原発通信 90号2011/10/28発行
萩尾望都、フクシマとプルトニウムを描いた漫画 萩尾望都、名前は知っていますが読んだことないのです。彼女が3.11に触発され、1971年の「かたっぽのふるぐつ」以来の社会問題を扱った作品を出したとのことです(毎日2011.10.27日付)。「なのはな」と「プルート夫人」だそうです。漫画家としての胸騒ぎから描いたとのことです。まあ、漫画ですから福島第一を背景に菜の花畑で若者が…という絵が描かれています。実際どのくらい後のことを想像してかわかりませんが。新刊の「プルート夫人」です。擬人化して(魅力的な女性)、私が夢をかなえてあげると「誘惑」するらしいです。萩尾さん、記事の中で「プルトニウムは核兵器の材料にもなり得る」といっているのですが、それ以外=核兵器以外使い道がない(なるとしたら、東大の大橋弘忠センセイが安全を証明するために飲用するドリンク剤に使う分ぐらいです)ということ、だから国際的に所有量の監視がなされているのです。認識が甘いようです。それにしても「プルート夫人」ですか、何やらあの「プルト君」を思い出してしまうのです。あの子はこの「プルート夫人」の息子?などと、どうでもいいことを考えてしまいました。名づける前に調べたのですかね…。「何とか福島は助かってほしい」「いつか帰りたいよね」との思いが、見開きページいっぱいに広がっているそうです。 「知事抹殺」佐藤栄佐久福島県前知事に“罠”にかけたのは朝日の『アエラ』から 佐藤栄佐久の『福島原発の真実』(平凡新書)を読んだのですが、『アエラ』の記者が「取材」に来てから身辺が“騒がしく”なってきたと書いてありました。また、「あの行列ができる~」に出ていた住田裕子、この人マフィアの一員でした(同書p200)。島田紳助の後でしたか、出演を降りたのは…。橋下といい、丸山和也といい、ろくでもない連中が出ていたものです。 ということはさておいて、この本、なかなか興味深い中身です。敵は経産省といい、東電と経産省に決然と立ち向かい、原子力マフィア=原子力村の連中との攻防の一端を知ることができます。 原発を廃炉にと経産省前で座り込み 明日(29日)はデモも 福島の女性たちを中心とした「原発はいらない福島の女たち」のメンバーが27日から29日まで経産省前で抗議の座り込みをしています。 明日(29日)はデモを行うそうです。時間のある方は、「支援の参加」をお願いします! 福島、廃炉まで30年? ということを原子力委員会がまとめたそうです。この委員会、これまでさんざん嘘をついていたところです。これとていい加減に数字合わせでやったのでしょう。何せ、計算だけは強い連中ですから。スリーマイルが20年かかったから、まあ今回はそれ以上の事故だからプラス10年とでもしておきましょうとか何とかに決まっています。そして、傑作なのは、海外専門家の助言を積極的に得ると言っています。あれ?自分たちに自信持っていたんじゃないのと突っ込みたくなってしまいます。事故直後、確かIAEAだったと思いますが福島の線量を測定して、高線量だ、日本政府の発表と違うと発表した際、「あの人たちは葉っぱのうえか何かを測っているだけでしょ」などと小馬鹿にしていた班目をテレビで私は見ています。(毎日新聞2011.10.27 福島廃炉に30年) 食品安全委、許容量を修正――内外で100ミリSVから内部だけで100ミリSVに 福島など高線量地域で生活している人たちは無視するということでしょうか。そもそも、各食品の測定値がわからず(発表されず)、どうやって積算するのでしょうか。そして、このつぎに、何が出てくるのか…。(東京新聞2011.10.28 食品安全委許容量修正) 人の金(税金)で賠償だと! ▶<東京電力>9000億円支援要請 当初見込みから上積み 毎日新聞 10月28日(金)12時19分配信 福島第1原発事故の賠償金支払いに向け、東京電力が要請する国の支援額が約9000億円規模になることが28日、分かった。東電は同日午後、原子力損害賠償支援機構と当面のリストラ策などを盛り込んだ「緊急特別事業計画」を政府に提出。枝野幸男経済産業相が計画を認可すれば、機構を通じた公的資金による支援が行われる。 資金支援額は当初、7000億円を見込んでいたが、観光業者の風評被害に対する賠償基準の見直しなど賠償の基準を広げたことなどから、必要な資金規模が1兆円超に膨れる可能性が高まった。東電は原子力損害賠償法に基づき、国に補償金1200億円の支払いを要請済みで、支援額は9000億円規模となる見込み。早ければ来週中に認可されるとみられる。 計画には、人件費削減などで今年度中に約2400億円、10年間で約2兆5000億円のコスト削減などを明記。取引銀行が震災前に融資した約2兆円の残高維持や日本政策投資銀行による3000億円のつなぎ融資などの金融支援策も盛り込む方針だ。東電が検討していた電気料金値上げは見送られる。 また、東電と機構のトップが参加する「経営改革委員会」(仮称)を設置し、経営状況やリストラの進捗(しんちょく)状況を監視する。 今回の計画は、賠償金支払いを滞らせないための応急措置的な性格が強い。来春に策定する「総合特別事業計画」は、より踏み込んだ経営合理化策になる公算が大きい。【野原大輔、和田憲二】(引用ここまで)(毎日新聞2011.10.27東電、観光業賠償 も参考に) * 経団連の米倉会長が震災後に言った「(政府が)責任をもって賠償」という道への第一歩なのでしょうか。そして、結局は電気料金にのせて、消費者に転嫁か。 「出すのはベロ出すのも嫌だ」という言葉がありますが、まさにこの東電がそうです。自分の金を出して(当然役員報酬なんて出るわけがないが、でも自分たちの分はとるのでしょう)、もう本当に何もありませんとなってからでしょと思うのですが、そんなの通じないでしょうし、怒る国民もいるのかどうか、ということです。 そうです!東京湾にも“移動する”原発があるのです! 「東京に原発を」という言い方がありますが、それとて、東京にはできないだろうという変な「安心感」のうえでの話という感覚だろうと思います。ところが、この記事を読んで、そうだ!米軍の原子力空母があったのだ!と再認識。原子力空母ジョージ・ワシントンは横須賀を母港としています。原子炉は2基積まれ、総出力は美浜原発と同等とのことです。 そして、これが問題です! 積まれている核燃料ですが、商業炉の場合ウラン235は3~5%濃度のものを使うようですが、なんと空母(軍事用)の場合、軍事行動優先ということで、まあ、途中で“ガス欠”なんてなったら致命傷ですから20年以上使い続けられるものを積んでいるとのことです。その濃度、なんと原子爆弾と同等の97%とのことです! つまり、何か危機的状況が起きたらその分だけの核生成物=死の灰が環境にばらまかれるということです。実際、1999年にアメリカの海軍基地・サンディエゴ港で座礁事故を起こし緊急停止するという事故が起きています。原子力資料情報室の試算によると、停泊中か東京周辺で事故が起きた場合、関東全域が危険にさらされるとのことです。でも、福島のことから見ると、そんなものじゃすまないのではないかと思うのですが…。 監視体制も、軍事ということ、米軍ということもあり、厚いベールに包まれているとのことです。(東京新聞2011.10.28 東京湾の米空母①②) 東海第2原発の圧力容器で水漏れ 圧力容器、これって原子炉の中心部ですよね。その下部から水が漏れたそうです。重力に逆らうように制御棒が上に向かって差し込むようになっているので漏れるでしょうと思うのですが。そこからだそうです。これで東海の再稼働は、また遠のいたか? 東京都北区、学校など除染 北区によると小中学校・保育園幼稚園287施設を調査するそうです。調査が終わった滝野川(すぐ隣りが池袋です)などでは0.31μSv/hを測定と。除染するそうです。私がいるところと、ここはそんなには離れていません。ということは測定すると結構でるのでしょうね、きっと。私の住んでいる中野区、区長が(隣りが都庁なものでそこで測定しているからと?)測定する必要ないと言っているとのことです。 東京・多摩地区の下水汚泥焼却灰27日から東京湾に埋め立て開始 当面、毎日発生する1日約20トンずつを埋め立てるとのこと。そのほか、仮置きされていた3000トンの焼却灰は準備出来次第もっていくとのこと。 福島第一、遮水壁海側だけに 地下水への流出を防ぐ目的でつくるのですが、陸側は効果がないということでつくらないとのこと。大丈夫ですかね? しかし、あれもこれも泥縄もいいところです。(毎日新聞2011.10.27福島第一遮蔽壁海側のみ) | ||