原発通信 251号2012/07/05発行
明日!> 撮影:三島タカユキ(右写真) 国会事故調、報告書を国会へ提出。WEBでも公表 5日午前、国会の原発事故調査委員会は調査報告書を決議し、午後に衆参両院の議長に提出したうえで公表するとのことです。そこで、ネットで配信されているこのことに関する報道を見てみると、案の定です。原発推進の読売、産経、フジFNN の報道ニュアンスは、要するに当時の菅内閣=官邸が余計な口出しをしたため混乱、対応が遅れたということに重点を置いて報道しています。まあ、そんな感じでしょうと思われるのは、TBS 系JNNのニュースです。朝日新聞は、国会事故調は、そう考えているという姿勢。しかし、見出しだけを見ると菅内閣のみの責任と受け取れます。毎日新聞は、事務的な記事、提出するとだけです。 ▶国会事故調、報告書を了承 【国会事故調は、「官邸と発電所が直接やりとりをするという本来予定されていない情報伝達が行われ、現場対応にあたる者が余分な労力を割く結果となった」と指摘しています。そして、菅前総理大臣ら当時の政権中枢の過剰な現場への介入により、混乱が生じたと認定しました。 また、「東京電力本店は本来、現場を支援すべき立場にあったにもかかわらず、官邸からの頻繁な干渉を調整することなく、単なる官邸の指示の伝達役になった」と東電の責任も追及】 ▶国会事故調が最終報告決定 衆参議長に提出、公表へ 【論点整理で、菅直人首相(当時)ら官邸側の頻繁な現場介入が指揮命令系統を混乱させたことなどを指摘。自身が東電の撤退を阻止したとする菅氏らの主張についても「東電に全面撤退の意思はなかった」と否定】 ▶「原発事故は人災」国会事故調が最終報告書 【首相官邸の対応などを問題視し、「自然災害ではなくあきらかに『人災』」と位置付けた。また、事故の直接的原因について、「地震による損傷はないと確定的には言えない」と明記し、地震も事故原因の一つである可能性を示唆】 ▶福島第1原発事故 国会事故調査委、調査報告書を決議し公表へ 【論点整理では、当時の菅首相ら官邸のメンバーが、「原発事故対応に過剰な介入をしたのではないか」と指摘し、官邸が頻繁に介入を繰り返し、指揮命令系統を混乱させたとの見解を示している】 ▶国会事故調が最終報告書を決定 菅首相らの過剰介入批判 【中間見解では、当時の菅直人首相ら官邸の初動対応を「現場介入を頻繁に繰り返した」と批判。午後公表される最終報告書も、官邸の対応を厳しくただす内容となる見通し】 ▶<国会事故調>報告書を決定 衆参両院議長に提出へ 【国会事故調はこれまで、菅直人前首相や東電の清水正孝元社長らを参考人招致し、公開で聴取した。非公開を含めると延べ1100人以上の関係者から話を聞いた。 全文はホームページに掲載】 ▼今後の予定 ▶大飯原発3号機 発電を開始 【大飯原子力発電所3号機で、関西電力は、5日午前7時に発電機と送電設備をつなぎ発電を開始】 ▶韓国 電源喪失原発に稼働許可 【ことし2月に操作ミスなどから一時、すべての電源が喪失した原子力発電所に対し、4日、再稼働を許可】 どこの国も原子力マフィアの考えることは同じです。韓国の原発、事故が起きれば、日本全土がその影響下に置かれます。東側に日本があるからです。 ▶<東京電力>値上げ幅9%台に圧縮へ 審査専門委 【焦点の社員年収や福島第1原発の安定化費用などは、東電の申請通り料金原価への算定を認める。値上げ幅は、東電が申請した平均10.28%から9%台に圧縮される見通し】 「福島第1原発の安定化費用」――安定化?? いろいろな言い方思いつくものです。 ▶大半が家庭から…電力利益「偏り是正を」 審査委方針 【経済産業省の電気料金審査専門委員会は3日、電力会社が家庭向け電気料金でもうけ過ぎている場合、電気事業法にもとづいて「料金認可申請命令」を検討するよう経産相に求める方針を固めた】 東電:家庭向けの販売電力量は全販売電力量の4割だが、利益は全利益の9割 ほかの電力会社も家庭向けでもうけているのは同じ、 全国の電力会社の平均、約7割の利益を家庭向けから。 福島第二、メルトダウンしなかったのは、「運がよかったから」と東電新会長 東電、新体制になって、初めてトップの二人が福島第二原発を視察したそうです。 何とかして福島第二を動かしたいとの腹が見え隠れしています。読売、日本テレビなどは、「がれきは撤去され、ポンプなど設備の復旧も進んでいるという。また、2号機と3号機の間には、津波対策で高さ3.6メートルの防潮堤(海抜約15.4メートル)が新たに設置」と、再稼働万全というニュアンス。 それよりも、下河辺会長、福島第二が福島第一のようにならないですんだのは、運がよかったから=「天佑(てんゆう)に恵まれた」からだと明言。つまり、技術的にうまくいったのではなく、たまたまだったということです。そんな“たまたま頼り“で再稼働だなんてとんでもないです。 ▶福島第二原発を初公開 東電会長「廃炉は未定」 【福島第二原発は最高で14メートルの津波に襲われ、原子炉の冷却ができなくなりましたが、外部電源が使えたことなどから4日後に冷温停止に持ち込めた、まさに間一髪の状況でした。450人の職員を前に、下河辺会長は「福島第二は天佑(てんゆう)に恵まれた」】と。 ▶福島第二原発の扱い「未定」…東電会長が初視察 【下河辺(しもこうべ)和彦会長と広瀬直己社長は4日、就任後初めて福島第一、第二原子力発電所を視察し、福島県などが廃炉を求めている第二原発の扱いについて、下河辺会長は「未定」と明言を避けた】 【建屋は津波で水没して機能を失ったが、ポンプを分解して清掃したり、壊れた設備を入れ替えたりして、現在は被災前とほぼ同じ状態に回復】 ▼日本テレビ http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20120704-00000052-nnn-bus_all ▶<福島原発>東電会長と社長、就任後初の視察 【下河辺和彦会長と広瀬直己社長は4日、福島第1・第2両原発を就任後初めて視察し、社員に「復旧作業は日本と世界から課せられた責務だ」と訓示】 【福島県や被災自治体は県内全原発の廃炉を求めているが、視察後の取材に下河辺会長は「地元の気持ちを受け止めたい。現時点では未定」と】 ミキハウス社長が暴言! ミキハウス製品の不買を! ▶民主も自民もついでに財界もこうしてぶっ潰す 橋下徹 反乱軍を鎮圧する 三起商行(ミキハウス)社長の木村皓一、「橋下さんは国政に出ると言ってるでしょ。調子に乗るなと言いたいわ」と。 「原発は危険というけど、(原発が稼働した)この50年で、交通事故で100万人以上が死んでるわけです。原発でそんなに死にましたか? 橋下さんは、ただ単に注目を浴びたいだけだと思いますよ。実際、大停電が起きたら誰が責任取るのかと言いたいですわ」 ほう、ほんじゃ聞くが、福島第一原発爆発して、誰か責任取りましたか。首くくった奴いますか? 自分らは責任取らないくせして、人には取らせるというのか。バカ者が! ▼原子力ムラ 今日の「No problem!」 ▶社員とOB専用の東電病院 存続のために東電がついた数々の「ウソ」 【社員でも使ったことのない人がいて、その稼働率は2割に満たない。それでもなぜ東電は存続したいのか】 【株主総会で、東京都の猪瀬副知事が東電病院を一般開放しない理由を問い質すと、東電の山崎雅男副社長は「都のほうから難しいといわれた」と釈明】 【しかし、これがウソだった。東電が一般病院への移行について東京都に相談した際、都の担当者は「条件さえクリアできれば、一般開放は可能」と回答しており、都が一般開放に難色を示した事実はない】 【さらに売却できない理由について、山崎副社長は「東電病院から医師を派遣している福島への医療支援を続けたい」と述べたが、派遣の実態は週末のみ1人であることも調べがついていた】 この東電という会社(たぶん他の電力会社も同じでしょう)、何から何までデタラメ、ウソを平気でつく会社です。というより、ある意味当たり前かもしれません。「出すものはベロを出すのも嫌だ」という言葉があります。要はけちんぼということですが、人は自分だけ甘い汁吸っていたいと思うのが常です。人に分け与えるなんてとんでもないと。だから、そこに宗教が出てくる素地があるのでしょう。分け与えよとか。人間がもともとそういうものなら、わざわざそういうこと言うわけがありませんから。 世界が知っていて、日本が知らない… ▶【動画】フクシマ─最悪事故の陰に潜む真実:翻訳全文 仏独共同の国営放送局ARTE 監督:ミヒャエル・ミュラー/ペーター・F・ミュラー/フィリップ・アブレシュ http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-577.html (クロンプ氏) | ||