原発通信 235号2012/06/14発行
緊急行動!15日、首相官邸前へ!! 「6.15 緊急!原発再稼動許すな!首相官邸前抗議行動」 日時 6/15(金)18~20時 この国にはいったい何を学んできたのか。 今朝、犬の散歩をしていると近くの小学校に日の丸が半旗で掲げられていました。その時は、変だな、途中でやめちゃったのかぐらいの感じでした。何かなと思い、その後、仕事場に向かったのです。途中、区は違うのですがもう一つ小学校の前を通るのです。すると正門には半旗が2本、こちらの学校には黒いリボンがついています。鈍感な私、気づきました。あっ、今日は先日亡くなった三笠宮の葬儀が行われる日なのだと。納得しました。 原子力規制庁設置をめぐって民主党と自公との「綱引き」が演じられているようです。福島第一原発事故で菅首相(当時)が怒鳴ったから現場が委縮し、対応が遅れた。だから専門家に任せて黙っていればいいのだというのは、自民党の塩崎元官房長官(都立新宿高校時代・反戦高協)。これはまさに原発マフィアのエージェントともいうべき発言です。三党合意では、全国民の生活、いや生命にかかわる問題を、「選挙の洗礼も受けていない」一専門家に任せるなど、とんでもない内容で手打ちしようと画策しています。加えて40年廃炉ルールまでなし崩し的にするような内容です(下記)。 塩崎元官房長官が都立新宿高校時代所属していた高校生組織、反戦高協は正式名称を「戦争と植民地主義に反対し生活と権利を守る高校生協議会」(中核派系)といいます。あれから40数年過ぎ、すっかり「生活と権利を守る」ことの大切さをお忘れになったようです。いや、40数年前にもうすっかりおさらばしたからこそ、東大一直線に道を歩み、親父さんの後を継いで自民党代議士になったのでしょう。 日本は先の大戦の反省を込め、文民統制ということで議会を最高機関とし、軍部の独走をさせないと誓ったはずです。原子力規制も同様です。私たちの生命財産を一専門家の判断にゆだねてはならないのです。軍事=戦争の「専門家」にゆだねた結果、どうなったかは語る必要はないでしょう。その原子力の専門家と称する人たちはもはや信用できないというところまでいっているのに。「大本営」に私たちの運命をまたしても預けるようなものです。 そして、大飯原発3,4号炉再稼働問題です(どういうわけか、野田首相、枝野経産相は「再起動」といっています)。安全性を検証したと称する「福井県の原子力安全専門委員会」ですが、今日付のWeb赤旗(下記)によると、委員の多くが関西原子力懇談会(関電出資)や、原子力関係筋から多額の「寄付」を受け取っています。これで信頼しろとは無理があるでしょう。 原因が解明されていないうちから、津波が来ても「福島のようなことにはならない手だてができている」と。ふつう、対策を取るというのは、原因がわかってのことです。今日の通信に寄せられた情報にフクイチの当時の吉田所長の報告書が掲載してあります。そこにはっきりと、全交流電源喪失の(想定される)原因は、津波ではなく「地震」となっているのです。政府事故調報告も、国会事故調報告も出ていないうちからいい加減な既成事実ばかりが積み重なっていきます。 さらに、福島第一で事故が起きた1カ月後、福島県は「不安をあおるから」との理由で高線量地区から避難してき人たちに対しての線量測定をやめてほしいと「要請」したことが明るみになりました(下記)。事実、現実に向き合おうとせず、いやなこと、都合の悪いことはなかったことに、見ない、聞かないということで現実から逃避しようとする。 いったいこの国は、そして国民は何を学んできたのかと思わざるを得ません。 仙谷、何を勘違いしている! ▶原発再稼働「粛々と」 仙谷氏、大飯以外も推進明言 仙谷政調会長代行は13日、【産経新聞のインタビューに対し、政府が近く関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を決定することを受け、「ストレステスト(耐性検査)が済めば、その他の原発も粛々と動かすべきだ」と】明言したそうです。 また、【「原発(稼働)をやっていくのは政治家の任務だ」と言い切った】そうですが、勘違いも甚だしい。政治家の任務は市民を危険にさらすことではない。守ることこそ最大の任務です。 この男、いつからマフィアの一員になったのでしょうか。 【政治家用語辞典】 ▶大飯再稼働、地元県議会は知事一任 最大会派など明確な賛否示さず 13日に確認した通り(下記参照)、【最大会派の自民党県政会(24人)と第2会派の民主・みらい(7人)は明確な賛否を示さず、県議会としては事実上、判断を西川一誠知事に一任】 いい気なもんです、さあ、責任が生じますよとなったら、「俺、知らね」とばかりに、理屈付け、お鉢を人に回します。 (下記に大飯原発再稼働関連) ▶原子力規制:首相の指示権制限…3党合意 【民主、自民、公明3党は13日、原子力の安全規制を担う新組織の設置法案に関する修正内容でほぼ合意に達した。原発事故など災害時の技術的対応は、第一義的には専門家らによる「原子力規制委員会」の判断を優先し、首相については、規制委の決断を促すための限定的な指示権を認める形で決着した】 【原発の運転期間を原則40年に制限する政府案の規定に加え、規制委の発足後に見直すことを付則に明記。自民党内の慎重論に配慮し、「40年廃炉ルール」に変更の余地を残した】 ▶クローズアップ2012:原子力規制組織3党合意 9月までに新体制、権限は規制委に 野田首相が政治生命をかけているという「税と社会保障の抜本的改革」=消費税増税しか、頭にないのでしょう。そのためには自民党・公明党のいうこと丸のみ、譲歩に譲歩です。 朝日新聞社説が指摘するように、国会事故調も、政府事故調も全国に54基もの原発をつくった自民党の歴代執行部、当時の政府の人間を召還して追及しないから、原子力マフィアの反転攻勢を容易にさせてしまうのです。 ▶おおい町長が再稼働同意を表明 町会全員協議会で おおい町時岡町長、【同意する主な理由として▽野田佳彦首相が8日の記者会見で原発の必要性を国民に対して表明した▽県原子力安全専門委員会の報告書で安全性が確保されていると認識できる▽町会が町民の意見を集約し、苦渋の決断として同意を示した―の3点を挙げた】そうです。よく読むと、「苦渋の決断」という5文字をしっかり入れること忘れていません。国・県がいいと言ったから「苦渋の決断」と。何かあったら国と県ですよとの「逃げ道」は忘れません。 【政治家用語辞典】 ▶再稼働同意は知事が判断 福井県議会、賛否委ねる 13日段階の情報ですが、福井県議会で最大の自民会派、【再稼働については「知事に適切に判断していただく」として賛否を表明せず】だそうです。ここでも、最終的な責任逃れをしています。根性座った奴いないのかといいたいです。お金とちょっとばかりの「名誉」した興味がない連中かと。 【政治家用語辞典】 ▶「大飯は安全」判断の裏で委員半数に原発マネー 福井県専門委 ▶<大飯原発>「再稼働再考を」民主119人が署名 【11日現在で119人が署名。小沢一郎元代表や鳩山由紀夫元首相も名を連ねている。11日には森ゆうこ参院議員ら民主党の3議員が首相官邸前での再稼働に抗議する集会に参加しており、党内で再稼働に反対する動きが広がっている】 地方自治体から再稼働反対、慎重にとの声 地方版にしか掲載されないようなので、チェックが必要です。 ▶<南相馬市議会>原発「再稼働反対」意見書 全会一致で可決 ▶大飯原発:再稼働問題 恵那市議会、意見書を可決/岐阜 ▶岐阜県議会、再稼働慎重に ▶東海第2原発:廃炉求める陳情採択 石岡市議運委で/茨城 ▶大飯原発:再稼働、佐賀県議会が反対意見書 全員一致採択──原発立地県で初 ▶大田原市議会が原発廃止意見書/栃木 ▶岐阜県議会、大飯再稼働「説明なし」に批判続出 ▶福島原発:県が内部被ばく検査中止要請……弘前大に昨年4月 この国は、事実を教えないことを旨としているのでしょう。 【県地域医療課から「環境の数値を測るのはいいが、人を測るのは不安をかき立てるからやめてほしい」と要請されたという】 弘前大被ばく医療総合研究所の床次眞司(とこなみ・しんじ)教授らの【調査班は「きちんと検査していれば事故の影響を正しく評価でき、住民も安心できたはずだ」と当時の県の対応を疑問視している】 ▶原発を建てられるように「基準」を作っていた──原子力安全の最高責任者2人を国会事故調が追及! 国会事故調に呼ばれた班目と、寺坂元保安院長の発言集。 ▶2号機5階で毎時880ミリシーベルト 福島第1 2号機、【5階の原子炉の真上にあたるコンクリート床付近で、毎時880ミリシーベルトの放射線量を計測したと発表した。作業員の5年間の被曝線量上限にあたる100ミリシーベルトに約7分間で達する値で、東電は「5階に人が立ち入っての作業は困難」とみている】 「困難」ではなく、無理でしょう。では、どうする…。 ▶「原子力ムラの文楽」=福井の再稼働手続き-嘉田滋賀知事 嘉田由紀子滋賀県知事、再稼働に向けた福井県内の意見集約を「原子力ムラが操っている文楽」と。【「産業界と電力会社と研究者と官僚がつながり、実質的には霞が関の官僚が操っている」と断じた】 「橋下さんはそもそも原発推進論者だ」 ▶ジャーナリストの大谷昭氏 橋下氏の原発再稼動容認は「財界へ恩を売るため」 週刊朝日EX DIGITAL 2012年6月15日号 週刊朝日 【橋下氏をよく知るジャーナリストの大谷昭宏氏は、「変節でも何でもない。最初に大風呂敷を広げて落としどころを考える、橋下さんのいつものやり方です」とバッサリ。さらに大谷氏は「橋下さんはそもそも原発推進論者だ」と言い、こう続けた。 「府知事時代、彼は関西電力の元役員を副知事に据えるなど、関電と蜜月関係にありました。元々が財界寄りの人間です。深読みすると、最初から『暫定的な再稼働』という落としどころを考えつつ、有権者には『脱原発』というポーズを見せ、財界にはギリギリで再稼働に舵を切ってみせる。そうして財界に恩を売ろうとしたのでは」】 ▶「大飯原発再稼働」宣言で露呈した野田首相の「無責任」ぶり 週刊朝日EX DIGITAL 2012年6月22日号 週刊朝日 【「夏場限定の再起動では、国民生活を守れない」とも。 そんな首相の「ウソ」がもっともよくあらわれたシーンが、福島の被災者に触れたくだりだ。 「事故の記憶が残るなかで、多くのみなさんが原発の再起動に複雑な気持ちを持たれていることはよく、よく理解できます」 わざわざ「よく」を繰り返すなど、言葉は丁寧なのだが、事実は違う。 「私たち福島県選出の民主党国会議員は、再稼働は慎重に判断すべきだという申し入れをしようと野田首相に面会を求めてきましたが、1カ月以上もたなざらしのままです」 こう明かすのは民主党の増子輝彦参院議員だ】 【鳩山、菅内閣で経産副大臣だった増子氏は】、【日本の原発輸出の旗振り役、事故後は、日本で失敗した原発を海外に売りこむことはできない、と考えを改めた】そうです。 あわよくば、今度は俺がバッジをという連中ばかりか (政治)記者上がりの議員というのが結構います。それを夢みてか、ちょうちん持ちみたいな記者連中が増殖していると、ひげの論説委員が嘆いています。 ▶熱血!与良政談:何のための記者会見か=与良正男 【野田佳彦首相が関西電力大飯原発の再稼働手続きに入る意向を表明した会見を見ていて、「あんまりではないか」と落胆、最初に質問した記者は再稼働問題をただしたが、次の記者は「原発も非常に重要ですけれども」と釈明しつつ、消費増税法案の修正問題に早々と話題を変えてしまった。その後、原発に話は戻ったが、あろうことか、生中継していたNHKは2人目の質疑が終わったところで中継をやめてしまった】 【若い記者に文句を言うなら、あなたたちベテランが会見に出かければいいのでは、との指摘もかねてある。毎日新聞では私の大先輩、松田喬和専門編集委員(66)が「首相番」を務める試みをしているが、会見で手を挙げてもほとんど指してもらえないという】 ▶「裏切った民主議員には報いを」 東電労組執行委員長の「恫喝」が波紋 【新井委員長は、「報い」の内容について、大会では明言していない。しかし、朝日の取材に対し、こうした議員には、来る選挙で推薦を出さないことを示唆している】 【東電労組に対しては、5月30日から取材を始めたが、何度電話しても、書記長ら幹部は外出中】とのこと。お忙しいことです。えっ、何に? という声が聞こえてきそうです。 こういうの「逆恨み」というのかな? まあ、新井サンにしてみれば「恩知らず!」というところでしょう。「誰のおかげでバッジ付けていられると思ってんだ」と。 ▶<原発事故>「テレビ会議」導入へ 政府と接続 いろいろ言ってくるところがあるから、まあ、ネットでも繋いでおこうというところでしょう。そもそも、これも電源があって、ラインがつながっていることが大前提でしょう。福島の教訓は? と、ここでも出てくるのに、「満たされている」というのですから…。 ▼寄せられた情報 地震で発生したことを示す吉田所長の報告書 福島の事故が津波ではなく、地震で発生したことを示す吉田所長の報告書、および福島事故が「地震そのもの」で起きたことの検証報告。 福島1~4号機は活断層上に建てられていました。その事実をひた隠し、津波原因説を流布する東電、政府。それを何の疑いもなく、あるいは意図的に「報道」するマスコミ。 大飯原発の地下にも断層があることが報告されています。この福島事故の実態を見れば、再稼働を許すことは絶対にできないはずです! http://yoshi-tex.com/Fuku1/Fuku1U1.htm
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