原発通信 355号2012/12/12発行
![]() ![]() Nuclear Free Now 脱原発世界大行進2 ■日時:12月15日(土)13:00~ 【正午に日比谷公会堂裏(芝生公園)集合】 原発の真下に「活断層」 「科学的根拠を示す」のは、自分たちだろう! 敦賀原発2号炉の下に活断層との見解に、原電は、原子力規制委員会に「公開質問状」なるものを出したそうです。しかし、“その前に、やることがあるだろう”です。しかも、「文書で答えよ」などと、まさに喧嘩を売ってきました。自民党の政権復帰ということを読んでのことでしょう。大丈夫、安全というのなら、その根拠を科学的に説明し、証明する必要があるのは原電はじめ、電力会社と原子力マフィアのほうです。自分たちの都合がいいか悪いかで、科学だなんだということを持ち出すこと自体、いかがわしい。アカウンタビリティ(説明責任)が問われているのはどちらなのかということです。 ■裁判所は「勾留請求を却下」し、釈放 ところで、昨日の本通信で報告した、東京都知事選に絡んで法定ビラを配布していたところ、「無断立ち入り」だとし逮捕された事件。しかも通報した人が肩かどこかに当たったとかで、これまた傷害罪などというものを付けての逮捕・送検に対し、裁判所は「勾留請求を却下」し、本人は釈放されたとのことです(下記)。まずはよかったと思いますが、このような事態が今後もあり得ると思います。息苦しい時代になりつつある予感がします。 ■「日本を取り戻す」? どこから…? 自民党、維新の会のポスター、アジテーションでは「日本を取り戻す」などという言葉がインフレのように飛び交っています。本通信353号投稿2「自民改憲案は国民主権を殺す 国民に“大政奉還”を要求 総選挙は改憲勢力との戦い」で、筆者は【「日本を取り戻す」とは、「国民から日本を取り戻す」と言う意味で理解すべき、重要な問題】と指摘しています。ウルトラ右派の安倍晋三、石原慎太郎らが言うその言葉には、「どこから」かが抜けています。民主党からなどと思っていたら大間違いだということです。そんな連中ではないということ、胆に銘じなくてはなりません。 ▶敦賀原発:活断層問題 原電が公開質問状を規制委に提出 11日、日本原電は、【「科学的に十分な説明がされたとは言えない」として、判断根拠などの説明を求める公開質問状を規制委に提出した。文書で回答を求めている】 【提出後、東京都内で記者会見した増田副社長は、「真摯(しんし)にお答えいただけると思う」と規制委の回答に期待感を示した。安全を理由に廃炉を迫られた場合の経営への影響については「仮定の話。コメントを控える」と明言を避けた】 【運転開始から30年に満たない敦賀2号機の廃炉を迫られれば、損失処理で多額の債務超過に陥り、会社の存続基盤を失いかねないためだ。現在の原子炉等規制法では費用分担を含めた廃炉手続きの規定がない。そうした中での判断は、電力業界ばかりか経済産業省にとっても「寝耳に水」で、関係者からは「せめて時間稼ぎが必要」と悲鳴】 【同社が東海第2、敦賀1号機を含む全3基を廃炉にした場合、設備の資産価値喪失などで2559億円の損失が発生、933億円の債務超過に陥る。運転開始後42年がたつ同1号機と2号機だけの廃炉でも1000億円超の追加費用が発生】 【各電力会社は費用の一部を電気料金の原価に算入できるため、結局は電気利用者が負担することになりかねない】 【電力業界では「政府の基準変更で廃炉を迫られるのなら、費用も国が負担すべきだ」と】 【仮に自民党政権が誕生しても、規制委の判断を軽視することは困難だ。同委設置にかかわる法案審議では自民、公明両党などが独立性の強化を求めた経緯があるためだ】 ▶敦賀原発:活断層問題 規制庁が文書で地元に説明へ 【原子力規制庁は11日、活断層の可能性が高いと認定した原子力規制委員会の現地調査団の判断を早期に文書化し、立地自治体へ説明する方針を明らかにした】 ▶福井・敦賀原発:廃炉不可避 敦賀市長「正式判断ならやむを得ない」 【敦賀市の河瀬一治市長は同日、取材に「(再稼働の可能性が)すべて否定されてゼロになったとは理解していない。明確にクロ(活断層)と証明されないと、疑わしきを罰してしまう可能性がある」と話した。一方で、原子力規制委員会が今後、正式に危険と判断した場合は「原子力と共に付き合ってきたまちとして非常に寂しいが、やむを得ないと思う」と】 基本を勘違いしています。主客逆転でものを見ています。原発は、間違った判断をしてしまった場合、取り返しのつかないことになるということを、3.11福島第一原発事故をもって知ってしまったのですから。原発問題は「転ばぬ先の杖」が必要です。起きてしまったら、もう遅いのですから…。 ▶敦賀原発:規制委評価 「廃炉」に衝撃 嶺南経済への影響懸念/福井 【地元・敦賀市選出で、自民の石川与三吉県議は「政権が代われば原発もどういう形になるか分からない。選挙期間中のこの時期に(会合を)やること自体が反原発の集まりなのではないか」と規制委の中立性を疑問視。「廃炉になれば、福井県が経済対策をどれだけしても、焼け石に水だ。嶺南の経済は全滅してしまう」と懸念を示した】 安倍自民党政権誕生に望みをつないでいるとです。 ▶もんじゅ:研究計画で中間報告 技術継承と確立盛り込む 【高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の研究計画を議論している文部科学省の作業部会(主査・山名元(はじむ)京都大教授)は11日、中間報告書をまとめた。高速増殖炉に関する技術の確立・継承▽放射性廃棄物の有害度の低減研究の重点化──などを盛り込んでいる】 【会合では、原子力規制委員会が10日、近くにある日本原子力発電敦賀原発(福井県)の破砕帯について「活断層の可能性が高い」と結論付けたことも議論になり、「もんじゅの敷地内の破砕帯が活断層とされた場合の対応も考えておくべきだ」などの意見が出た】 原子力マフィアにとっては、“金のなる木”を失うことですから。 ▶福井・敦賀原発:活断層、「規制委できて判明」 首相が成果強調 毎日新聞 2012年12月11日 18時49分 同じ記事ですが、見出しが違うので。 【野田佳彦首相は11日、千葉県市川市の街頭演説で、原子力規制委員会の有識者会合が日本原子力発電敦賀原発(福井県)2号機直下に活断層がある可能性を示したことに関し「あの断層の話は1970年代から指摘されていた。82年に設置許可したのはどこの政権か」と述べ、自民党政権を批判】 まったくその通り、間違いございません。原発を推進、認可してきたのは歴代自民党政権です。その責任をなぜ国会等で追及し、とんでもないと、脱原発に舵を切らなかったのかということが大問題。「決める政治」をと言いながら、決められなかった責任が今突きつけられているのです。 ▶全村避難の飯舘村、帰村宣言「2014年秋頃」 【東京電力福島第一原発事故で全村避難が続く福島県飯舘村の菅野典雄村長は11日、住民に帰還を呼びかける帰村宣言を出す時期について、「2014年秋頃」と語り、初めて見通しを示した】 本当にできるのでしょうか。言った手前(帰村を)やって、その後、やはり…。 ▶<南双葉合併構想>富岡町長が明言 他からは否定的な声も ▶福島第1原発事故 南双葉5町村合併構想 富岡町長が提案「共通の学校、病院を」 これも見出しが違うので、見出しでだいぶ記事のニュアンスが違って見えます。 福島県富岡町の遠藤勝也町長、「南双葉合併構想」を町議会で明らかにしたそうです。 【対象は富岡町と大熊町、楢葉町、広野町、川内村。5町村の枠組みは同じ経済圏にあるからという。町長は「人口は減少し、税収は落ち込んでいる」「(自治体の)垣根を越えて雇用創出も図るべきだ」と指摘し、「富岡町が中心となり、合併に向けた新たなシステム構築も検討したい」と発言】 【一方、川内村や広野町は「事情が異なり、意識統一は難しい」「(合併は)視野にない」と否定的だ。また、大熊町は「町民の健康対策や生活再建を進めるのが急務」とし、自治体単位の復興が優先との認識】 「平成の大合併」の時、私も少し、耳にしたことがありますが、地方ではその土地、土地の縁をもとにした繋がり、等々、都市部では想像つかない「しがらみ」がさまざまあり、難しいです。そのうえ、ここでは原発事故です。事故前の交付金の配分問題等が出てくるでしょうし、すんなりとはいかないでしょう。しかし、ここでも大熊町、独自路線明確です。 ▶<福島・双葉病院>遺族らが東電を提訴へ 慰謝料など求め 【福島第1原発事故で避難を強いられた双葉病院(福島県大熊町)の患者が多数亡くなった問題で、遺族らが来年2月にも東電に対し1人当たり約2000万円の慰謝料などを求めて東京地裁に提訴予定】 ▶除染費用など23億円を請求 農協宮城協、東電に 【福島第1原発事故に伴う農畜産物の損害賠償額をまとめる農協グループの宮城県協議会(会長・菅原章夫県農協中央会長)は11日、仙台市内で総会を開き、東京電力に対する第16次の賠償請求額を23億890万円とすることを決めた】 こうした賠償や、下水汚泥処理費請求等積算したら今現在どのくらいになっているのでしょうか。その賠償金、電気代に上乗せですから。 中部電力 浜岡原発 ▶乱戦:2012衆院選/4 静岡3区 浜岡原発「素通り」 JR浜松駅前で、 【橋下徹代表代行。そこで思いがけない発言が飛び出した。「原子力発電所の問題は、はっきり言って選挙のあまり重大な問題にはなっていない。どの政党も原発を少なくしていくってのは、みんな同じ考え方だ」】 【一方、自民党は原発問題を争点にしない方針を徹底している。10日昼、JR掛川駅前で宮沢博行氏と並んだ小泉進次郎青年局長は1000人近い聴衆に「自民党を若返らせる。過去の自民党に戻るんじゃない」と歯切れよく訴えた】 小泉進次郎は政見放送でも、「私が変える、自民党が変わる、日本が変わる」とだけ。で、何が、どう?と、尋ねれば、「そんなこと私に聞いたってわかるはずない」と親父のように言うのでしょう。いいんです、雰囲気だけで、というのが小泉一家の手法です。それにからめ取られてついたところは…。御免こうむりたいのですが、神奈川県の選挙民(だけではありませんが)に道連れにされそうです。 ▶静岡・浜岡原発:5号機の再稼働禁止求め仮処分申し立て 【申し立てたのは、同県内の弁護士や公募した21都道府県の住民ら計777人。申立書で、内閣府による南海トラフ巨大地震の被害想定では高さ19メートルの津波が来るとされているのに、建設中の防波壁は18メートルしかないと指摘。東京電力福島第1原発のような事故が起きれば「放射性物質が首都圏まで拡散し避難民は150万人に及ぶ」としている】 ▶三陸沖の地震、M7級が連続発生か…東大地震研 YOMIURI ONLINE 2012年12月11日(火)21:39 【7日の地震について、東大地震研究所の佐竹健治教授らは11日、マグニチュード(M)7前半の地震二つが連続して起きたとみられるとの解析結果を公表した】 【二つの地震が連続した可能性を指摘し、規模は合わせてM7・4だったとしている】 ▶ひと:クリストファー・ロイドさん=「137億年の物語」を出版、「日本人にこそ読んでほしい」 【「地球の歴史を時代順に通して見ることで、人類がいま置かれている立場がわかる。原発事故を経験した日本人にこそ、この本を読んでほしい」。語り口は穏やかだが、強い情熱がにじむ】 【9月には、福島第1原発事故を「地球の歴史で言及すべき重要な出来事」として改訂版に書き加えた。「地球の誕生以来、99%の生物が絶滅している。謙虚に歴史に学び、持続可能な道を探すべきだ」。歴史を通じて警鐘を鳴らす】 ▶「日本核武装の可能性も」 米国家情報会議顧問が見解 【米政府の情報機関がまとめた「世界潮流(グローバル・トレンド)2030」を執筆したマシュー・バローズ国家情報会議顧問は、東アジアで核兵器の拡散が起き、日本が核武装を決断する可能性を排除できないとの見解を明らかにした】 ▶都知事選:法定ビラ戸別配布で逮捕の男性を釈放 /東京 【地裁立川支部は11日、検察側の勾留請求を却下し、男性は釈放された。男性の弁護士は「拘束する意味は全くなく、裁判所の判断は当然」と】 まったくその通りです。どういうところにビラ入れをしたのでしょうか。防衛省関係? 警察関係? いずれにしても、そういうところとつながりのあるところでしょう。そうでなければ、傷害罪まで付けて送検なんてありえません。ビラ1枚まけない世の中になりつつあります。まして自民党・公明党・維新連合などできたら……。 ▶LIBOR不正:関与で英国人の男3人逮捕 初の逮捕者 【英国で経済犯罪などを担当する重大不正捜査局(SFO)とロンドン市警察は11日、短期金利の国際的な指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR、ライボー)の不正操作に関与したとして、30~40歳代の英国人の男3人を逮捕】 【LIBORは、ロンドン市場で主要銀行同士が無担保で資金を貸し借りする際の平均金利。主要銀行の申告に基づいて算出され、企業向け融資や住宅ローンなど、世界の金融商品の価格、金利を決める目安となっている】 市場が決めるなどと言っていますが、所詮は操作可能な世界だという証明です。見つかって運が悪かったというような問題でしょう、きっと。市場原理主義者にとっては都合が悪いでしょうが。 ▶英王室:DJが涙の謝罪…キャサリン妃入院先へ偽電話 【ラジオ局は番組の打ち切りを決定し、AFP通信によると11日、遺族支援のため約50万豪ドル(約4300万円)を贈ると発表した。ただDJ2人の行為や放送内容に違法性はないと主張している】 法に違反していないからいいのか。テレビ業界の傲慢、無節操、何でも消費し、使い捨てる業界そのものの問題でしょう。今朝も、訳知り顔で、テレビで飯を食っているダニのような連中がエラそうに言っていました。人のふり見てわが身をなおせ。でも、所詮、テレビなんてそんなもので、ないものねだりということとでしょう。そして彼らは言うのでしょう。「イッパンタイシュウはそれを望んでいる」ってか。 | ||