原発通信 206号2012/05/09発行
福井県原子力安全専門委員会、こんなものなら必要なのでしょうか ▶<大飯再稼働>福井県原子力専門委が、政府の「安全」追認へ 【関西電力大飯原発3、4号機の再稼働問題で、県原子力安全専門委員会(委員長、中川英之・福井大名誉教授)は8日、3回目の会合を開き、安全性に関する議論を終えた】【報告書の原案は、2基を「安全」とした政府判断を追認する内容になる見通しだ】 ここも、すべて、コピペの世界です。追認するだけ、それが“仕事”です。中川委員長については本通信で何回か書きました。ないものねだりです。 毎日新聞5月5日付「原発ゼロに思う」という連載記事で学習院大学の野中尚人教授は「政府と自治体の責任も整理すべく」とし、「自治体は主体的な判断を迫られ」「性根を据えて責任に向き合わなければなりません」と言っています。それが、これですから…。 もともとできないことをぐちゃぐちゃ言っているだけです ▶核燃サイクル 再処理中断案を提示 政策判断先送りも 3.11、福島第一原発事故以降、覆い隠していたことが明らかになってしまい、判断能力喪失というところなのでしょう。ここでも、先送りだ、保留だです。ここにきては、次の人に早くバトンタッチしたいと思っているのではないでしょうか。 ▶原子力小委:使用済み核燃料 処分法7項目で総合評価 この記事の「解説」としてあった以下の記事が真っ当です。ただし、直接処分場、そもそも無理でしょう。じゃあ、どうする……、が実情。だから原発はダメなのです。難しい話ではありません。 ■再処理の難しさ追認 【原子力委員会小委が昨年10月から続けてきた議論で改めて明らかになったのは、国策である核燃料サイクルを支える「全量再処理」路線にはカネがかかる上、要となる高速増殖炉も今後30年間は実用化が見通せないという事実だ。原子力政策を推進してきた原子力委が今回、それを追認した意味は大きい。再処理を前提に全国の使用済み核燃料を受け入れてきた青森県が電力各社に燃料引き取りを求めれば、各原発の燃料貯蔵がこれ以上不可能となり原発の存続そのものが難しくなる。何より直接処分場の候補地選びは難航が必至だ。】 「出来が悪かったため」? 言い訳考える余裕なくなった? ▶議案隠し「原子力推進派意向で修正検討」事務局認める 内閣府原子力政策担当室の【中村参事官は同24日の議案から外した理由を「出来が悪かったため」と強調した。しかし関係者によると、エネ庁側が「『地域』を今取り上げると、どの範囲を地域と呼ぶかが問題になり関西圏首長に理解を求める活動に影響する」と議案から外すよう要求したことが判明している】。 ウソをつく理由も底についたか、「出来が悪かったため」とは何ともです。原子力政策担当部署の連中、うまい理由を考える「余裕」もなくなったということでしょうか。 「総括原価方式」とやらに慣れ親しんでしまった性(さが) ▶東京電力原発賠償事務を加速 広瀬次期社長が会見 広瀬直己次期社長、【「原子力がなくなればその分(利用者)負担が生じるのは避けられない」として、電気料金の値上げ幅を抑制するためにも柏崎刈羽原発の再稼働に理解を求めていく考えを強調】と。「総括原価方式」とやらに慣れ親しんでしまった性(さが)ともいうべき発想です。迷惑をかけても素知らぬ顔、思わぬ出費がかさんでも怖くないということでしょう。みんな、うちの電気を使うしかないのだと高をくくっているのです。 原発依存症、中毒症です ▶東電新社長 値上げ、再稼働 譲らず 【再稼働に関しては「地元の意見を最大限尊重し、新潟県が求めている福島事故の検証をしっかりやる。正面から取り組み再稼働につなげたい」と】 何を言われても、何がどうなろうとも原発です。 検証委事務局もコピペ仕事 ▶夏の電力 供給増踏み込まず 需給検証委 各社の申告通り 検証委事務局、【電力会社の「言い値」から大きく踏み込んでいない】とのこと、こんな組織なら、なくたって同じです。原子力安全・保安院と同じ、コピペの仕事ですから。。 週刊朝日EX DIGITAL ──事故で世界中が破滅...... ▶福島第一原発4号機に危機感を募らせる国際社会 米国も福島第一4号機の燃料プールについては危機感を持っていることは本通信でも繰り返し書いている通りです。先日、本通信200号でお知らせしたように、このプール、今現在も剥き出し、青天井です。 【元スイス大使で東海学園大学名誉教授の村田光平氏はこう言う。 「いまや4号機の存在は、北朝鮮のミサイル問題にも劣らぬ、全世界にとっての安全保障上の大問題になっているのです」】 また、今年3月には【参院予算委員会の公聴会に公述人として出席し、「4号機が事故を起こせば、世界の究極の破局の始まりと言える」と警告している】 今まで、何をやっていたのか ▶免震重要棟(一部)の非管理区域化、壁への鉛ボード張り 設置する前は、平均1.6μシーベルト/h(局所的に2.6μシーベルト/h)であったものが鉛の壁板を張り巡らすことで平均0.7μシーベルト/hになったといっています。 1年以上もたって、今行ったというのですから、何をしていたのだと思ってしまいます。驚きです。要は、放射線を遮るものは、やはり鉛以外にないということです。これとて、大量に環境中に出れば、鉛中毒などを引き起こすことになるわけです。 ▶越前がに歳暮で敦賀市長を告発へ 週内にも住民、贈賄容疑で 越前カニを贈っていた問題で、敦賀市の住民が贈賄容疑で河瀬市長を告発するとのことです。こうしたこと、市長を告訴できるようになったのも、脱原発運動、いや機運が高まってきたということからでしょう。 ▶脱原発電気のいらない家電、続々生み出す 栃木の発明家 脱原発を訴えている藤村靖之さん、独自の単位GP(ゲンパツ)をつくり電気に頼り切らない生活をと訴えているとのことです。藤村さん、大阪大出の工学博士で自宅に「非電化工房」を設立、モンゴルなどに技術を提供しているといいます。 ▼行動予定 ▶「原発」都民投票総決起集会&げんぱつ?YES/NO パレード 6月3日(日)午後 新宿中央公園水の広場 詳細は後日。 ▶本請求は、< 5月10日木曜日 > 於都庁第二庁舎正面玄関(1階)です | ||