原発通信 153号2012/02/14発行
2010年6月に7年ぶりに地球に帰還した探査機「はやぶさ」のプロジェクトチームのトップだった的川泰宣さんの講演を聴く機会がありました。JAXA教育・広報統括執行役、JAXA宇宙教育センター長、JAXA宇宙科学研究本部対外協力室長・教授をつとめられた方です。 その講演、3.11大震災の話から始まりました。海外の友人たちからのメールに被災地で暴動が起きていないことに感心した内容が多かったというのです。そうメールをよこした友人が後でいうには、詳しい中身は端折りますが、「日本人は政治に期待していないからだろう」といったそうです。言い得て妙でした。 また、3.11以後、東電の連中が、彼(的場氏)のところへやってきて、危機管理についての意見等を求めに来たそうです(このことについては本通信に書いたかどうか…)。的場さん、言います。彼ら(東電)が言う「想定外」ということについて温度差を感じたというのです。的場さんたちは、いつも「想定外」を想定し、想定外の事故が起きたときどう対処するかということを考えてばかりいるが、彼らにはそのようなスタンスがないと。想定外ということをはじめから排除しているのですから。まあ、巷で言われている通りだということです。 講演の最後、この「はやぶさ」、つくったのは町工場ですと、日本のものづくりということで話を締めくくりました。なかなか傾聴に値する話でした。的場さん、1965年東大卒だそうです。現在、原子力マフィアの連中とほぼ同期です。また、はやぶさですが、東芝とNECなのですよ…。
温度計が壊れたからだということにするようですが、以下のように指摘する人もいます。30度台かと何気なく思っていたら、とんでもない量の水=毎秒3トン=をこの温度にあげるということはどういうことかと、以下のように指摘していました。しかし、都合の悪いことは「なかったこと」にするとは。これ、自分に都合の悪いこと、モノ、人はすべてなかったことにする手法、ナチや、スターリニストらがやったことと同じです。強制収容所、隔離、みんな根は同じです。そして、今は原子力マフィアです。原発立地のプロセスなど端的です。断層も地震も津波も、みんななかったことにする。そして安全だと。都合の悪いデータはなかったことにして、事が起きれば「想定外」。しかも、外れても反省もしないし、当然謝罪もしない。 【毎時14.6トンの氷温水をアッと言う間に、30℃以上にするには、壊れた原子炉内に、もの凄く高い温度のものがあることを示しています。核燃料の崩壊熱のことを考えれば、当たり前のことなのですが】と。そして、以下のことも指摘しています。 【崩壊熱と臨界によって発する熱の違いです。原発反対派の中にも誤解があって、温度上昇=再臨界と騒ぎ立てる人たちもいますが、次のことを明確に理解しておく必要があります。 ・臨界にならなくても、使用済み核燃料(使用中核燃料)は、崩壊熱によって温度が上がり、水で冷却しなければ、ほどなく再溶融する。 ・臨界状態になるための条件は、ウラン235またはプルトニウム239の濃度、塊の大きさ、形状によって決まり、温度は直接的には無関係。 ・「崩壊熱で温度上昇」→「再溶融」→「形状が変わり再臨界」というストーリーはあり得る。 ・「再臨界」→「温度上昇」→「再溶融」というストーリーもあり得る。】(ここまで) 詳しくは同ブログを参照してください(下記)。また、思うのです、注入した毎時14.6トンもの水、どこへいってしまうのでしょうか…。汚染水としてタンクへ…。蒸発して環境中に…、説明がほしいものです。 http://nucleus.asablo.jp/blog/
「福島第1原発2号機 「完全安定」程遠く 計器不安、炉内把握できず」 民主党嫌い→今の政府は民主党→やっていることを批判する→福島第一原発事故処理を突っつく→民主党批判→原発事故→「完全安定」程遠く→東電を批判することにということになちゃった! http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120214-00000128-san-soci
2月13日 掲載の日刊ゲンダイです。東電、保安院は温度計の故障としましたが、本当でしょうか、故障ということで何事もなければいいのですが、そのままそうですかと信用できないところが問題です。この記事で、原子炉格納容器を設計していた元東芝技術者の後藤政志氏が、「核燃料の状況は3・11のときとまったく変わっていない。水をかけて、『制御したつもりになっている』だけなのです」「4号機の核燃料プールが崩壊する懸念はクリアされたのかどうか。プールが崩れて、核燃料が床に落ちれば、冷却することができなくなる。器の中にあるからこそ、冷却できるわけで、床にぶちまけられたらなす術なしです」との指摘、不安どころか、恐怖です。それこそ東日本3000万人が……、です。 http://gendai.net/articles/view/syakai/135085
【議決権の3分の2超を取得すれば、重要案件で拒否権を封じることができるようになり、経営改革を徹底させることができる。政府はこれをテコに抜本的な「東電改革」を目指す】とのことですが、いかに…。 http://mainichi.jp/select/biz/news/20120214k0000m020095000c.html
【志賀原発がある石川県志賀町が2002年度までの17年間に、北陸電から少なくとも57億円の寄付を受けていたことが分かった。前町長の細川義雄氏(78)が証言】。 志賀町、この町のことは本通信2号(2011年6月20日)に書きました。 1983年1月26日、志賀町で開かれた「原発講演会」(地元の広域商工会主催)での当時の高木孝一敦賀市長の「いま大金を貰えるなら100年後、50年後に生まれてくる子供が全部カタワモンでも仕方ない」というトンデモ発言があり、なんとその発言に拍手さえした町民がいたところです。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012021402000024.html
オウム真理教事件で、とんだミソをつけてしまった中沢新一氏ですが、【脱原発などに取り組む市民団体「グリーンアクティブ」の設立を正式に発表した。中沢氏は「原発に依存せず、むやみな自由主義や経済格差に抵抗する人々の力を集め、現状の政治を変えていく」と設立趣旨を説明した】とのことです。ともにたたかっていきましょう。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012021402000030.html
【農家から集めた使用済みビニールハウスのリサイクル過程で出た土から、国の埋め立て基準1キロ当たり8000ベクレルの7倍を超える最大5万8000ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表】、そして、例によって、【「認識が甘く、深く反省している。今後は定期的に検査をし、管理を徹底したい」と話した】。でもね…。 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120214k0000m040050000c.html
このブログを書いている田中龍作さん、記者会見で質問したそうです。 【原子力安全委員会が保安院を困らせるような質問をしている場面を見たことがない。なぜこんなに早く終了するのか?」「保安院と打ち合わせして長引かないような努力をしている」。班目委員長は原子力安全委員会と保安院が談合していることを自ら明かしたようなものである。】また、【「検討委員会の中に原子力産業から献金を受けている委員はいないのでしょうか?」と質問した】ところ、【「お金を貰ってるって意味が分からないんですけど、あっ、研究費のことですね?」とあらかじめトボケた班目委員長は「(行政の中立性)とコンフリクト・オブ・インタレスト(利益相反)を考えて適正な人を選んでいる」と述べ、委員に金銭供与があることを認め】たそうですが、何を言ってもこの人、カエルの顔に…です。田中氏が言うように【この人たちの頭には賄賂の認識がないようだ。原発事故は起こりうる、ひと度発生すれば大惨事となるという認識も同様にないよう】のですから。 このとぼけたような顔をして、にやにや(状況が違う時に会ったならいつも笑顔のいいおっさんなのでしょうが)しての記者会見です。 http://tanakaryusaku.jp/2012/02/0003681
上記、田中龍作さんのブログからです。 http://tanakaryusaku.jp/2012/02/0003673
「新しい日本のエネルギー政策の提案」と題した自民党エネルギー政策議連提案の中身です。 http://www.taro.org/2012/02/post-1163.php
●知事「自首するやついないのか」 東電を激しく批判 - 47NEWS(よんななニュース) 埼玉県知事は普通の感覚を持っているようで…。当たり前のことを言っただけなんですけどね。 隣の自治体の知事が有権者をサルと呼んだり、民主主義のルールを無視すると堂々と宣言した後だけに少しほっとしました。 http://www.47news.jp/CN/201202/CN2012021301002259.html (ここまで) 「ガスタンクが爆発すれば御用になるし、デパートが火災になっても御用になる」と。まったくその通りです。東電、放射性物質を取り返しがつかないほど全世界にばらまいても「無主物」ですと。
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