原発通信 188号2012/04/10発行
「げんぱつ? YES/NOパレード」が今週土曜日(14日)にあります! 「原発」都民投票条例制定を求めるデモ 新宿:大久保公園 13時30分集合です。中央公園までデモ。 (本通信最後に詳細) *ぜひ参加していきましょう! 花見だと浮かれているその隙に 先週末から、ようやく“春らしい日”が続いています。開花が遅かった東京の桜も週末には開花、昨日(9日)は今年最高の気温を記録し、春爛漫でした。そんな暖かさに誘われ、仕事先の近くでもあることもあり、北の丸から、千鳥ヶ淵と歩いてきました。まあ、ものすごい人出でした。まるで1年前、この国で起きたことなど関係ないかのようです(私もそのなかの一人でしたが)。 そんな〈春爛漫〉のこのとき、野田政権は、大飯原発を突破口に原発の再稼働をたくらんでいます。 枝野経産相の昨日の「おおむね適合」記者会見、見ましたか。何があったか知りませんが安全・保安院の職員、一生懸命働いているなどと、ゴマすりです。なんで大臣が「部下」の「ゴマをすらなきゃいけないんだ」と。きっと原子力マフィアや官僚どもの脅し等があったのに違いありません。 昨夜の報道ステーションで大飯原発再稼働問題をやっていましたが、結構、古舘、がんばって「おおよそ適合」に異議を唱えていました。文字起こししたもの貼っておきます。見逃した方は、動画も貼ってありますので参考に(そのページのずーと下の方です)。 また、北関東各地で規制値の100ベクレル/kgを越えるキノコや山菜、川魚などが次々“発見”され、出荷停止もしくは自粛となっています。茨城の海ではアイナメと続々です。想定されていたこととはいえ…。 保安院は規制できないと言い、班目は「俺は知らない」と言う。「大丈夫」と言っているのは、電力会社と野田政権の「原発大臣4人衆」だけ!? 安全基準に「適合」=政府、再稼働判断へ―大飯原発3、4号機 毎日新聞 2012年04月09日 21時58分(最終更新 04月10日 07時33分) 野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚、関西電力大飯3、4号機の安全対策について、「(再稼働の)基準とおおむね適合している」と判断したといいます。 「おおむね適合」とはどういう意味(感じ)でしょうか。普通は、「まっ、いいか。こんなもので」という時に使う言い方ではないでしょうか。事故を起こしたというのに、「まっ、いいか」でいいのでしょうか。いいわけありません。 保安院は「(中身の妥当性を)判断する法律がなく、規制できない」? でも、「おおむね適合」?! 大飯原発:工程表、関電の「言い値」 保安院、判断不可能 【保安院は「(中身の妥当性を)判断する法律がなく、規制できない」と踏み込まず、計画は事実上、関電の「言い値」が認められた形だ】といい、かつ、【物資や人の支援に不可欠となるアクセス道路の多重化も「中長期的な課題だが、国や自治体と決める話」と計画には入れていない】と。 これが本当だとすると、要は何もしていないということです。それを「おおむね適合」という神経がすごいです。 班目委員長は責任回避…とくれば、いったい誰がどのように責任を取るのかです。 【現行法では、原発の安全規制は、保安院と内閣府原子力安全委員会がダブルチェックするが、新しい判断基準づくりや関電の対応の妥当性の判断に安全委は関与していない。班目春樹委員長は9日の記者会見で「大きな問題があると認識していない」と、保安院任せの姿勢】だと。 自分の発言だということも言えない「政治家」に責任なんて 「責任を取る」というなら、「どのように責任を取るのか」はっきりさせよ 大飯原発:関係閣僚会合の議事概要公開 首相以外は匿名 ほれごらん、枝野が言った「この4人が責任を持つ」だのということ、やはり「空手形」です。初めから、するつもりもないし、責任なんてとるつもりなど、毛頭ないという証明です。それに70分も「話し合って」A4判2ページ強とは、何も中身は明かさないということです。それもこれも、「国民がおとなしいから」です。 原発再稼働:民主2PT見解は正反対 毎日新聞 2012年04月08日 13時52分(最終更新 04月08日 14時45分) 【民主党内は二つのプロジェクトチーム(PT)が「時期尚早」と「速やかに」という正反対の提言案をまとめるなど議論が混迷】しているとのこと。 ・東電・電力改革PT会長の仙谷由人政調会長代行 ・原発事故収束対策PT座長の荒井聡元国家戦略担当相 ・エネルギーPT座長の大畠章宏前国土交通相 【原発事故PTが3月に「再稼働の政治判断は時期尚早」との提言案】 【エネルギーPTは4月に「安全性が確認された原発は速やかに再稼働させるべきだ」と】 そりゃそうです。エネルギーPT座長の大畠章宏前国土交通相、原発の日立の出身ですから。 ・大畠の経歴:1947年生まれ。武蔵工業大学(院)を卒業後、日立製作所に入社、原子力発電所プラントの設計及び建設業務に従事。組合専従役員。ロードークミアイ出身です。1990年に社会党から立候補当選。 ・荒井聡元=1959年札幌生まれ。札幌南高校、東大(農)、農水省、日本新党 原発安全基準、無責任極まりない…馬淵元国交相 【馬淵澄夫元国土交通相は7日、秋田県由利本荘市で講演し、政府が6日に決めた原子力発電所再稼働をめぐる新たな安全判断基準について「目の前に再稼働が迫り、2日間で泥縄式に作った。無責任極まりない行動で、国民に理解いただくのは困難ではないか」と述べ、政府の対応を批判した。馬淵氏は東日本大震災による原発事故後、首相補佐官として放射性物質の飛散防止対策などにあたった】。 馬淵澄夫=奈良1区、1960年生まれ、東京都立上野高校、横浜国大(工)、三井建設 大阪市も幹部職員、関電へ天下り。しかし、この騒ぎの時にというのですから、よくやるものです。 <大阪市>元助役ら幹部7人、関電「天下り」 元幹部「7人は市の助役や収入役、財政局長の経験者。市を退職後、市の外郭団体幹部を経るケースもある。再就職は79年に中断したが87年に再開、現在も続いている。現在の任期は4年で、多い月で取締役会などに4回程度出席。関電によると、10年度は市OBを含む社外監査役4人に計3300万円の報酬を支払った」とのこと。ぼろい「仕事」です。その地位とカネで、日本の国民を売っているのだということの自覚などまったくもって、ないでしょうね。「役得」というくらいの認識でしょう。 電力会社、どこもそうなのでしょう。こうして、行政を手なづけていったのでしょう。 しかし、こういう種の人間というのは、何でも人のせいにしたがるのですね。まあ、本当かどうかは別にしても、「言われたからやった」という言い草が無責任そのものというものです。では、「死ね」と言われたら死ぬのですかね。 大飯3・4号機の「保安院」資料に重大疑念――制御棒の挿入が間にあわない恐れ 【制御棒挿入時間の評価値は二・一六秒。評価基準値は二・二秒だから余裕は二%しかない。もし三つの断層が連動した場合、基準地震動は約一〇〇〇ガルとなり、制御棒挿入時間の評価基準値である二・二秒を超え、事故時には制御棒挿入が遅れる可能性が高い。】 大飯原発:福井県議、大勢が再稼働容認 毎日新聞調査 【アンケートは、野田佳彦首相と3閣僚が新基準「安全性に関する判断基準」を決定した直後の7~9日に電話や文書で行った。再稼働について、3人が「容認できる」、30人が「条件付き容認」と答え、「容認できない」は2人だった】。 この事実、覚えておきましょう。 原子力安全委:班目委員長ら全員留任 規制庁発足まで 【設置法案の国会審議入りのめどが立っておらず、経済産業省原子力安全・保安院と共に、当面はこれまでと同じ顔ぶれによる原子力規制が続くことになる】と言いますから、どうしようもないです。 元東電社員木村俊雄氏:原発再稼動 わたしはこう思う 報道ステーションに出た元職員の話しです。 【格納容器の蓋さえも開いてない状況で安全だ妥当だってよく言えるもんだよね。】 【でも書き換えても(規制側は)わかんないんだよね。技術力がないから。もう東京電力に手玉にとられてますよ規制側は。】 【津波を過酷事故の(想定の)中に盛り込むのは実はタブーなんだと。】 【地震学の定説にフィットさせて作った時には日本の国土には原子力発電所は造れませんと。知ってるのに知らないふりしてるんです。】 【原子炉理論とかに関しては、原子炉工学部を出てれば詳しいかもしれないけれども実物は実物を動かし、見た人間じゃないと分かんないわけだから、そういう意味では全くのずぶの素人】 東電と「需給調整契約」を交わしていた企業名(2007年08月23日時点) 以前、本号でも書きましたが、電力の「需給調整契約」です。何社かの契約者名が出ていましたので参考までに。本来なら、下記を条件に格安の料金で契約しているのですから、電気を止められても文句は言えないのです。それを「経済活動が停滞」だなどといって、安いままで得を取ろうとしているのですから。「リスク」を承知のうえ、彼らが好きな「自己責任」で契約したのではと突っ込みたくなります。「自己責任」なのだから自分で何とかしろです。 【『需給調整契約には、いつ使用制限を通告するかで3種類にわかれます。 ①通告後《すぐに》使用制限する「瞬時契約」(東電では昭和電工、旭硝子、神戸製鋼所、東京製鉄、東京鋼鉄、朝日工業、東邦亜鉛など23件 契約) ②使用制限《1時間前までに》通告する契約(同500件強 契約) ③使用制限《3時間前までに》通告する契約(同700件強 契約) 2.③の契約先には、三菱電機、富士通、NEC、日産自動車、ホンダ、富士重工業、いすゞ自動車、新日本製鉄、住友化学、三菱化学、三菱重工業、IHI、コマツ、日立建機、サントリー、カネボウ化粧品などがあります。』(※管理人が、一部「《》」記号を加筆)】 「放射性物質は煙突から管理されながら出てくるから大丈夫」と言い張った原子力保安院 連載記事(下記はその一部)だそうですが、避難区域をめぐっての驚くべき実態がルポされています。 【「私たちは『もっと放射能が出てくるんじゃないか』と何回も指摘した。でも保安院は『絶対ない』『県が考えるシナリオはあり得ない』とはねつけた」「3~5キロの避難シナリオだって、さんざん粘って『放射能漏れ』を無理矢理出させた想定なんです。それも『放射性物質は煙突から管理されながら出てくるから大丈夫だ』と保安院は言い張っていた」】 4/14(土) 「げんぱつ?YES/NOパレード」 ◇タイムスケジュール◇ | ||