原発通信 144号2012/01/30発行
新宿の応援行動に先立ち、渋谷・宮下公園で行われた反・脱原発集会に行ってきました。寒い中、結構な人が集まり、渋谷の街をデモしてきました。センター街周辺を回るコースで、えっ、ここ通すのという驚きでした。途中、店から若者が飛び出して「原発止めろ!」とコールを数回繰り返したかと思ったら店に戻っていきました。ところで、デモが始まる前(集会などありません)、ピンク色のティッシュを配っている女性がいたのです。なんでこんなところで…と思ってよく見ると下記のチラシでした。なかなかやるねと。 また、新宿の都民投票要求署名所のことです。中学生(?)らしき少年2人が関心を持って、原発反対・賛成のシール付けのパネルに、「反対」の赤マークを貼っていってくれました。こうした少年を見ると明るい気持ちになります。 ▼宮下公園でもデモの報道(毎日新聞)、こんなものです。浜岡でも行われたそうですが、記事では渋谷はナシです。Web版では写真が掲載されていますが、本紙上ではナシ、ベタ記事でほとんど目につきません。 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120130k0000m040054000c.html ●東京新聞 原発住民投票 意思表示へ扉を開こう 1月30日付。【原発の是非を問う住民投票を実現させようという東京と大阪での運動に注目したい。命や暮らしを左右しかねない原発政策が住民不在のまま進められてきた。そんな不条理への抗議行動でもある。】(引用) http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012013002000057.html * デモや署名で街頭に出たり、立ったりして思うことは、大多数の人たちの無関心です。想定済みとはいえ、何なんだろうと思ってしまうのも事実です。意思表示する意思というものを期待できるのかわからなくなることもあります。でも、です。できることを! ●原発全停止は秒読み段階に 政府が大飯に託す再稼働の道筋
「枝野幸男経済産業相が会見で「再稼働を急ぐつもりはない」と釈明する事態となった。ただ、その言葉とは裏腹に、政府の対応に焦りが見え隠れするのも事実だ」と指摘する週刊ダイヤモンドの記事です。 http://diamond.jp/articles/-/15891 ●【たんぽぽ舎発】柏崎刈羽原発5号機は重大な「トラブル停止」だった/2ヶ月弱も早く停止した「真相」/山崎久隆 (転載) http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201201291145310 ●こんな状況だったのにもかかわらず、再稼働をたくらんでいるとは 最悪シナリオ閲覧「数人」に限定 「混乱恐れて」と細野氏 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012012901001214.html http://www.47news.jp/47topics/e/224789.php ●中川センセイ、なぜ朝日新聞を引用 毎日新聞の連載している中川センセイの今週の記事です(1月29日付)。 このセンセイ、放射線の「専門家」ではなかったのではないでしょうか。それが、朝日新聞の先日の記事(本通信137号)を引用して、大したことない、内部被曝など恐れる必要ないとの「持論」を展開しています。 http://mainichi.jp/select/science/news/20120129ddm013070046000c.html 「引用ばかり」と指摘するこんな意見もネット上にありました。 http://twitter.com/#!/SciCom_hayashi/statuses/157035597960192000 ●不意打ち値上げ、政府支援機構が怒り 東電、「(値上げは)事業者の権利だ」だそうです 「我々を無視しておいて、こんな値上げを許すわけにはいかない」。 「機構側が急きょ呼び出した常務クラスら東電幹部6人を前に、運営委員4人が怒りをぶちまけた」たそうです。「(値上げは)事業者の権利」と開き直り、強硬姿勢をみせる裏側には、総選挙を行えば、民主党は下野だとする読みがあるとのこと。 「事業者の権利だ」とはよく言えたものです。 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120129k0000e010104000c.html ●東京電力:大口値上げ、政府が圧縮指示へ 算定基準不適切 【機構側は「算定根拠が明確ではない」と判断。ただし、機構が再検討を指示しても、企業向け料金は政府認可の対象外で、強制的な権限はない。】そうです。 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120129k0000e010103000c.html ●原子炉注水用の配管、凍結で損傷 福島第一原発 この件の危惧については、本通信で紹介したYou Tube のなかでも指摘されていました。やはりということです。塩ビ(?)などのパイプなので、低温化になったら硬化して割れてしまうだろうと。今日の毎日新聞にも、TVのニュースでもしていました。わからないのですが、漏れた水、いつも回収すると東電は言うのですは、先日など漏れたという量2リットルかなんかです。写真を見るとコンクリート(モルタル)にしみこんでいます。どうやって回収? http://www.asahi.com/national/update/0128/TKY201201280392.html ●原発対応:滋賀県、緊急防護措置区域を42キロまで拡大へ 【滋賀県は、隣接する福井県の原発で事故が起きた場合の放射性物質拡散予測を独自に行い、国が原発から半径30キロとした緊急防護措置区域(UPZ)を最長42キロまで拡大する方針を決めた。国に報告してUPZ圏と同様の支援を求める。UPZの拡大範囲を決めたのは全国初という】とのことです。 http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120129k0000m040030000c.html ●大間、「自立できない町になってしまった。政策を間違えた」 昨今マグロで有名になった大間ですが、その昔1970年代までは過疎と仕事のない寒村で、そのために原発を誘致してしまったと後悔している大間の実情のルポです。 「原発推進派の町議も『議会の中にも反対の声はある。ただ、全員が推進派という立場上、愚痴をこぼすだけ』と明かす。そしてこう嘆いた。「町職員給与の2~3割は(電源3法)交付金。Jパワーからの借金もある。自立できない町になってしまった。政策を間違えた」といいます。 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120128ddm001040131000c.html http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120128ddm003040137000c.html ●押しつけられる番号と絆 1月28日付毎日新聞です。「共通番号法案」が今国会に提出されるとのことです。1970年代、反対運動の中でつぶれた「総背番号制」が「『社会保障』という新たな口実を見つけ」再登場し、メディアの側も今回は賛成に転じたといいます。本欄執筆の小笠原みどりさん(ジャーナリスト)は指摘します。「社会保障の充実どころか、困窮する人に「税金泥棒」のレッテルをはり、住所のない人を今以上に職のない人に変えるだろう」と。大綱によると、国と国民との新しい信頼関係を築く絆だそうです。 責任を取らず、不安な人々の心を既存の秩序に取り込むことであり、それは首綱と変わらないと筆者な指摘します。とんでもないことが進行しているようです。 http://d.hatena.ne.jp/ujikenorio/20120129/p2 ●問題は、取材するマスコミの方では 本通信でも時々引用する毎日新聞の「風知草」です(1月30日付)。「首都地震、不安と油断」とのタイトルで、【衝撃の「4年以内に70%」報道】について触れています。【3・11を生き延びた人々の体験談や吉村の著作には、防災グッズでは得られないものが詰まっている】と締めくくられた同コラム、中身はいいのですが、石原との定例記者会見の件では、【石原慎太郎・東京都知事は27日の記者会見の冒頭、「どうせ質問が出るだろう」と先回りして防災を語ったが、質問はゼロ。30分の会見はすべて石原新党に費やされた。とはいえ、その程度のものだった。】(引用)と「嘆いて」いるのです。でも、これって、質問できなかった山田さんたちマスコミの問題です。「その程度」の記者ということです。 http://mainichi.jp/select/seiji/fuchisou/news/20120130ddm002070111000c.html
| ||