原発通信 254号2012/07/09発行
【日時】7/13(金)18:00~20:00 予定 鹿児島県知事選、向原さん20万票取るも勝利逃す 昨日投票があった鹿児島県知事選挙ですが、脱原発を掲げて立候補した向原祥隆氏、私も東京から応援していましたが、健闘するも既得権を必死で守ろうとする医師会や農政連などを打ち負かすことはできませんでした。しかし、悲観することはありません。脱原発を願う県民が有権者だけでも20万人もいたのです。これからです。 なんか変じゃないですか 先日、国会事故調が報告書を国会へ提出しました。その様子がテレビで放映されていましたが、提出する黒川委員長も、受け取る横路衆院議長も、互いにニコニコ、さも良いものをプレゼントする、されるかのようです。レベル7というとんでもない事故の報告書です。これ、例えば、何百人のも死者が出た航空機事故調査委員会の報告書であったら、やはりニコニコなのでしょうか。今回のは死者がいないから? それとも原発事故なんて大したことじゃないからと…。そんな心構えで、何が検証できるのでしょうか。現実に原発事故で避難している十数万人という方々がいるのです。笑っていられる神経、どうかしています。 わかりません。こんな現実感もなく、ニコニコしてられる神経がわかりません。何もそんなこと気にしなくてもいいじゃないのと…、いえ、そういうところにこそ気を配っていきたいと思っています。 ▶鹿児島県知事選で原発擁護の現職候補が勝利 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版2012年 7月 9日 809 JST 【消費税引き上げに反対して党を離脱した議員グループは、新党での重要な基盤の一つに反原発を据えるとしている。これらの議員たちは、大飯原発再稼働に反発して最近毎週金曜日に首相官邸前でデモを行っている数千人の市民に勇気づけられている】 【投票前の世論調査では、住民は原発反対の姿勢だった。朝日新聞の調査では、回答した人の37%は原発の再稼働に反対し、賛成は30%だった】 現職の伊藤候補は【強い原発反対の空気に対して慎重になっていた模様で、投票2日前にスーパーマーケットの前に集まった数十人の支持者の前に姿を見せた時には、川内原発問題には触れようとせず】 ▶鹿児島知事選、川内再稼動容認の現職が3選 【伊藤氏は当選後、「安全性が確保できれば再稼働させざるを得ない」と述べ、条件付きで容認する姿勢を改めて示した】 「安全性が確保できれば」? どうやって? みんな?マークが付くんです! ▶フル稼働、牧野副大臣ら見届け安堵 大飯原発3号に立ち会い 【フル稼働となった9日未明、中央制御室内で立ち合った「特別な監視体制」責任者の牧野聖修経済産業副大臣や地元おおい町の時岡忍町長、関電の職員らは安堵(あんど)の表情】 牧野副大臣、【「送電ができるようになるまで何が起きるか、心配も緊張もした」と】? 何を勘違いしているのでしょう。送電したら、もう心配ないとでも? それは、どうしても再稼働したかった連中のことでしょう。「特別な監視体制」──事故が起きないように見張っているというのですから、そこに24時間張り付いているがいい。選挙の時もね。で、選挙になったら、「私が安全に再稼働するために張り付いている牧野です」と、代理の者に言わせてやればいい。 ずーっと大飯に張り付いていなさい! ▶<大飯原発>3号機がフル稼働…9日午前1時 【牧野聖修・副経済産業相、黒木慎一・経産省原子力安全・保安院審議官、満田誉副知事、時岡忍・おおい町長と関電、三菱重工、三菱電機の上層幹部らが出席】して、大飯オフサイトセンターで状況報告を行ったそうです。 ▶原子力委、非公開会合で実質審議 議事録残さず 【原子力委員会(近藤駿介委員長)が過去10年以上にわたり、非公開会合を毎週開き、原子力政策の重要案件を必要に応じて実質審議していることが7日、分かった。事実上の政策決定の場となることがあったにもかかわらず、議事録は残していなかった】 やましいことをするときは、隠したがるものです。そんないい加減な連中が、私たちのすべて(大げさではありません。何かあったら、すべてが、ジ・エンド…)を結果として握ってしまっていたのです。彼らの金ほしさのために。繰り返します、カネだけです。それ以上でも、それ以下でもありません。強欲どもの巣窟──マフィアです。 ▶原発事故はメード・イン・ジャパン 日本語版にも明記へ 【黒川清委員長は6日、日本外国特派員協会で会見し、報告書の英語版に自らが寄せた序文にある「この原発事故はメード・イン・ジャパンだった」との表現を、日本語版の序文にも明記する考えを明らかにした】 【英語版は、事故の根本原因が日本人に染みついた慣習や文化にあると批判。権威を疑問視しない、反射的な従順性、集団主義、島国的閉鎖性などを挙げ、「事故はメード・イン・ジャパンだったことを痛切に認めなければいけない」とした】 これから先、有料会員にならないと朝日新聞読めないんですよね(日経も)。と思っていたら、下記の記事見つけました。 ▶福島原発事故は「日本製」の危機 国会事故調、英語版の要約で日本文化を反省 【黒川委員長は報告書の日本語版の序文では、危機の文化的な背景についてもっと慎重な批評を加え、日本の文化全体ではなく、一党支配や年功序列、終身雇用などに原因があるとした】 ▼今後の予定 ▶原発に近づく避難経路に疑問の声 福井、広域避難の連携見えず 【「嶺南から滋賀県や京都府につながる避難経路の確保など、広域的でより現実的な避難方法を国と協力して早急に取りまとめるべきだ」】 【一方、本県と京都、滋賀両府県の協議は始まっていない。「再稼働問題でしこりが残っている。福井県側から話しにくいのか、一切連絡がない」とは京都府防災・原子力安全課の木村兼喜参事。大飯3、4号機の再稼働をめぐるあつれきが関係を冷え込ませているとの見方だ】 まあ、事故が起きるということ前提にするということ、またおかしくなっちゃいますよね。だって、わが野田総理は、「福島のようにはならない準備ができている」と大見得を切っているのですから。そして、それを「承認」しているのですから。再稼働を容認した福井の方々、枕高くして寝ていてください、と。そんなこと知らんがな、と言えないところに原発問題というのはあるのです。周辺、いや日本全域、全世界がその影響を受けてしまうのですから。 ▶原発脱依存見据え火力発電誘致提言 福井県議会特別委で中川県議 【福井県議会最大会派・自民党県政会の中川平一幹事長は5日の県会予算特別委員会で、原発の送電網が敷設されている敦賀市に液化天然ガス(LNG)による火力発電所を誘致するよう県に提言】 【福島第1原発事故の影響で「中長期的には原発の依存度低下は避けられない」と指摘。県内には高経年化(老朽化)した原発も多く、嶺南地域の経済を維持するためにも「貪欲(どんよく)に原発以外の事業を行っていく必要がある」と】 わかっているのです。わかっちゃいるけどやめられない──原発再稼働ということなのです。 ▶原発比率15%でも“廃炉時代”へ 電源構成の政府方針が福井を左右 政府は、原発の割合を「0%」「15%」「20~25%」とする三つの選択肢を示したが、福井県では、 【0はもちろん、15%のシナリオでも、県内では“廃炉時代”が一気に到来することになる。 電源3法交付金や固定資産税、核燃料税など財政的な恩恵を受けてきた県、立地市町などに大きな影響が及び、原発関連産業を基軸としてきた嶺南の経済、雇用は打撃を受ける。特に、財政や地域経済面で依存度が高い美浜、おおい、高浜町にとっては死活問題だ】と。 地域を「ヤク漬け」にしてきた歴代自民党政権の罪は大きい。 ▶【YouTube】福島第一原発4号機問題:村田光平さん(元駐スイス大使)NO NUKES 鹿児島の仲間たちのところに来ている村田さんのメッセージを時々転載していますが、その村田さんが福島第一原発事故について語っている動画です。 http://www.youtube.com/watch?v=RNngWA5c-kM&feature=player_embedded ▶がれき処理広域処理 テレ朝報道めぐり宮城県議会議長が抗議文 【宮城県議会の中村功議長は6日、テレビ朝日が5日放映した「情報満載ライブショー モーニングバード!」で、県議会が震災がれきの広域処理を求める方針を変更したように受け取られかねない報道があったとして、抗議の声明文を公表】 本通信前号で報告した件、テレ朝に誤解があったようです。しかし、「命を守る森の防潮堤」、なぜ、無視され続けているのでしょう。不可解です。これも、それじゃ金にならないし、原発問題の踏絵としても使えないからか。 細野環境相・原発「再稼働」相、いずれにしてもヒ素が入っている、クロムが入っているから駄目だというのは、屁理屈です。 ▼原子力ムラ 今日の「No problem!」 ▶大飯原発 クラゲで発電出力下がる NHK TV7月8日 17時5分 大飯原子力発電所3号機で大量のクラゲが発生、 【大量のクラゲが発生した影響で冷却用の海水を十分に取り込むことができず、関西電力は、8日午後3時ごろ、発電機の出力をおよそ98%の116万キロワットに下げました】 関西電力の豊松秀己副社長は「クラゲについては安全上の問題はない」と。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120708/k10013433041000.html | ||