原発通信 201号2012/04/27発行
*『通販生活』最新号「原発特集」です。最後に貼っておきます。 班目センセイ、今ごろ言われても……。だから「デタラメ」などと言われるのです。 じゃあ、原子力安全委員会って何するところなのでしょう。さんざん「安全、安全」と言ってきたところです。何を根拠に言ってきたのかが問われてしまうのに、この班目サン、“正直な人”なのでしょう、言ってしまいました。ならば、お取りつぶしです。しかし、まだこの人たちを「専門家」だとし、「専門家の意見を仰ぐ必要がある」などと寝ぼけたことを言っている連中がいます。 ▶安全の証明ほとんどできない…敦賀原発で班目氏 もう、あんぐりです。エエッ!?という感じです。班目センセイ、「原電が安全性を証明しない限り、運転できないと解釈すべきだ」と述べたうえで、「安全性の証明は実際には難しい。そんなところに作れば傾くわけで、安全の証明はほとんどできない」と言ったそうです。別にそんな程度のことなら、誰にだって言えます。問題は、これまで「大丈夫、大丈夫。結局はお金でしょ」と言って、お墨付きを与え推進してきたのは、あなたたち原子力ムラの人たちということです。「安全性の証明は実際には難しい」「安全の証明はほとんどできない」となったら、原子力安全委員会とはなんなのかです。もう、はっきりと「原発は安全性の証明はできないので、やめます」と潔く言ったほうがいいです。そのほうが、汚名返上、「歴史的」にも「評価」され、名も残るというものです。 だから何なんだ! 福島の「事故で得られた知見」は、原発は爆発するということ。まったくもって意味のない解析です。何年に1回だろうが起きたのですから。 ▶福島第1原発、19メートルの津波発生は670年に1回 JNES解析 【東日本大震災で得られた知見から、発生確率を算出した】結果、【同場所で約670年に1回の確率で押し寄せる可能性があるとの解析】と原子力安全基盤機構(JNES)。だから、「しょうがない」とでも言いたいのでしょうか。意味のない計算をしているものです。東日本大震災で得られた知見は、原発マフィアがこれまで言っていたことはまったく嘘で、原発は爆発するもの、壊れるもので、「絶対安全」ではないということです。つまらない計算をするものです。これで仕事をやっているつもりなのでしょうか。 時間がある方、上記にアクセスしてみてください。実に下らないことが書かれています。これも天下り先です。こうして、あがってきた税金を分配する互助組織として存在しているのでしょう。ひどいものです。 産経のデタラメ加減を一つ 『通販生活』最新号に、産経新聞の報道を一番頼りにしているのは森永卓郎サンとありました。これでも頼りにしますか、森永サン(ほんの一例ですが)。 ▶浜岡原発、津波対策急ピッチ 鋼鉄壁10メートル超「強度十分」 ▶浜岡原発:防波壁のかさ上げが焦点に 津波追加対策 南海トラフの巨大地震で最大21メートルの津波 橋下は再稼働反対なのか、賛成なのか 橋下大阪市長、「ライフスタイルの変更」を求め、「安全はそこそこでも快適な生活を望むのか、不便な生活を受け入れるか」と問います。そして、コストもかかりますよと。ショック療法的な発言なのか、はたまた本心は……なのか。 ▶節電に住民支持ない場合は再稼働容認…橋下市長 【『相当厳しいライフスタイルの変更をお願いすることになる。その負担が受け入れられないなら、再稼働は仕方がない】と述べ、節電策に住民の支持が得られない場合、再稼働を容認する意向を示した』といいます。 ▶橋下市長「大飯原発の再稼働なければ増税も」 【大飯原子力発電所3、4号機の再稼働が認められない場合、代替エネルギー促進などにかかる行政コストの確保のため、「増税も検討しなければいけない」と述べた】。 ▶橋下市長:「原発か節電か」住民に訴える考え 再稼働で 【「家庭に負担をお願いすることになる。安全はそこそこでも快適な生活を望むのか、不便な生活を受け入れるか、二つに一つだ」と話した】。 【大阪市の8項目提案】 ◇原発の安全性に関する提案◇ ・独立性の高い規制庁の設置 ・安全基準を作り直す ・新安全基準に基づく完全なストレステストの実施 ・重大な原発事故に対応できる防災計画と危機管理体制の構築 ・原発から100キロ程度の都道府県と協定を締結できる仕組みの構築 ・使用済み核燃料の最終処理体制の確立 ・電力需給の徹底的な検証と結果開示 ・損害賠償など原発事故によるリスクに対応できる仕組みの構築 ▶猛暑なら強制節電の準備も…枝野経産相が表明 その前に、きちんとした、データを出させることが先だと思うのですが。電気が止まっても、命の方が大事です。 【「猛暑の場合に(自主的な)節電では足りないとなれば、計画停電や電力使用制限令といった手段を駆使することになる」と】 ▶東電、寄付金を全廃へ 自治体などに年間20億円支出 東電は、毎年20億円あった(ほんとでしょうか、もっとあったでしょう)という、原発が立地する自治体に文化・スポーツ施設の建設などの名目で出していた「寄付金」を、原則として全廃するとのことです。 ▶敦賀の活断層 全原発で見直すべきだ 安全・保安院が言ったところだけでなく、全原発で見直されなければならないのは当然です。 ▶東海第2原発 燃料装填と定検終了時期「未定」に 本通信198号でお知らせした東海第2原発核燃料装填の件の続報です。 燃料装填(そうてん)と定期検査の終了時期をそれぞれ「未定」とする方針を固めたとのことですが、「未定とした」詳しい理由について説明はなかったといいます。反発の大きさに驚いたということなのでしょう。それほど、自分たちの世界だけしか見ていないという証しでしょう。 現在、全ての燃料棒は原子炉建屋内の使用済み燃料プールに移された状態だそうです。 ▶電源:原発稼働年数での比率を公表 40年で13~15% こういう試算の仕方が恣意的だと先日、金子勝・慶大教授が言っていました(本通信196号)。 ▶チェルノブイリ:新シェルター建設始まる 26年追悼式も 【爆発を起こした4号機を覆う新たなシェルターの建設作業が始まった。建設費用は10億ユーロ(約1070億円)以上。15年中の完成を目指す】とのことです。それにしても事故から26年たってもまだまだです。とんでもない代償です。 ▶公取 電力市場の競争実態調査へ 【公正取引委員会の鵜瀞恵子経済取引局長は、東日本大震災によって、利用者が電力会社以外から供給を受ける選択肢が十分に確保されていないことが浮き彫りになったと指摘】 しかし、同委員会のなかで、【中部電力の役員が発電と送電を一括して行うことが電力の安定供給につながるとして、いわゆる発送電分離に否定的な見解を示し】たとのこと。 ▶関西広域連合 大飯再開で申し入れ 【関西広域連合は政府に対し、国の公表した安全基準の各項目がどのようなレベルで満たされているのか、国の原子力安全委員会が判断したうえで、関西広域連合に説明することなど6項目の申し入れを行うことを決めました】とのことですが、今日の通信トップの記事にあるように、原子力安全委員会の班目委員長自身、「安全性の証明は実際には難しい」「安全の証明はほとんどできない」と言っているわけですから、そんな判断、信用できるはずがありません。 ▶EU 原発ストレステスト先送りへ 時間がかかっているようです。「これまでに原発への立ち入り検査が行われたのは147基の原発のうち38基にとどまって」いるそうです。【EUでエネルギー政策を統括するエッティンガー委員は「タイミングより検査の信頼性が重要だ」と】のことです。 ▶香港 原発事故想定の避難訓練 福島第一の事故を受けて、26日、香港で隣接する中国本土の原発で事故が起きたことを想定した住民による避難訓練が初めて行われたそうです。 ▼TPP問題 言われていた通り、例外などアメリカが認めるわけがありません。 ▶米通商代表“例外品目の合意なし” アメリカのカーク通商代表、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉に関して、「関税撤廃の例外扱いとする品目については、どの国とも合意していない」と述べたそうです。「すべての項目を協議のテーブルに載せることが原則であり、例外扱いとする品目についてはどの国とも合意していない」 【例外品目の扱いについては、今月11日に行われたカーク通商代表と玄葉外務大臣との会談でも話し合われていました。これに関連し、カーク通商代表は「一部報道で、『例外品目を設けることで両国が合意した』と伝えられたと聞いているが、これは誤りだ」と】いったそうです。 虚言癖のサルコジ仏大統領 ▶<仏大統領>「福島行った」虚言を弁明 「分かりやすい」と 本通信191号での報告した仏大統領選でのサルコジの「虚言」=「私は福島に行った」発言の続報。「東京へ行ったというより福島へ行ったといったほうがわかりやすい」からと…、何が「わかりやすい」のでしょう。フランス人、「Tokio」は知っていても「Fukusima」は知らなかったでしょうに。それとも、フランス人、東京も福島もどこにあるか区別つかないだろうってか。理屈はなんとでもつくのです。そういうことをいう格言のようなもの、フランスにもあるのでしょうか。そう、そう、あの山下俊一センセイ、原発事故で福島県が有名になった。ピンチはチャンスなどとわけのわからない発言がありましたが(注)。 「大統領の品格に欠ける」と批判されるサルコジ、「うせろ。このばか野郎」。サルコジ大統領が08年2月、訪問先の「パリ農業見本市」で参加者に吐いた暴言が今回繰り返し流されているそうです。 就任当初「教養がない」とメディアに批判された汚名を返上しようとモリエール、ゾラ、ユーゴーなど仏文化人の名をちりばめ、最後は「私を助けてほしい」と1958年の初代大統領ドゴール氏の就任演説のせりふで締めくくった。 日本の首都の知事閣下は、「教養がある」と思われたいので、横文字が大好きです。 【訪日時に菅直人首相(当時)から「困った時の友こそ真の友」と歓迎されたという】といわれたとありますが、これとて…でしょう。 「これから福島という名前は世界中に知れ渡ります。福島、福島、福島、何でも福島。これは凄いですよ。もう、広島・長崎は負けた。福島の名前の方が世界に冠たる響きを持ちます。ピンチはチャンス。最大のチャンスです。何もしないのに福島、有名になっちゃったぞ。」 ▶改正郵政法成立=「小泉改革」抜本見直し 昨日、わが家に届きました。
森本卓郎が原発報道で一番頼りにしているのは、産経新聞だそうです。 通販生活のコメント、東京新聞が一番頼りにされており、「こちら特報部」は秀逸(落合恵子)と紹介し、「同紙の地道な報道を評価する声がトップでした」と。そのほか、山下俊一と福島のお母さんたちとの「緊急座談会」等興味深い記事があるので、後日。でも、180円と安いので購入されて読まれることをお勧めします! | ||