原発通信 342号2012/11/21発行
流言飛語を振りまくデタラメ男と暴走老人=東西二人の「空疎な小皇帝」 ▶大阪の小皇帝とマッカーシー デマゴークの石原と橋下です。政治は政策論議をめぐってなどと大真面目に思っている人をあざ笑うかのように、橋下は「政策なんて関係ない」と吠えています。そして、何を根拠にか「俺の頭にはプランが詰まっている」などともいう始末。プランを実現するステップは軽く吹っ飛ばしてしまいます。(下記) 最近の橋下の喋りを聞いていると、戦後アメリカ国内を襲ったマッカーシー旋風=赤狩りを想起してしまいます。 根拠なく、奴は共産党に通じている=赤だ、ソ連のスパイだといって多くの人々(そのなかにチャップリンはじめ、多くの芸能関係者、ジャーナリストが含まれていました)がやり玉にあげられ、追放されていきました。そのとき、彼は大見得を切ってさもあるかのように振る舞ったのです。「私はここに赤のリストをもっている」と。実際にはないものを、でっち上げのものを、さも本当らしく見せかけていたのです。そんなマッカーシーと橋下がダブって私には見えてくるのです。 「根拠のない自信」、これ、よく耳にする言葉です。「なぜ、あの人は根拠もないのに自信たっぷりに言えるの」と。世代観でくくってはいけないのですが、往々にして「バブル世代」と呼ばれる世代の人たちに多くみられる現象です。そう、橋下もその世代。1969年生まれです。 ▶駄々っ子シンタロー、火遊びが過ぎます 以前から欲しがっていましたが、またまた、「核ミサイルが欲しい」と言い出しました。(下記) 東の小皇帝=石原、子どもが「新しいゲームを買ってくれないとみんなに自慢できない、遊んでくれない、仲間に入れてもらえないんだ、いじめられちゃうよ」というレベルで、「核兵器を持たないとなめられる」などと言いだしています。火遊びにもほどがあります。御年80にもなって、発想が、おもちゃを欲しがる子どもと同レベルというのですから、情けない話です。 ほとんど、「どうだ、俺、こんなの持っているんだいいだろう」というレベルです。これ、子どもの世界であれば、まったく嫌味な子だというだけで済みますが、事は大人の世界、国際政治の話なのです。 ▶ネット世論調査では「生活が第一」が52%の支持 ネットサーフィンしていたらヤフーの調査では「生活が第一」が支持率トップだと、なぜそれを大マスコミは隠すのかとあったので、確かめてみました。 http://seiji.yahoo.co.jp/vote/result/201211180001/ ▶安達・経産事務次官:政府エネ戦略目標「原発ゼロでない」 【経済産業省の安達健祐事務次官は20日、政府の革新的エネルギー・環境戦略について「グリーンエネルギー拡大への政策資源投入の目標を定めたもので、原発ゼロを目標としたものではない」と発言した。同戦略は「30年代に原発をゼロにするためにあらゆる政策を総動員する」と定めている】 総選挙だ、TPP、インフレ誘導だ、日銀がかぶれだなどと、自分の就活に一生懸命で、“圧迫面接”に耐えられるようにと、口から出まかせ、勢いよく発言する奴が、物事をはっきり言える人、“使える人”と勘違いしている間に、経産省の官僚は、「原発ゼロ? そんなの聞いていません」と言ってきました。 ▶関電:全核燃料、プール移動 再稼働めど立たず、管理簡素化へ/福井 【関西電力は19日、停止中の原発の原子炉に入っている全ての核燃料を、使用済み核燃料プールに移動すると発表した。原発の再稼働のめどが立たないため、核燃料をプールに集めて管理を簡素化】 入れっぱなしでは、いつ暴走するかわからないということもあるからでしょう。 ▶静岡・浜岡原発:5号機点検、14年9月まで 中部電「廃炉計画を優先」 【点検の結果、修繕が必要と判断されれば、中部電が目指す5号機の再稼働が可能になるのは14年9月からさらに遅くなる】 【95年4月の再検査で判明し、国には報告したが、静岡県にはしていなかった。同県はこの対応に不信感を示しており、原発の再稼働に必要な地元合意がさらに難しくなることも考えられる】 その間、何事も起こらなければと思います。 ▶規制委:東通原発断層、12月13日から調査 【地震学が専門の島崎邦彦委員長代理と、外部専門家4人による計5人の調査団を派遣する。外部専門家は、粟田泰夫・産業技術総合研究所主任研究員▽金田平太郎・千葉大准教授▽熊木洋太・専修大教授▽佐藤比呂志・東京大地震研究所教授。南側にある複数の断層が活断層かどうかを調べる】 ▶重電3社の電力事業が復調 原発代替、火力の引き合い急増 【原発代替で火力発電の新設が相次ぎ、先行きの受注も底堅い。ただ、電力会社の業績悪化を背景に入札時の価格競争が激化するなど逆風も吹く】 こちらにシフトした方が、よっぽど健全経営が計られるでしょう。そして、そのうち、原発派との確執が生まれ、そこに「マフィア」なるゆえんの暗闘が始まることでしょう。 ▶混迷の先:’12師走・衆院選 「脱原発」ロゴマークで示せ 倉本聰さん発案──超党派の「原発ゼロの会」 【倉本さんは「候補者それぞれの考え方があるだろうが、脱原発と推進のどちらの旗を掲げるのか、はっきりと有権者に示すべきだ。冷却水の注入に邪魔だからと殺されたクラゲのように、脱原発の民意を無視するのはやめてもらいたい」と注文】 そう、あれがいい、これがいいではないのです。「やるときにはひと思いでやるもの」なのです。 ▶ふくしま国際医療科学センター:被ばく医療担い発足 【住民の被ばく医療や健康管理を担う「ふくしま国際医療科学センター」の発足式が20日、福島市の福島県立医大であった。最新鋭のがん画像診断装置を備えた「先端臨床研究センター」や、災害・地域医療の人材育成機関を新設するなどして、健康不安解消を目指す】 いい加減な秘密会が暴露されたり、ダイジョウブ教の山下俊一らがいるところです。さて、住民の不安解消といくことやら。 ▶原子力機構:廃炉にレーザー利用、ふげんで23年度着手 新技術の開発現場を公開/福井 【放射能を帯びた金属の粉じんが解体で飛散しないように、特設プールにふげんの炉心を水没させ、レーザーで細かく切断する】 なるほど、それで、その細かくしたもの、どこへ…。放射性廃棄物処理、だからといって解決したわけではありません。要するにガサを小さくできる「技術」ができそうという話。また、ここでも先送りです。 しかし、そうした解体時のことを考えないで、イケイケどんどんでやっていたのでしょう。俺たちが生きているうちはいいや、後の(世代)連中がやるだろう、今はそれでもってカネだ、カネ、とばかりに。 ▶島根原発事故で40万人避難計画 30キロ圏内、県が発表 【島根県は21日、中国電力島根原発(松江市)の事故の際、半径30キロ圏内に住む県内4市の約39万6千人を、県内のほか岡山など近隣3県に避難させることを盛り込んだ避難計画を発表】 机上ではいろいろできます。さて、実際に起きたら、40万人の避難など可能でしょうか。ここはウクライナの大平原ではありません。山越え、谷越え、岡山県へ行かなければなりません。そんなことにならないように、もう、原発が廃炉にするしかないのです。 やれ、経済がなどともっともらしいことをいう連中が控えていますが、彼らが言ったこと当たったためしがありません。“存在が意識を規定する”のです。なければないなりにということしか選択肢はないのです。 石原・橋下言行録 この二人に、整合性とか、論旨の一貫性とかをもともと求めるのはムダですが、しかし彼らに拍手喝采する人々がいることも確かなのです。 先日の本通信に駄々をこねる石原と書きました。人は歳をとると子どもに戻るなんて言いますが、まったく子どもと同じです。そもそも、石原は一生、子どものままですが。 ▶核保有の筋立てを=「抑止力になる」―石原維新代表【12衆院選】 「日本は核兵器(保有)に関するシミュレーションぐらいやったらよい。これが一つの抑止力になる」 「軍事的な抑止力を強く持たない限り外交の発言力はない。今の世界で核を保有しない国の発言力、外交力は圧倒的に弱い。北朝鮮は核を開発しているから存在感がある」 ▶流動・維新:2012衆院選/1(その2止) 橋下氏「次」へ布石 ◇TPP「参加」から2度の後退 政敵に応じ変幻自在 【10月20日、橋下氏は「交渉不参加は臆病だ。農業団体の票を気にする今の政治家は情けない」と既成政党を攻撃】 【閣僚経験者は「スローガンを打ち上げて敵を作る橋下手法」と指摘】 【橋下氏は昨年10月、共著「体制維新-大阪都」で、「どこに狙いを定めれば有権者から『それはおかしい。橋下の言うことが正しいから応援する』と理解してもらえるか。その突破口を探っていくのが僕のやり方です」と記した】 【橋下氏は15日、旧太陽やみんなの党との政策協議について記者団に問われ、「世間にはどうでもいいことじゃないか。まあまあ適当に判断します。最後は」と】 【しかし、橋下氏は「表現が稚拙」と切り捨て、12日、公約素案に代わる「骨太2013~16」を作ると唐突に表明した。2日後には選挙前の発表は難しいと言って、こう胸を張った。「僕はいつでもしゃべれる。別に書面にしなくても何を聞かれても答えられる」】 橋下は弁護士という仕事を通して学んできたのでしょう。「どこに狙いを定めれば有権者から理解してもらえる」かを。有権者を、裁判所、判事と言い換えればそうなります。 しかし、「僕はいつでもしゃべれる。別に書面にしなくても何を聞かれても答えられる」というフレーズ、戦後、米国を襲ったマッカーシー旋風=赤狩りを想起します。根拠なく、あたかも自分はその証拠をもっているかのように振る舞ったマッカーシーです。 そして東の相棒、石原はTPPに対しては、下記のように言っていたのです。 「僕、反対。あんなものは米国の策略でね、もうちょっと頭冷やして考えた方がいい」とは、この前までの石原慎太郎です。今は、こうして証拠がいくらでも残って、いつでも見れる時代になりました。 | ||