原発通信 331号2012/11/06発行
11.11デモ 日比谷公園使用許可出ず 中止を余儀なくされる! ![]() 反原連HPによると13時からのデモは中止となったようです。 今、自分の言っていることの意味がわかっているのか 先日11月3日に、下記の全面広告が掲載されていました。
野田首相、毎日新聞によると、ここ最近酒量が増え、毎日1升の酒を「晩酌」しているとのことです。消費増税案も通り、ほっとしているらしいです。しかし、ろれつが回らないときや、説明しても上の空という時があるとも。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121102-00000055-mai-pol この正月は総理大臣になって迎えるのだとばかりにはしゃぐ安倍晋三 早く解散だ、近いうちにといっただろうと大はしゃぎの安倍チャンです。要は今自分たちに風が吹いていると思い、今度の総理は俺だとばかりに「雪駄にのせたる身も軽く」とばかりに、西へ東へと大はしゃぎです。自分たちの不始末については頬被り。正月は絶対総理として迎えるんだとの意気込みです。目標は総理になることで、何をするかではないのです。 福島県立医大による甲状腺検査問題 ▶甲状腺検査:福島県立医大、画像「開示を検討」 【検査主体の県立医大による初の県民説明会が4日、同県郡山市で開かれた。開示請求しなければ甲状腺画像が提供されないことに批判が相次ぎ、検査責任者の鈴木真一教授は「開示を検討したい」と応じた。 鈴木教授は「現時点では甲状腺がんが増える可能性は低い」「福島の子どもの検査結果が異様なわけではない」と強調しつつ、「日本ではこれまで小児甲状腺腫瘍の疫学調査はなかった」などと検査への理解を求めた】 とのことですが、毎日新聞に「秘密会合」をすっぱ抜かれ、例の山下俊一センセイなど、逃げまどい返事もしないような連中のことが、本日付毎日新聞「記者の目」(下記)に書かれています。とても彼らのことをそのまま鵜呑みにはできません。そして注意が必要なのは、「開示を検討したい」という文言です。「検討の結果開示は不適切」などという結論になりかねません。 記者の追及に走り去る山下俊一センセイ ▶記者の目:福島県の健康管理調査検討委=日野行介 【福島県が実施している健康管理調査の検討委員会で、秘密の準備会(秘密会)や事前の意見調整を示す進行表の存在を10月3日朝刊(東京本社発行紙面)を手始めに報じてきた。県は会合を行ったことを認める一方、「意見の調整や議論の誘導はなかったが、誤解や疑念を与えかねない行為だった」と苦しい釈明を繰り返しており、信頼回復にはほど遠い】 【大きな文字で「取扱注意」と書かれた進行表は県が作成した】 【事故で全町避難する浪江町の馬場有(たもつ)町長は「議論を誘導したい県の意図が明らかだ。健康被害を過小評価する結論が先にあるからで、結論ありきで会議をまとめるには秘密会が必要なのだろう」と痛烈に指摘】 【調査前から「不安解消」を掲げた姿勢や、安全を強調してきた山下氏の言動を知る県民からは、「県と検討委は健康被害を過小評価するのでは」と危惧する声も出ていた】 【理由はただ一つ。公開する本会合の場で、被ばく線量などの調査データに専門家の穏便な見解を付けて発表することで報道を抑制し、県民の不安を抑えたいからに他ならない。これこそ懸念されてきた「過小評価」「結論ありき」の姿勢と言えるだろう】 【広報を通じて「誤解を与えた」と釈明。もっと詳しい説明を聞こうと取材を申し込んだが、断られた。山下氏が10月25日に県庁内で県幹部との面会を終えて出てきたところを直撃したが、山下氏は「広報を通して」と言いながら走り去った。これでは都合の良い内容だけを知らせようとする県と何ら違いがない】 ▶朝日新聞「ニュースがわからん!福島の子らの甲状腺検査をしているね」を読んで感じたこと 【最後の記事では、“治療成績はよく、子どもの場合、30年後の生存率は9割以上だ”とありますが、どこでいつ調べたデータでしょうか。まったく「わからんニュース」です。】 【この執筆者には子供の人権や人道主義という概念はないのでしょうか?】 「内部矛盾は外部へ」とばかりに「中国リスク」を叫ぶ 下記の彼のコラムを読んでいただきたい。前半は「医師として正しい見解」を述べています。発がん危険物質を取りこんでから発症するまで40年も60年もかかると。環境中に存在する発がん物質の量のピークと、それが原因となるがんの患者数のピークにはタイムラグがある、政府が対策をとった国では中皮腫が減る、なるほどなるほど、このセンセイは正しいことをいっていると思うのですが、問題は「喫煙も放射線被ばくも」と言っておきながら、放射線被曝については一言もここでは言いません。対策をとった国では減っているなどと言っておきながら、ここでも無視です。 そして、最後には、最近の論調である「チャイナリスク」にのって、中国からアスベストを含んだ黄砂に気負つけろとご鞭撻をたれます。確かにその問題もあるかもしれません。しかし、福島第一原発事故以来の被曝問題、そして子どもたちへの影響、上の甲状腺異常など指摘されている健康管理の問題については、これまた無視です。 中国から黄砂にのってくるアスベストと福島第一原発から飛散した放射性物質はこのセンセイによるとまったく別物のようです。 ▶Dr.中川のがんの時代を暮らす:/57 発症にタイムラグ 【喫煙も放射線被ばくもそうですが、発がんの危険因子にさらされても、すぐにがんができるわけではありません。たった一つのがん細胞がわずか1センチになるには20年といった長い時間がかかりますから、環境中に存在する発がん物質の量のピークと、それが原因となるがんの患者数のピークにはタイムラグが生じます】 【たばこと同様、中皮腫もアスベストを吸入する量と期間が長いほど発症しやすくなります。さらに、アスベストを吸ってから、がんが見つかるまでの時間が特に長いことが特徴です。最長約60年、平均でも約40年かかります】 【アスベストの危険性が明らかになった早い時点で、政府が対策をとった国では中皮腫が減る一方、日本では今後10年は増加が予想されます】 【中国からの黄砂のように、風に乗ってアスベストが日本に運ばれる可能性もあり、ひとごとではありません】 ▶東電:和解案を受諾 住宅賠償「周辺線量も考慮」 【放射線量が比較的低く政府の基準では価値が「全損」と見なされない住宅についても、原子力損害賠償紛争解決センターが「周辺地域の放射線量が高い場合は、これも考慮して賠償額を考える必要がある」とした和解案を、東京電力が受け入れていたことが5日分かった。政府基準を適用される場合より賠償額が引き上げられる。同種の和解は初のケースとみられる】 ▶原発事故、1万人が追及 東電幹部らを2次告訴・告発へ 【福島第一原発事故をめぐり、東京電力幹部や政府関係者らの刑事責任の追及を求めている「福島原発告訴団」が15日、福島地検に1万人超で第2次の集団告訴・告発をする。賛同者を全国各地で集め、「民意」として捜査を迫る考えだ】 ▶米国・電力会社、原発の修理代を三菱に請求 これも「国富の流出」です。 毎日新聞11月3日付経済 共同電によると、「カリフォルニア州のサンオノフレ原発を運営するサザン・カリフォルニア・エジソンが故障した同原発の蒸気発生器を製造した三菱重工業に、修理や検査費用として4500万ドル(約36億円)の支払いを請求」したとのことです。この原発、この三菱製蒸気発生器の故障で2、3号機が停止中、再稼働のめども立っていないことから、同電力会社は三菱重工に請求する構えとのことです。 契約がどうなっているか知りませんが、さすが、米国企業です。自分たちがつくった原発には、免責事項を書き込み、何が起きても責を負わないようにしておいて、他国企業に対してはしっかりと請求。 ▼寄せられた情報 都知事選に関して名があげられていた湯浅氏のメッセージが彼のブログにアップされているとの情報が寄せられました。 ▶湯浅誠氏、都知事選に出馬せず。 急きょ、都知事選候補として名前をあげられた湯浅氏、自分が担うのは不可能と辞退しました。長いメッセージですが、真摯な彼の人柄を感じさせる一文です。ぜひ一読を!最後に、朝日新聞の11月4日付の報道について事実無根、発言の確認を朝日新聞から確かめられたこともないと言い、しかるべき対応を取ると言っています。 ▼湯浅誠からのお知らせ(抜粋) 【危ないのは「石原新党、橋下維新に違和感を抱いている人は少なくないはずだ」という点に重きを置きすぎて、「自分たち(「左派」系の政党を支持している人たちや社会運動や市民活動の活動家)に違和感を抱いている人も少なくない」という点を軽視したり忘れてしまうことです。】 【そうだとすると、目指すべき戦略は、①社会運動や市民活動に対する不安や不信感をいかに払拭し、②相手候補に対する違和感にいかに明確な言葉を提供できるか、ということになります。②は社会運動や市民活動が比較的ふだんからやっていることで、相対的な得意分野と言えるかもしれません。】 【選挙が組織戦でもある以上、社会運動や市民活動に携わる一人ひとりがそれを身につけていかなければ、候補者だけにその広がりの獲得を期待しても、無理な話です。結局、草の根ベースで一人ひとりがそれをできるかどうかが、選挙でも問われることになります】 【諸般の事情から、今回の都知事選で私自身がそれを担うことは不可能になりました。当初から自分自身についてはきわめて消極的でしたが、現在では完全にゼロです】 石原らの「第三極」騒動 私たちの1票は「白紙委任状」か ▶亀井静香、「石原氏はヒンデンブルク大統領の役割になる」と強い懸念 【橋下徹大阪市長の連携について「原発、消費税、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)についての合意もなく、一緒にやろうと言っても新党(間の連携)なんてできない」と批判した。さらに、「(統治の)仕組みだけ変えますといって、残りは白紙委任というわけにはいかない。石原さんはヒトラーを生んだヒンデンブルク大統領の役割になる」と述べ、強い懸念】 それにつけても橋下です。石原と組みたいだと。前にも書きましたが、そういうのは「野合」以外の何物でもありません。というより、「連携」しようがしまいが、もともと烏合の衆、いや野合の衆ですから。橋下にとって、「原発問題」は権力を取るための一アイテムぐらいの位置づけなのでしょう。 ![]() でも、石原をヒンデンブルクになぞらえるとは持ち上げすぎでは…。むしろ、香山リカさんが今日、毎日新聞の連載「香山リカのココロの万華鏡」に書いているとおり、「子ども時代のコンプレックスを晴らして世の中を見返すために」だけ、権力を追い求めた人間だととらえたほうがいいのでは。石原のコンプレックスについては以前にも本通信に書いたかと思いますが、大学進学から小説家としてまっとうできなかった自分、政治家になってみたものの権力を手にできず、辞任。その後、うまい具合に都知事になり、有頂天にというところではないでしょうか。 香山リカさんは精神分析家フロイトの影響を受けたラスウェルという政治学者の「権力と人間」という本を引用して分析しています。橋下ら、最近のお調子者連中に当てはまります。でも、そういう連中に拍手喝采する人々がいることもまた事実なのです。そしてお調子者たちは、「民主主義」にのっとって権力を手中に収めていったのです。橋下は言っています。 「有権者が選んだ人間に決定権を与える。それが選挙だと思います」 「弁護士は委任契約書に書いてあることだけしかやってはいけないけれど、政治家はそうじゃない。すべてをマニフェストに掲げて有権者に提起するのは無理です。あんなに政策を具体的に並べて政治家の裁量の範囲を狭くしたら、政治なんかできないですよ。選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任なんですよ」 と。 こうして、石原のことを取り上げること自体が彼の手中にはまることだと思うのですが…。 ▶生活・小沢代表 「フジTVの世論調査は不可解だね」 【石原慎太郎氏が都知事を辞任してからというもの、フジテレビの過熱ぶりは目にあまる。まるで石原前知事が第三極のカギを握るかのような報道が続く。ばかばかしい。石原新党は数議席しか獲れないだろうに。 フジテレビの意図はこうだ。世論調査と称して石原新党を持ち上げる数字を並べ、「生活」も石原新党の傘下に入るかのような世論操作をする → 消費税と原発は選挙の争点とならなくなる。(消費税増税に加担し、原発を推進したいフジテレビには、もって来いの展開となる)。 だが、フジテレビに簡単に乗せられるような小沢代表ではなかった】 | ||