者ということこそが「ミスマッチ」だと思うのですが。
| ||