原発通信303号

原発通信原発は命の問題だ!

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更新 2013-01-07

「原発通信」は2013年1月からサイトURLが下記に変更になりました。
最新号は http://www.genpatsu-tsushin.com/2013/でどうぞ。

原発通信 303号 

2012/09/24発行

303-0924 10-11月大行動

9.25緊急!経団連会館前抗議

政府に圧力をかけて原発ゼロの閣議決定を見送らせ、国民の大多数の願いを踏みにじった経団連に特大の抗議を!

9/25(火)18~20時、経団連会館前で緊急抗議!

http://coalitionagainstnukes.jp/file/2012_09_25_a4.pdf

住民に心臓病など深刻な健康被害・チェルノブイリのいま

▶NHKEテレ「ETV特集 シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告第2回」

 低線量被曝が長期にわたって人々をむしばんでいるかというチェルノブイリ現地からの報告。危惧されていた甲状腺がんと被曝の因果関係を突き止める医師たちの格闘。何とか因果関係なしにしたいIAEA.。26年たった今も人々の健康をむしばんでいます。福島でも子どもたちから甲状腺がんが見つかったとの報告があります。今後、どう推移していくのか……。

 再放送、あるかと思います。見逃した方はぜひ次回見てください。

【去年4月ウクライナ政府は放射能汚染地域で健康被害が多発していると報告、世界に衝撃を与えた。チェルノブイリ原発事故から26年、現地で何が起きているのか取材した。

 詳細)去年4月ウクライナ政府は、チェルノブイリ原発事故25周年の会議で汚染地域の住民に心臓病など深刻な健康被害が発生しているとする報告書を公表。特に子どもの健康悪化は深刻で、2009年のデータでは事故後に生まれた子どもの78%が慢性疾患に苦しんでいると訴えた。しかし国際機関は、小児甲状腺がんなど一部の病気しか放射線の影響と認めていない。ウクライナで何が起きているのか。事故から26年たった現地を取材した】


▶原子力規制/次は「国会監視委」の番だ

河北新報2012年09月24日月曜日

【原子力規制委には強い独立性が与えられ、ほかの行政組織が口を出すことはそもそも難しい。監視の役割を果たせるとしたら、国会しか考えられない。…監視委には専門家を集めた「諮問機関」を設けることも提言している。行政側に物を言うために、国会独自の知恵袋を置くわけだ。…事故調はさらに、民間の専門家による独立調査委員会の設置も求めた。監視委とは別に、福島第1原発事故の未解明部分の究明などを行う】

【国会にはこうした提言を採り入れる責務がある。法律(福島原発事故調査委員会法)によって事故調を設け、必要な場合には国政調査権の行使まで認めたことは、実質的には国会独自の調査と変わらないからだ。

しかも法律には事故調設置の目的として、原因調査に基づいた提言や国会による監視機能の強化まで盛り込んでいる。それなのに国会の動きが鈍いのは理解し難い】

▶原子力規制委員会、メンバーはどんな人?
「露骨すぎます」金子勝氏9/19たねまきJ(内容書き出し)
 本通信301号で報告しました「たね蒔きジャーナル」(9月19日放送)で慶応大の金子勝氏が指摘した田中俊一らの発言を収めた動画です。

<一部抜粋>

金子勝さんが話していらっしゃる内容の証拠の動画です。

福島からの自主避難者への賠償に反対する田中俊一と、怒る福島の方々

中村佳代子、放射能影響は「心の問題」といっている証拠もあります。

いずれにしても、こんなひどい連中が今回発足した原子力規制委員会のメンバーなのです。

http://kiikochan.blog136.fc2.com/ 


▶4人に1人「不可能」 本県除染、割れる専門家

福島民友ニュース2012年9月21日

【東京電力福島第1原発事故後に本県で行われている除染について、日本原子力学会員の4人に1人が「技術的に不可能だ」と考えていることが、同学会に所属する土田昭司関西大社会安全学部教授(安全心理学)らが学会員を対象に行ったアンケート調査で明らかになった。学会は「福島特別プロジェクト」と銘打ち、本県市町村の除染を支援する活動を行っているが、除染の実効性をめぐり専門家の間でも意見が分かれている実情を浮き彫りにしたかたちだ】

 と、思っているのに、「脱原発ゼロはナンセンス」だなどともう一つの口で言えるのですからひどいものです。

 福島をこんな目に合わせておいて心が痛まないのかと…。

▶屋敷林除染 線量低減に効果 飯舘村の住民、自宅で実験

河北新報2012年09月24日月曜日

【福島県飯舘村の住民が、民家と接する屋敷林で研究者と除染実験を行い、空間線量を4分の1以下に減らした。枝切りと林床の土のはぎ取りを組み合わせた方法を試行。「道半ばだが、家と屋敷林を一体にした除染こそ必要と、国に示したい」と話している】


▶敦賀市会「原発ゼロ見直しを」 意見書可決、新増設で個別判断を

福井新聞 2012年9月21日午前7時10分

【福井県の敦賀市会は20日の本会議で、原発ゼロ目標を盛り込んだ政府の革新的エネルギー・環境戦略の見直しを求める意見書を賛成多数で可決した。新増設はしないとの原則に対し、工事の進み具合などを考慮して個別に判断するよう求めるなど5項目を挙げた】

 懲りない連中というのか、欲にかられた連中というのか、強欲どもというのか、今後は、それ相応の責任が間違いなく発生するということを思いしらさなければなりません。もちろん、「シャブづけ」にしてしまった責任はあるのですが、これからの解脱法を考えるのが政治の世界です。そして、その責任のすべては歴代自民党政権にあるのだということ。

▶柏崎刈羽原発:「原発再稼働やめて」 東電説明会で反発続出/新潟

毎日新聞 2012年09月23日 地方版

 一方、「再稼働反対」を訴える原発立地もあります。

【東電は「再稼働については、住民の理解と納得を得るまで何もできない」「停止するはずだった古い火力発電所を動かしており、電力供給に余裕はない」などと答えた】

▶原発事故:「仮の町」検討協議会が発足 郡山で初会合

毎日新聞 2012年09月23日 05時10分

 生まれ故郷を追われることにもなる原発。踏まれた痛さは踏まれたものしかわからないといいますが、確かにそうかもしれません。しかし、その痛さに「共感」でき、「教訓化」することも人間はできるはずです。その想像力だけはなくしてはなりません。しかし、政府に「原発ゼロ見直しを」求める原発立地の村や町・市、何を思っているのでしょうか。

【東京電力福島第1原発事故で避難の長期化が見込まれる住民が集団で移住する「町外コミュニティー(仮の町)」について、国、県、市町村による検討協議会が22日発足し、福島県郡山市で初会合が開かれた】


▶風知草:シューマッハーの予言=山田孝男

毎日新聞 2012年09月24日 東京朝刊

【ケインズ政策は20世紀の先進国経済にはあてはまったが、グローバリゼーションの時代、万国がそれをやれば地球が壊れてしまうとシューマッハーは説いた。科学技術の巨大化を疑い、地域に見合った「中間技術(Intermediate Technology)」を求めてこそ破局は避けられると考えた】

【脱原発は感情論だろうか。脱原発のシューマッハーも、尾関も経済理論に精通している。彼らが異端視されるのは感情的だからではない。「幸福は経済の戦略的抑制にある」と考えるからだ。「幸福は経済の拡大にあり、科学技術が無限の未来を開く」という主流派の教義への謀反と見なされるからだ】

 その通りだと思いますが、なぜ、本稿冒頭の「原発の将来をめぐる政府方針の動揺を私は批判しない。決めればいいという問題ではないと思うから。国民の幸福観の分裂が背景にあると思うから。混乱の根っこにまでさかのぼって考えなければ解けない難問だと思うからである」となるのか、わかりません。「国民の幸福観の分裂が背景ある」、そうかもしれませんが、それ以前にその幸福も命あってものだろうと気づいたのではないでしょうか。昨夜NHKEテレ「ETV特集 シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告第2回」をご覧になりましたでしょうか。そんなのんきなことは言っていられません。

▶新宿駅西口前街宣で罵倒される野田首相

Youtube 9.19民主党代表選挙新宿駅西口街頭演説会

 9.21官邸前行動で、19日に新宿で民主党が行なった代表戦街頭演説会での野次、抗議に関して、私たちは在特会ではないのですから、「死ね!」などというヤジはやめましょうという発言がありました。その通りです。あの野卑な連中と一緒にされてはたまりません。いくら問題だといっても使ってはいけない言葉というものはあるものです。下記がその時の様子だそうです。


▼原子力ムラ 今日の「No problem!」

▶Dr.中川のがんの時代を暮らす:/52 飯舘中で出張授業

毎日新聞 2012年09月24日 東京朝刊

 この中川、また「東大話法規則」のオンパレードです。

【さて、出張授業では、暮らしの中には身近な放射線があり、原発事故とは関係なく、日本人は年約2ミリシーベルトの自然被ばくを受けていること、日本人の医療被ばくは年平均約4ミリシーベルトと世界一多いことを説明しました。

 いつでもどこでも医療を受けられる日本は、病院での被ばく量が多くなっていますが、同時に世界でも有数の長寿国になりました。広島市は手厚い医療の力などで健康都市になりました。私は「福島でも同じことが実現できるはずだ」と生徒に話しました。

 福島県民の外部被ばく量を調べたデータでは、住民の99%が10ミリシーベルト未満で、6割の人は1ミリシーベルト未満。内部被ばくはほぼゼロに近いレベルです。今の福島県は、自然被ばくが多い北欧諸国などと比べても被ばく量が特に高いわけではありません】

 ほう~、ならば、福島県民に声を大にして言うがいい。また、全国に、いや全世界に向かって言うがいい。

 長寿になりたかったらどんどん放射能を浴びて、行政から「手厚い医療」を引き出せるような状況をつくり出そうと。なんも放射能なんて心配いらない、むしろ浴びたことを理由にタダで医療を受けられる環境をつくり、長寿を勝ち取りましょうとでも。山下俊一や中村佳代子らがいうように放射線被害は「心の問題」だと世界に向かって言ってごらんといいたい。IAEAだって、そんなことは言っていない。


▼原子力マフィアのエージェント澤昭裕の世迷言

 毎日新聞2012年9月23日付「論点 原発ゼロへの課題」と題した特集が組まれています。飯田哲也さん、秋山信将一ツ橋大学院教授と、原子力マフィアのエージェントである元経産省資源エネルギー庁出身の澤昭裕の三人が書いています。澤の「経済に打撃 国益損なう」と題した駄文、いや一文の問題点をあげ、パロッてみました。いかに、澤の言っていることがご都合主義か、デタラメかが明らかです。はじめに彼の一文を読んでいただきたいと思います。


経済に打撃 国益を損なう

澤 昭裕

 政府が策定した「革新的エネルギー・環境戦略」は、2030年代の原発ゼロ目標にこだわり、経済への配慮にあまりにも欠けている。ゼロ実現の具体的手段はおろか、企業活動や国民生活に与える悪影響の対策すら示しておらず、経済界の不信感は強い。

電力不足への対策なし

 まず、原発をなくしてしまうと足元の電力不足を解消できない。関西電力大飯原発2基しか動かない中、今夏は電力会社間の融通などで乗り切ったが、電力需給は基本的に綱渡りだ。再稼働が進まなければ来夏以降は分からない。実際に停電がなくても、計画停電のリスクという不確実性があるだけで、生産活動の制限や勤務形態の変更など、経済活動に影を落とす。

 コスト面でも、原発停止で液化天然ガス(LNG)など高価格の火力向け燃料の輸入を増やした結果、東京電力に続く他の電力会社も大幅な料金値上げは避けられない。価格転嫁が難しい中小企業は大きな打撃を受けるし、一般家庭の節約にも限界がある。負担増分を節約すれば消費が抑制され、景気が冷え込んで真金も下がらざるを得ない。企業はコストの安い海外での生産比率を増やすので、国内雇用は減少し景気も悪化する。政府自身が脱原発を明確化すれば、輸入燃料の価格交渉においても、産出国に足元を見られて不利になり、高値が続いて国富の海外流出に歯止めがかからなくなるだろう。

再生工ネは供給に不安

 代わりの電源として、太陽光など再生可能エネルギーの大幅導入を掲げているが、実現は住宅用太陽光発電の設置など一般ユーザーや新規事業者頼みで、安定供給に不安が多い。戦略では、国内の総発電量に占める再生エネ比率を30%以上にする方針だ。しかし、カネやヒトを大量投入した原発ですら、1970年代の石油危機から30年間で30%にしか増えなかった。再生エネは水力を含めて20%がせいぜいである。今年7月から再生エネ発電の全量買い取り制度が始まり、電気料金に上乗せされる関連費用は今後も膨らむ一方だ。送電網の整備なども大規模になり、家計や企業などの負担は加速度的に増加することになる。

 火力の評価を高めたのは当然だが、過度に頼るのは安定供給やコストの面から問題がある。エネルギーは多様化する必要があり、今後とも20%程度を原発で賄うべきだ。40年運転制限ルールを厳格にするならば、最新の技術を取り入れた新型炉への建て替えも必要だろう。安全性が高まるだけでなく、人材育成にも不可欠なためだ。運転や修理だけでなく、建設にも関わらないと技術者は育たず、長期にわたる廃炉作業にも支障が出てくる。30年代にゼロにすることによって、電力会社が安全対策や人材育成の費用を回収できず、必要投資がおろそかになる危険もある。

 原発の安全性への懸念が高まる一方で、東電が値上げを申請したら大きな反発が起きた。再稼働が進まないと20%程度の値上げは避けられないし、長期的に倍増するとの政府試算もある。世論は移り気なものだ。それに迎合する形で脱原発を強行した結果、停電が起こりそうとなれば、今度は安定供給を求めるだろう。足元の声に左右されず、エネルギー政策全般の整合性に目を配ることこそが政治や行政の責任だ。エネルギー政策がいったん動き始めると、方向転換は容易ではない。戦略は即刻、根本から見直すべきだ。【聞き手・小倉祥徳】


【以下は澤批判】

▼未来に打撃 国益を損なう

峰 裕昭

 歴代自民党政府が原子力マフィアと一緒になって推進した原子力政策は、3.11東日本大震災での福島第一原発の事故、レベル7という未曽有の経験したのもかかわらず、原発再稼働にこだわり、人命、子供の将来への配慮にあまりにも欠けている。原発を稼働すれば、当然生み出される使用済み核燃料をはじめ放射性廃棄物を処理する具体的な手段はおろか、人々の生活や地球規模に与える不可逆的な影響についても口を閉ざし、具体的にどうするかという対策を示せないばかりか、すべてを先送りし、次世代、いや今後何世代(10万年という)にもわたって影響を与えようとしており、国民の不信感は強い。

災害への対策なし

 まず、原発をなくしてしまっても電力は不足していないということが、今夏の猛暑の中でも明らかになった。そもそも関西電力大飯原発2基を多くの反対があるなか再稼働させたが、再稼働にあたって関西電力幹部が「電力不足のためではない」と語ったが、そのことが、この9月に発表された電力会社のデータからも裏付けられた。東京電力やほかの電力会社も原発が稼働していなくとも問題なく今夏を乗り切ることができた(東京電力は東北電力に売ることもした)。「再稼働が進まなければ来夏以降は分からない。実際に停電がなくても、計画停電のリスクという不確実性がある」などというものもいるが、これは福島第一事故以来原発マフィアが使う手である。「さっきまではよかった。しかし、この次はわからない」と。夏の次は冬、冬の次は夏…と。むしろ、いつ起こるかわからない自然災害、大地震によるリスクの方が高い。原発稼働によるリスクや処理、処分もままならない核燃料の方のリスクの方がとてつもなく大きい。

 *澤は「勤務形態の変更」などと殊勝なことを言っているが、いつから人のことを心配するようになったのか

 コスト面でもそれら核燃料の処理、処分のコスト、いずれは廃炉にしなければならない原子炉の解体処理・処分についてのコスト計算などはされていない。まして、福島第一で事故を起こした4基の原子炉の始末にどのくらいの期間と、コストがかかるかとなったら、まったく計算できないくらいの膨大な額になるだろう。それを考慮した場合の電気料金を利用者に転嫁した場合、大幅な値上げは避けられない。総括原価方式というものでもって料金を決められる電力会社にとっては痛くもなんともないが、一般家庭、中小企業は大きな打撃を受けることになる。今はそれを見せないようにしているだけである。

 どちらに転んでも、「消費が抑制され、景気が冷え込んで賃金も下がらざるを得ない」という意見もあるが、むしろ、ピンチはチャンスと、新たなエネルギー開発ということで新産業分野の発掘が起きる可能性が高く、現に始まっているし、期待できるだろう。政府自身が、この際「脱原発」を謳うことにより、世界をけん引するポジションにつくことができるかどうかということの方が生産的であり将来性も確かなものといえる。輸入燃料の高騰をあげる者もいるが、それを踏まえて交渉にあたる、後ろ盾になるというのが国であろうと考える。国富の海外流出に歯止めがかからないという向きもあるが、これは別問題である。為替等の問題、グローバル化経済システム下での問題であり、「電力の問題」にするというのは論理のすり替えであり、現在の経済システムを考慮に入れない言いがかりである。

原発は将来に不安

 原発の方が安いだのと言っている向きがあるが、先に述べたように、処理、処分費、廃炉コスト等々を全く考慮していないご都合主義的な計算から出したものである。むしろそのことを知ってしまった一般ユーザーにとっては次世代までそのツケが回るということに不安と危惧が大きく膨らんできている。多額の建設費を投入した原発ですら30%しか賄うことができないのに、再生エネルギー比率が上がるとは思えないなどという、何を根拠にしているか不確かなことをさもあるかのように言っているが、効率面からいっても原発は発生する熱エネルギーの三分の一しか発電にしか回っておらず、残りはすべて捨てており、「海水温め装置」とも言われている。現に原発が止まった若狭湾から、それまでいた熱帯性の魚が、温排水が止まったこの春以降、姿が消えたという調査結果もある。

 これまで先送りし、計算せずに済ませていた廃炉費、核燃料処分費、高レベル放射性廃棄物処分、福島第一事故処理費などを入れたらとても現在、原発推進派が出しているような数字では収まらないことは明白である。「家計や企業などの負担は加速度的に増加する」のである。

 原発に頼り、動かすこと自体が問題であるということは自明となった今、脱原発しか道はないのである。そのためのエネルギーの多様化をこの際、多角的に考えていくことは当然である。そもそも、原発20%という数字自体が何を根拠にしているのか。輸入燃料高騰を危惧するのであれば、原発比率をもっと上げようとなぜ言わない。

 脱原発に舵を切ると、以後の技術者を育成できないというが、それは原発をつくり動かしてしまったがゆえに宿命になってしまったのである。どんなことがあろうともその知見・技術は継承していかねばならない。見方を変えれば、確実に10万年は仕事が途切れることなくあるということなのである(“仕事のやりがい”というようなメンタルな問題なとりあえず置く)。そんな分野、現在のところいくら探しても他にないだろう。

 原発を動かさないと「電力会社が安全対策や人材育成の費用を回収できず、必要投資がおろそかになる危険もある」などという向きもあるが、これなどまったくの別問題というより、どんなプラントであれ、講じなければならない最低限のことである。それを原発稼働と絡めていうところにいやらしさがある。

 電気代が上がっては困るなどという「大きな反発」を起こしたのは、カネ、経済のことしか考えず、すべては命あってのことだという根本的命題を理解できない短絡的な経済人と呼ばれる文字通りエコノミックアニマルと呼ばれる連中からである。多くの一般ユーザーは、脱原発で値上げになってもそちら(脱原発)を選ぶという意見が、先のパブリックコメントの結果からも言える。それを大衆は移り気だとか、大衆迎合主義だとかということ自体が現実から目をそらすことである。

 原子力マフィアの恫喝などに左右されず、将来、未来に目をきちんと据えた政策を取ることこそが政治や行政の責任である。原子力マフィアの恫喝にのって、原発をいったん再稼働させてしまったら、容易に後戻りできないどころか、未来に禍根を残すことになる。原発推進などということは、即刻、根本から見直すべきだ。国益とは、何も一握りの経済団体のものではない。何より未来を守るために。

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2013年は正念場。ともに脱原発までたたかおう!

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12月

「脱原発工学」の構築をと吉岡斉さん、ヤンキー政党と化した自民党と喝破する斎藤環さん

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茂木経産相、エージェントぶりをさっそく発揮

「僕は泣いちっち」が問いかけるもの/ドイツ通信24

東電常務、汚染水は海に「戻したい」

規制委調査団、活断層と断定 東北電力東通原発

虎視眈々と狙っている、原子力マフィア・マフィアの代貸や舎弟たち

さあ、来週からは“真打ち”登場です

小出裕章さんの生き方と、東京電力サラリーマン的生き方

早速始まった、原発ゼロ政策見直し策動

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青森 東通原発で断層の現地調査開始

「科学的根拠を示す」のは、自分たちだろう!

敦賀原発の下に活断層と判定

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「みんなで決めよう『原発』国民投票」事務局長今井一氏に問う

笹子トンネル天井崩落と「無常」、そして原発

今回の総選挙は、「何を学び、どう生きていこうとするのか」を問う選挙

11月

過去の失敗も認めて抱き締める愛しさが愛国心だ/ドイツ通信22号/自民党憲法改正草案の問題点

些細なことどころか、「脱原発」は大きな争点となってきた!

橋下は、第三極の頭ではなく、「第五列」だ!

放射能拡散は「価値観」で予測するものなのか

総選挙を前に、「政党」の離合集散があわただしい

「機械と火」ではなく「生命と水」に育まれた社会へ

自分だけは大人ぶった、仙谷由人センセイ

流言飛語を振りまくデタラメ男と暴走老人

「人々は首都の官庁街に何万人規模で集まってよいことを知った」

目方で測れるのなら苦労はしない

電力など123社、安全審査で新機関

「安全規制に必要な知識が必要だが、残念ながら今(規制委には)それはない」

そう、原発は「小異」ではありません。

敦賀原発 月内にも断層調査

10万人が霞が関一体、東電前、Jパワー前などで抗議行動

今度は火事の備えができていないそうです

原発問題は政策選択の問題ではない

原子力ムラ・原子力マフィア代貸の“トンデモ集”

福島県立医大による甲状腺検査問題

「大勢の人に囲まれ、冷静に判断できない」と岡田篤正・立命館大教授

柏崎刈羽原発:燃料集合体部品変形 規制委が改善命令検討

10月

「計算条件の設定などは、規制庁がJNESに指示」した。だから丸投げではない?

「規制される立場にある電力会社からの指摘で誤りが判明」

英原発会社:買収へ、日立と東芝が名乗り

東京のガレキ焼却灰、多摩・日の出の処分場に

「活断層の定義の拡大を検討」と「原子力災害対策指針案」

その後の人生の道を選択させたものはなんなのか──島薗進さんのこと

原発の安全基準を検討するメンバー決まる

「科学者なら誰でも気づくと思うが、40年廃炉ルールの根拠はあまりない」

“極楽とんぼ”を集めて地球環境フォーラムを開いた朝日新聞

夢より希望を──性差、そしてヒトの歴史から脱原発社会を考える

大間原発:函館市長、建設凍結の要請書

10/12-13連続行動参加報告/ジャック・アタリのフクシマ論

10.13日比谷野音「さようなら原発集会」行動提起

「東大話法」の使い手はいま

他者を思うこと、他者に共感すること そして原発を考える

10.5金曜抗議行動(国会正門前)報告/ドイツ通信第21回

福島健康調査検討委「秘密会議」続報!

安倍の「深刻に反省」は選挙向けパフォーマンス/ドイツ通信第20回

今度は福島県健康調査で「秘密会議」

「2030年代に原発ゼロにすると決めたわけではない」

「今、福島では放射能の話はできない」

9月

原子力マフィア、「再稼働」

原発事故:防災対策、30キロ圏に拡大…規制委が了承

「強い日本」「日本を取り戻す」──気分先行型政治の危険性

平智之衆院議員インタビューに注目

住民に心臓病など深刻な健康被害・チェルノブイリのいま

『カネだけが人生を充足させるわけではない』──さて、どなたの言葉でしょう?

30年代原発ゼロはたんなる「目標」?

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「2030年代の原発ゼロ」──閣議決定見送りに

「2030年代の原発ゼロ」──でも、原発はつくります?

9.14首相官邸前、霞が関抗議行動

「維新の会」の熱狂が意味するもの

早速やってくれました、伸晃クン。

学術会議、核廃棄物処理白紙見直しを提言

相次ぐ「不祥事」と「意味なき」労働が問うもの

霞が関一体で繰り広げられる反・脱原発、原子力規制委人事案反対行動

再稼働不要裏付け 今夏消費5~11%減

全国40都道府県82か所で抗議行動

何が問われているのか。そして「何をなすべきか」

原爆を不要としたように、原発も不要と確信したのです

再稼働反対を言うことは「まぎれもない現実論」

8月

原発訴訟、安全性本格審査を 最高裁研究会で改革論

「潜水艦のようにつくってあるから大丈夫」……もうアニメの世界です

これからの社会のグランドデザインをどう描くのか

何が起きたか、何が起きているかを知ること

原子力規制委:田中氏など委員5人、閣議決定

昨日の面会は「NHK青年の主張」だったのか!

政府の「討論型世論調査(DP)」では半数が「原発ゼロ」と

「収束宣言」が出ても何も変わらない。自宅に帰ること諦めました

米NRCが原発の認可手続きを停止

オリンピックだ、史上最多のメダル獲得だなどと浮かれている間にとんでもない「合意」が

永田町の新作喜劇『近い将来』……フクシマは何も変わっていないのに

東電公開映像/規制委員会人事/ドイツ通信19

東電テレビ会議公開映像から見えるもの──アンゼンダからタイヘンダに!

東京電力、テレビ会議映像を公開

仙谷、言うに事欠いて再稼働に反対する人々を「論理の飛躍がある」だと!

原子力規制委員会よりも、原子力ムラ規制・監視・解体委員会の設置を!

マスコミ人──反省するヒト、「前から知っていた」かのように装うヒト、さまざま。

7月

米倉経団連会長、野田首相といっしょに退場してください

7.29脱原発国会大包囲行動 20万の市民が国会を包囲

<原発推進秘密会議>司会役がメール削除 隠滅の疑い

海水で腐蝕し、活断層上で揺れる原発

イチローのほうがそんなに重要か NHKニュースウォッチ9

政府事故調、報告書を提出

再稼働反対抗議行動全国に波及

不都合な事実は見ないことに。そしてここでも山下俊一が登場

「いじめは卑怯だ」と野田首相。でも、今のあなたにはそれをいう資格はありません

志賀、大飯、敦賀の下に活断層! 志賀原発 活断層なら廃炉!

脱原発集会に17万人が参加 この力で再稼働阻止!すべての原発を廃炉へ!

警視庁、歩道のみに規制、鉄柵で囲む。世界の笑いもの

野田首相を、Give up ! と言うまで追い込もう!

「社員のプライバシー保護の対策を取ったうえで公開」

おおい町・時岡町長、クラゲに自然の脅威を感じる!

鹿児島県知事選、向原さん20万票取るも勝利逃す

再び万余の市民が首相官邸前を埋め尽くし、再稼働反対を訴える

国会事故調報告書についての各紙報道

国会事故調、報告書を国会へ提出。WEBでも公表

資本は自らの墓掘り人をつくり出す──次をどう描くか

要はコストがかさむからということなのでしょう。運転する資格なし!

首相官邸前の道路を埋め尽くす20万の市民!

6月

「後始末もできないのに再稼働だなんて」そして、警報鳴り止まない大飯原発

6.22報道ステーションで古舘伊知郎の突っ込みに寺島実郎タジタジ

町長だけに謝罪すればいいのか! しかも非公開で

政府事故調、「菅氏誤解」というのだけれど なぜ伝えられなかったのかが問題なのでは?

「ハーメルンの笛吹き男」か橋下大阪市長、また吠える

「再稼働反対!」「命を守れ!」と首相官邸前に4万5千人が集結

「中途半端な教養は、無教養よりたちが悪い」──ピーサレフ

東電、「最終報告書」で開き直り。「俺たちに非はない。悪いのは菅と官邸」

本通信、発信し始めて今日で1年がたちました

大飯原発再稼働などをめぐる「トンデモ発言知事一覧」

なにが「関西の生活と産業の安定に資するため」だ

テレビが伝えない不都合な真実。6.15首相官邸前抗議行動

この国にはいったい何を学んできたのか

ならば野田首相・西川福井県知事を「原発安全確認無限責任者」に!

野田首相、原発再稼働は「人類に対する犯罪」です

精神論で語っているのは野田首相本人!

今夕、首相官邸前へ! 抗議の声を挙げよう!

再稼働 抗議のダイイン 官邸前、福島の女性ら

大飯原発、地表ずれる可能性 専門家「早急に現地調査を」

「再稼働慎重に」と民主党の117人が署名し、野田に提出

今日から都議会。石原の演説30分を傍聴してきました

「原発」都民投票 げんぱつYES/NO パレード、800名で

またバレてしまいました。5日の会議も開くことできません

<橋下市長>大飯再稼働容認で“敗北宣言”

5月

野田首相の「私の責任」ってなんだ!

「人質」を置き、官邸と「もしもし~」とやりあえれば、安全? 

国会事故調、菅前首相を叩いて、得するのは誰だ

広がる「被災者格差」。そして破壊されるコミュニティー

妄想の世界に生きる原子力マフィアたち

政策決定の透明性=「見える化」こそ最重要

核燃サイクル「秘密会議」暴露される

原発都民投票条例制定 民主部会、賛成の方針

今度は燃料コストがかかるから再稼働だと

家庭だけが節電すればよいのか

国会事故調、東電・武黒一郎フェローの奇妙な動き

み~んなウソだった! これで「集団自殺」はなくなった?

関電、再稼働したいのは電力が足らないからではないと

沖縄返還40年/ドイツ通信第15回/寄稿「住民投票と日本型ファシズムの戦い」

大飯原発再稼働をおおいまち議会が容認

「チェルノブイリのこの現状が26年後の福島ではないと誰が言い切れようか」

東京電力が提出した「総合特別事業計画」に対する3紙の評価

福井県原子力安全専門委員会、こんなものなら必要なのでしょうか

3.11前と同じメンバーでやっているということ自体が信じられません

42年ぶりに稼働原発のないときを迎えて

瀬戸内寂聴さん、「このままの日本を若者に渡せない」と

保安院:「原子力の専門能力も広報も不十分」ネットで反省

4月

班目センセイ、今ごろ言われても……。だから「デタラメ」などと言われるのです

昨年の6月から出し始めて本号で200号です

そもそも地震国に原発は無理

原発・停電恫喝と生活習慣病

「この1年間で積み重ねてきた対策と知見」?

電気事業法では廃止でも、原子炉等規制法では今も「稼働中」

・法的には、とっくにオシャカになったものを追認しただけ
・ドイツ通信11

「確信がないし、責任も取りたくない」から、「証拠は残さない」ということ

原発再稼働5人組の頭=仙谷は何を勘違いしているのか

再稼働の政府「黒幕」は仙谷由人だ!

北朝鮮ミサイルに振り回されたのではなく、振り回した日本政府

環太平洋、地震活動が活発。日本近海も無関係ではない

大飯原発──大阪府・市、再稼働8条件先送り

大丈夫と言っているのは、電力会社と原発大臣4人衆だけ

「テストに不合格なものを商品化することを私は許さない」

再稼働へ「突進」する野田政権

安全基準にまで「暫定」

「東大話法」オンパレードです!

1日遅れの「April Fool」。「日立はすべてを、地球のために」だそうです

3月

「3月11日の、あのね。」見てきました

東電という会社、何を思いあがっているのでしょう

ようやく春になりましたが……

汚染水、また海に流出、ストロンチウムも

<泊原発>5月5日停止へ 現在唯一稼働

繰り返します。原発問題は「二項対立」ではありません

幕(再稼働)は開くのか、いつ…

「安全」しか出ないサイコロでたぶらかしてきた

3月24日「再稼働を許さない さようなら原発1000万人アクション」集会とパレード

「お金が入るのならもらって、死ぬ前にいい生活がしたい」にどう応えるか

唯我独尊、傲慢それらすべてを動員しても足らない、東電会長・勝俣恒久

岸和田のお調子者・田中知東大教授へ、だんじり曳いても原発曳くな!

瓦礫処理、環境省吊り広告の怪? 空中線量が同じだから大丈夫?

要はこの世の中カネといってしまうと身もふたもない話だったということ

3.11行動 日比谷公園に1万人 国会を人の鎖で囲む!

沢田研二さん、脱原発に賛成

東北をダシにしていませんか?

“スルー”される大熊町

「政治家がダメでも官僚がしっかりしている」はずじゃなかった?2月

2月

3.11は日比谷公園中門に!

毎時、何十トンもの水、どこへ?

公文書に対する日米のポリシーや哲学の違いに愕然

アメリカ原子力規制委員会の議事録が語る原発事故の10日間

吉岡斉さんの講演録から(2)

原発稼働の住民投票、31万人署名提出…東京

吉岡斉さんの西南学院大学での講演録入手

橋下大阪市長と大阪自治労問題を考える

原発ムラの人たちの言い訳集

福島第一直下で地震も いわきと地下構造類似

東電の想定外とJAXAの想定外の事故を想定しての危機管理

2号機温度計、90度超える=東電「再臨界ない」

東京湾海底20センチ超の泥からセシウム 近畿大調査

「溶けた燃料がどこにあるか分かっていない」からこういうこと起こるんだ

5日、温度上昇、再臨界か確かめる??

【原発の不都合な真実】原発は温暖化対策に役立たない

40年超「再稼働ありえない」 敦賀、美浜の2基対象=細野担当相

橋下大阪市長の核武装発言

1月

<IAEA>安全評価審査は妥当…原発再稼働可否判断に道筋

原発住民投票 意思表示へ扉を開こう

組織として安全を目ざすために重視されるべき事項

【国民投票無力化へ】の動きが

「シカタガナイ」という「呪文」

福島第一で起きたこと

議事録がない!?

ストレス審査にOKを出した男たち

非常用電源未接続問題、東電に緊急性の認識なし

再稼働をしないとこうなるぞという恫喝

阪神大震災から今日で17年がたちました

「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」

元旦の地震でタンク水位急下

正月に福島でセシウムの降下量が増加したわけ

住民投票請求署名 大阪市、法定数大幅に超える

六ケ所村の核燃再処理工場、再開へ準備

3.11以降、日本(世界)は変わったか

今年は脱原発社会に舵を切れるか

04年に、安井正也が直接処分試算廃棄命令