原発通信 326号2012/10/29発行
![]() 時間:13:00~ 国会・霞が関周辺デモ すべてはカネとしか見えない心さみしい連中 取らぬ狸の皮算用か、それこそ逆の「国富の流出」(読売新聞社説)か 先週末のニュース。日立と東芝が、日本では原発の先行きがわからないから、外で儲けようということで、イギリスの原発会社を買収するというのです。未曽有の経験をしても「そんなことおいらの責任じゃない。そんな責任だ倫理だなどといっていたらこのグローバル化の世の中生きていけない」とばかりに、カネ、カネと砂糖に群がるアリのごとく、いやゴキブリのように原発、原発です。原発・原子力という麻薬におかされているのは何も原発立地だけではありません。カネに名前やにおいがあるわけじゃないとばかりに飛びついています。 しかし、米国やヨーロッパ各国が脱原発に舵を切り始めているなか、儲からないと見たから売却するのではないでしょうか。 1年前の10月に伊東光晴さんと辻井喬さんとの対談記事を紹介したことがあります(毎日新聞9月7日付「戦後史のなかの三・一一 9.11」本通信74号)。伊東さんはその時、言っています。 「英国では原発の会社が競争に敗れ、倒産寸前になった。米国では原発は投資対象として成り立たない」「世界の流れは天然ガス(LNG) 発電です。LNGを米国はトン当たり2万円強で買うが、日本は3万8千円程度。国際カルテルの餌食になっている。米国並みの価格で買えば、脱原発は簡単です。日本がまずやるべきは、このカルテルの打破です」と。 そんなところの会社を買収しようとしているのです。東芝はウェスチングハウス社を買収し、今度は日立がホライズン社を。 意思表示すること、持続することの大事さ 毎日新聞10月28日付夕刊「特集ワイド」で文芸評論家の川村湊さんが言っています(下記)。 「義が通らずに、金銭的な欲望だけがたくましく生き残っている。しかし、あきらめるわけにはいきません」と、その通りです。 ドイツでも毎週月曜日に反原発の行動を開始したそうです(下記)。アンドレス・ホフマンさんは言います。「小グループでも意思表示することが大切なんです」。そして、SPD(ドイツ社民党)の広報・デモ担当だというグスタフ・ローザさんは「持続することが何より大事だ」と。 小出裕章さんも言われているように、「自分のできるところ」から反・脱原発の声を挙げていきましょう。本通信も、反・脱原発の話のネタとして、その一助になれば幸いです。 カナダ西海岸でも大地震 10月28日午後0時4分ごろ(日本時間) カナダの西海岸のクイーンシャーロット諸島付近を震源とするマグニチュード7.7。 思い出すことがあります。1995年1月17日の阪神大震災。そのちょうど1年前の1994年1月17日、マグニチュード6.7を記録したロスアンゼルス大地震です。 その前には、中米で、その前はチリで、インドネシアで同じく大地震が起きています。まさに環太平洋火山帯・地震帯、造山帯が活動期に入っているということなのでしょう。 ▶英原発会社:買収へ、日立と東芝が名乗り 【日立製作所と東芝が、英国で原子力発電所の建設を計画する発電会社ホライズンの買収にそれぞれ名乗りを上げていることが26日明らかになった。欧米メディアの報道によると、買収額は数億ユーロ(数百億円)に達する見込み。民主党政権の「脱原発」方針で国内の原発事業の先行きが不透明になっていることを受け、海外で直接原発の運営に乗り出し、事業の収益基盤を確保する狙いとみられる。ホライズンはドイツの電力大手RWEとエーオンが出資】 ▶日立:英の原発会社買収へ 海外展開目指す 【英国で原子力発電所の建設を計画する原発事業会社「ホライズン」を日立製作所が買収する見通しとなったことが27日、明らかになった。ホライズンの設立母体で株主の独電力大手エーオン、RWE両社と日立が近く合意する見通しだ。日立がリトアニアで計画する原発建設に対する同国の国民投票で反対多数となるなど、東京電力の福島第1原発事故以降、停滞している日本メーカーの原発事業の海外展開に弾みがつく可能性もある】 【ホライズンの入札には当初、中国企業2社が名乗りを上げたものの撤退。現時点では日立とカナダのエンジニアリング会社、SNCラバリンの連合と、東芝・米ウェスチングハウス(WH)連合が残っているが、東芝・WH連合は多額の買収費用を考慮し、日立を上回る応札額を提示しないと見られている】 ▶日立:英原発会社を買収へ 650億円規模 ![]() 【日立製作所が、英国の原発事業会社「ホライズン」を買収する見通しとなった。買収額は5億ポンド(約650億円)規模、月内にも合意する。ホライズンは25年までに英国で原発4~6基(最大660万キロワット)を建設する計画】 【日立の原発事業は、福島原発事故後、国内で手がける原発3基の新設工事が中断したことなどが響き、12年3月期に赤字に転落。30年代に原発ゼロを目指す政府が国内での原発の新増設を原則認めない姿勢を打ち出す中、日立は原発事業テコ入れに向けて海外受注強化の方針を決定。20年度に原発事業の売上高を11年度比2倍超の3600億円にする計画達成に向け、現在はゼロの海外売上高比率を5割程度に引き上げることを目指す】 ▶エネルギー・環境戦略:美浜町長ら、見直し求め要請書 副経産相らと面会/福井 【「原発ゼロ」を目標にした政府の新たなエネルギー・環境戦略について、美浜町の山口治太郎町長と北村晋議長らは26日、東京都内で副経済産業相らと面会し、見直しを求める要請書を手渡した】 「原子力の日」、各地で反原発行動 1963年に旧日本原子力研究所(茨城県東海村)の動力試験炉で初めて原子力発電に成功した日にちなみ、1964年、10月26日が「原子力の日」に制定された。その日に各地で反原発行動が展開されました。 ▶原子力の日:「10・26」を反原発デーに 3市民団体が中電前でデモ/広島 ▶原子力の日:廃炉訴え 原発に見立てたライト消す−−水戸/茨城 ▶原子力の日:島根原発の廃炉訴え 市民ら抗議活動/島根 ▶東海第2原発:「廃炉」「再稼働」、活発な意見出る──東海村議会聴取会/茨城 【再稼働を主張する住民は「東海第2原発は福島第1原発のようにはならなかった。運転を継続してほしい」「(廃炉で)生活のレベルを落とすのは嫌」などと】言ったそうですが、もし事故があって「今までの生活レベルが維持できなくなった場合、彼らに損害賠償請求」でもしたいものです。 ▶石川・志賀原発:断層追加調査に遅れ 最終報告、来年6月か 【北陸電力は25日、志賀原発1号機(石川県志賀町)直下にあり、活断層の可能性が指摘されている「S-1断層」の追加調査の最終報告が、当初予定の来年1月末から同6月末にずれ込む可能性があると発表】 ▶仏原発で放射能漏れ=外部に影響なし 【仏電力公社(EDF)が運営する北部フラマンビルの原子力発電所で24日深夜(日本時間25日早朝)、国際原子力事故評価尺度(INES)の「レベル1」に相当する放射能漏れが起きたと発表】 【地元紙は放射能を含んだ蒸気が漏れ、従業員3人が避難したと報じている】 ▶冬の電力需給 北海道の停電は命にかかわる ただ安全だ安全だといって、なんら対策を講じず、他の発電施設のメンテナンスもしていなかった電力会社の怠慢を指摘するのではなく、老朽化しただの、燃料代がだのといって危機アジりをしています。福島での「罪深さ」については不問にしている、この身勝手さを見逃してはなりません。 【電力各社は今冬、供給力が需要を上回ると予想している。火力発電などの供給増強に努めたほか、節電が定着したからだろう】 【だが、電力が足りているから原子力発電所を止めたままでも構わない、と考えるのは早計だ】 【実態は、老朽化した火力発電所も総動員して、電力不足を補っているのである】 【全国で膨大な火力発電燃料を消費している弊害も大きい】 【液化天然ガス(LNG)など燃料の輸入が急増し、今年度上期の貿易赤字は初めて3兆円を突破した。安全を確認できた原発を順次、再稼働していかないと、国富の流出に歯止めがかからない】 挙句は、野田政権に【その「罪深さ」をどこまで意識しているのだろうか】という始末です。 ▶福島第一原発、汚染水減らす新計画も このことは、当初から兄弟の小出裕章さんが指摘していたことです。それに対して、これも「大丈夫」といっていたのです。自然界の水は循環しますが、この水は循環できません。しかし、フクイチの周辺を汚水タンクで埋め尽くしても足らなくなるでしょう。その時、また「低レベルなので直ちに環境に影響が与えるわけではない」といって、海に……。 【原子炉建屋には山側から一日におよそ400トンの地下水が流れ込み、これがそのまま放射能に汚染されて流出しています。敷地内にはすでに24万トンを超える水がタンクに入れられて置かれている状態で、当面の許容量の32万トンに迫っています】 ▶規制委:原発の脅威にクラゲ……新安全基準に盛り込みへ 【原子力規制委員会は原発事故を引き起こす脅威の一つとして、クラゲの大量発生を新たに位置づける方針を固めた】 【規制委事務局の原子力規制庁は「たかがクラゲと軽んじられない」と話す】 国際原子力機関(IAEA)は「生物学的事象」と。 ▶「義が通らずに、金銭的な欲望だけがたくましく生き残っている」文芸評論家・川村湊さん 【文芸評論家の川村湊さんは、今月9日に「脱原発文学者の会」を作家の加賀乙彦さん、森詠さんらと発足させた理由を語り始めた。物書きの得意分野を生かして小冊子を発行したり、討論の場としてサロンを開いたりすることなどを検討しているという】 【川村さん自身の深い反省でもある。「社会変革」「反戦平和」が叫ばれていた70年代前半に学生時代を過ごした。各地に原発が造られ始めたのは、まさしくそのころ。だが関心は向かず、問題性にも気づかなかった】 【悔いる思いと「なぜ、こんなことに」という怒りが、3・11直後にペンを握らせた】 【文芸評論家が原発について「にわか勉強」を重ねて見えてきたのが、この国のゆがんだシステムだ。利権に群がって政官財学が癒着し、全国に54基もの原発を造ってきた。市民科学者の高木仁三郎さん(故人)や「危険な話」を書いた作家の広瀬隆さんらが危険性を指摘すると、それを握りつぶそうと圧力を加えてきた。「それはもう『原子力ムラ』なんて可愛いもんじゃなくて、『原子力マフィア』です。このマフィアは福島の事故でちょっと痛手を受けたけれど、また立ち上がって力を振るおうとしている」】 【「義が通らずに、金銭的な欲望だけがたくましく生き残っている。しかし、あきらめるわけにはいきません」】 ▶脱原発の国ドイツの議員 「意思表示と継続が大切」〈週刊朝日〉 【3・11の5日後、昨年3月16日から、アンドレス・ホフマンら4議員は社会民主党(SPD)の議員たちと環境議員団を結成して反原発のデモ行進を始めた。 「日本の市民たちの地震と津波、そして原発事故への対応はとても冷静で、偉いと思いました。私も3・11 を機に、より積極的な反原発運動を行わなければと、4月28日から連日、デモを組織したんです。フランスやスイスの人々も呼応して、三国同盟が歩調を合わせて現在に至っています」。 (SPDの広報、グスタフ・)ローザの言う“現在”というのは、いまでも毎月曜日に行われている反原発デモのことだ。】 そう、継続しなければならないのは、原発はいらないという反・脱原発の固い意志のことです。そのことを見誤ってはいけないと思います。 ▼原子力ムラ 今日の「No problem!」 ▶柏崎刈羽原発:5号機、部品曲がったまま運転 2本、00年まで /新潟 「作業状況が見えにくく、無理な力をかけた可能性」 【運転中に異常の報告はなく、東電は「安全には影響が小さかった」と推測】 http://www.nsr.go.jp/press/2012/10/1026-04.pdf ▶関西電力:来春家庭向け、値上げ15%程度 企業は20~30% 【家庭向けの電気料金を平均15%程度、企業向けで平均20~30%値上げする方向で検討していることが26日、分かった。原発の代替となる火力発電用の燃料費負担がかさんでいるためで、関電は政府の認可を得たうえで来年4月にも電気料金を値上げしたい考えだ。大飯原発2基に続く原発再稼働の可否やスケジュールなどを見極めたうえで値上げの時期や幅を判断する】 いい気な、のんきなものです。企業努力なんて言うもの関係ないのでしょう。それもこれも独占事業であり、総括原価方式に守られた金儲けだからです。企業活動などとは無縁の世界です。 石原の何が許せないか(続き) 新党結成だなどと大風呂敷を広げた会見後は、芸術の秋とばかりに映画です アメリカにノーと言えるだの、占領され、押しつけられただのと何やら日本の尊厳が傷つけられたとお怒りのようですが、アメリカが、日本および私たちの尊厳を傷つけた最近の出来事に関しては言いません。沖縄でのレイプ事件やオスプレイ配備です。これについては全く発言しません。ここに奴の本性があるというものです。口ではデカいことを言っていますが、飼い主のことは、絶対かみつきません。現に尖閣問題ではでアメリカにお伺いに行っているではありませんか。そう、これまた原発芸者のビートたけしと同じです。 そして、もう一つ、都合が悪くなると相手を威嚇して黙らせようとするところです。この9月には瓦礫処理をめぐって、放射性物質を懸念する抗議や苦情に対しては「『黙れ』って言えばいい」と発言しました。忘れてはならないのがかつての「ババア発言」です。自分のつれあい(十分その意味ではババアでしょう)や飯のタネにしている弟のつれあいや、自分の母親にも“ババアは悪しき有害なもの”といえるかです。 知事職のほうも、前々から言われていますが、都庁に来るのは週に1、2回といういい加減さです。しかも、先日の「辞任、新党」会見にしても、用事があると20分ほどでさっさと切り上げ、トンずら。どこへ行ったかというと、自身が原作・企画を務めた「青木ヶ原」の舞台あいさつに出席だそうです。そして、この春に100歳で亡くなった新藤兼人監督の名をあげ、「自分も『90歳過ぎても映画を撮る。自分で撮りたい映画が2本あるんだ』とぶち上げた」そうですが、お墓の下で、新藤さん、あんな奴といっしょにされてはかなわんとお怒りでしょう。 今後、権力の座を降りたころには、これまでのさまざまなことが「功罪」として取り糺され、リークされることでしょう。権力を好き勝手に使っていたものは手放した時から、その反動が来るものです。 ちなみに「辞任会見」を切り上げる際の場面をTVで見たのですが、出ていく方向、右左間違えていました。確かに年をとってきています。そう、中央省庁の名称も再編前のまま、間違えていました。 ところで、みんなの党の渡辺喜美代表は石原新党のことを聞かれ、「原発と増税容認なら、民主、自民、公明による幕藩体制の補完勢力だ」と批判。 亀井静香によると、橋下に「維新の会、みんなやる」と言われ、舞いあがってしまって「都知事なんて辞任だ。新党結成だ」とはしゃぎだしたとのことです。 また、石原に「なんて言ったか、あのタヌキみたいなおっさん」と形容された経団連の米倉会長、「なぜ都政よりも新党結成の方が重要なのか」と疑問を呈し、日中関係に「具合が悪い」と新党を見放しました。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121026-00000374-yom-bus_all http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/10/27/kiji/K20121027004418900.html しかし、“勝手に”都知事になったわけではないということを忘れてはなりません これも忘れてはいけません。1975年に行われた都知事選で、当時42歳の石原慎太郎は、美濃部亮吉について『前頭葉の退化した六十、七十の老人に政治を任せる時代は終わったんじゃないですか』と言ったことです。美濃部さんに言ったその歳を10歳も20歳も上になった今の自分はどうなんだと。しかし、本当は肝に銘じなければならないことは、そういう唾棄すべき男に東京都民が200万も300万も投票したという事実です。石原慎太郎は、勝手に議員や都知事になったわけではありません。 ▶クローズアップ2012:石原新党結成へ 第三極主導へ駆け引き 【石原氏は95年4月、勤続25年表彰を受けた衆院本会議で「すべての政党、ほとんどの政治家は最も利己的で卑しい保身の目的のためにしか働いていない」と既存の政治を批判して議員辞職を表明した。その石原氏が都知事を任期途中に辞職して国政復帰を目指すことには「あいつだけは許さない」(ベテラン自民党議員)】 ▶「あれはね、石原が橋下に『維新の会を全部やる』って言われて舞い上がっちゃったんだよ」 風知草:急発進のてんまつ=山田孝男 毎日新聞 2012年10月29日 東京朝刊 【尖閣国有化と、令息・石原伸晃(55)が敗れた自民党総裁選をはさんで沈黙の後、先週25日の電撃会見で自ら知事辞職と新党結成を宣言。いつの間にか亀井は去っていた。救国の模索の裏に確執があって不思議はないが、亀井の言い分を聞いておく意味はあるだろう。】 【「あれはね、石原が橋下(徹=大阪市長)に『維新の会を全部やる』って言われて舞い上がっちゃったんだよ。『そんなこた、あるわけねーよ』って(石原に)言ったんだけどね。オレとか平沼(赳夫〈たちあがれ日本〉代表)の肩車に乗った新党じゃ新鮮味がないってんで、シロウト集めてバーンとやろうと思ったわけですよ」】 ▶選挙:衆院選 第三極、三つどもえ 維新、みんなと共通政策 石原氏「大連合考えろ」 【石原慎太郎東京都知事は記者会見で「なんで大連合を考えないのか。選挙をいっしょにやったらいい」と、政策の違いを超えて連携を呼びかける考えを強調】 【さらに、「この政策が違うとか、あいつと一緒は嫌だとか、そんなことで大きな連帯ができるわけがない」と】 大連合と言ったら聞こえはいいかもしれませんが、言い方変えれば「野合」というのです。大風呂敷を広げる奴こそ、昔から要注意といったものです。 ▼寄せられた情報 ▶日本のナショナリズム ポピュリストに気をつけろ 最近の日本の右傾化の既述の中で石原を「rogue of the Japanese right」(右翼のごろつき)と形容しています。 彼らから見れば、石原はルペン(フランス国民戦線)などと同じなわけです。当たり前の感覚です。こんな奴とっとと潰しましょう! ▶米兵の被害女性に「セカンドレイプ」 田母神氏ツイートに批判殺到 もっとトンデモ男がいました。あの愛国者気取りの田母神俊雄です。 ![]() 「愛国者どころかまともな人間ですらない」など批判が続出。 http://www.j-cast.com/2012/10/22150955.html ▶核密約「防衛長官就任時知った」中曽根元首相が証言 『中曽根康弘が語る戦後日本外交』(新潮社)で、【中曽根康弘元首相(94)が、米軍が日本に核兵器を持ち込むことを容認した日米核密約について、「防衛庁長官になって知った」と新著で証言しました。 外務省が2010年3月に公開した外交文書により、外務官僚が歴代首相や外相に密約を引き継いでいたことが明らかにされていました。中曽根氏も首相就任時の1983年1月に引き継ぎを受けていましたが、それより早い70年の防衛庁長官就任時に知っていたことになります。密約の説明を受けた当事者による証言は初めて】 【中曽根氏の証言は、核持ち込み密約が「暗黙の合意」などではなかったことを示すもの】 | ||