原発通信 103号2011/11/18発行
「原発」の是非を決めるのは誰? 実現させよう!「原発」都民投票 「受任者」になって、署名を集めましょう! 原発の稼働、廃止は私たちが決める! 都民投票実現へ! 都民投票実現のための署名12月1日からです! まずは、やれることはやっていこうと思っていますので、 皆さんに呼び掛けたいと思います。 まず「受任者」になる。それが署名集めの第一歩です ◆詳しくは、下記アドレスをクリックしてください。 「がんばろう!さようなら原発1000万人署名」12・10集会 日時 12月10日(土) 13:30開会 (40分程度の集会の後に、パレードを行います。) 会場 東京・日比谷野外大音楽堂 http://sayonara-nukes.org/ *一緒に参加していきたいと思いますので、本通信で詳しいことなど載せたいと思います。 東北に冬がやってきました。そして半年ののちは、新たないのちの息吹を感じる時… 危惧されていましたが、福島で、またセシウムに汚染された米が「見つかり」ました。新聞には、毎日のように、暫定規制値を超えたキノコ、野菜などの記事が目立たぬようにベタ記事でこっそりと載ります。 東北から、初雪の便りが聞かれる季節になりました。いつもの年のように東北の山々、田畑、森、そして人々が暮らす町や村までをも真っ白な雪で覆われることでしょう。何事もなかったかのように。そして、半年がたち、遅い東北の春を感じる時、それまで覆い隠していた純白の雪が消え、新たないのちの息吹を感じる時、東北の山々、田や畑、村、町で何が始まるのでしょうか。チェルノブイリでは、尾の短いツバメが飛んできたといいます…。 大熊町長選 福島第一原発1~4号機が立地する大熊町の町長選が行われているそうです。除染して古里を再建しようという現職。戻れないことを前提に町ごと移住をという新人の一騎打ちだそうです。先日お伝えしましたが、福島大学によるアンケート調査、双葉郡の全世帯の結果は約4人に1人は「戻る気はない」とのことですが、大熊町に限ってみると、約3人に1人と多くなるといいます。現職候補は、「古里を廃墟にしてはならない」と強調しているそうです。気持ちはわかります。でも…、です。 そんななか、政府は、来月から福島第一原発半径20キロ圏の「警戒区域」に陸上自衛隊化学防護隊を投入して町役場を除染、区域の“活動拠点”にするとのことです。しかし、大熊町と、福島第一原発5、6号機が立地している双葉町は除外されています。自衛隊ですら「無理」というところなのです。「古里を廃墟にしてはならない」、わかります。でも、なのです。ここでも何が原因なのか、前面に出てきていません。情緒的文言が独り歩きしています。はっきりしていることは、巨大津波にさらわれてしまった村、町とは違うということです。財政健全度=1.5の大熊町、何があったのか、わからないこと多いです。 古河連合会長、足して二で割るボンクラな思考回路 11月17日付の毎日新聞に古賀会長のインタビュー記事がありました。前に、脱原発なんて言っていないと「正しく」言っていましたが、今回は、「二項対立(原発推進か脱原発か)でどちらを取るのか、1かゼロかではなく、野田首相も民主党も新しいコンセプトをつくっていくことにチャレンジしてほしい」だと。 こういう発想をする奴って、本当にお調子者だと思います。自分では、手をあげ、きちんともの言わず、人が言ったことに乗っかって、さも前から言って(思って)いたかのように装うことに長けた人物だということです。だからダラ幹(古い言い方です)として出世してこれたのでしょう。偉そうに「新しいコンセプト」だと。要は、「俺、どうしていいかわかんないし、立場上わからない・知らないとは言えないから、早く誰かうまいこと言ってよ」と言っているのです。こんなのが、ロードークミアイの大将だって! やる人そのうち出るだろうと思っていたら…やっぱり 時事通信 11月17日(木)11時55分配信 ▶汚染土、職員が廃棄=「福島市内」から送り付け―環境省 細野豪志環境相は17日、記者会見を開き、福島市内から放射性物質に汚染された土壌の入った段ボール箱が同省に送り付けられたと発表した。また、職員が土壌を持ち帰り、埼玉県内の自宅近くの空き地に捨てたことも明らかにした。 段ボール箱が届いたのは8日で、ポリ袋に入った土壌とともに「福島市の自宅で採取した。環境省で保管、処分してほしい」などと書かれた紙が入っていた。土壌からは1時間当たり0.18マイクロシーベルトの放射線量が測定されたが、人体に影響を与えるレベルではないという。16日には「灰」と書かれた段ボール箱が送られてきた。 11日まで省内で保管したが、官房総務課長が「低いレベルなので自宅の庭で処分しよう」と述べたところ、同課職員が持ち帰り13日に捨てた。職員は「処分に困って捨てた」などと話しているという。 土壌は回収されたが、環境相は「二度とこうしたことが起こらないよう対策を徹底させたい」と謝罪。17日付で官房総務課長を更迭することを明らかにした上で、自身を含む関係者の処分を検討する考えを示した。(引用ここまで) 付け加えることはありません。でも、どうして処分までだすのでしょう。「人体に影響を与えるレベルではない」ものなのに、でしょ? じゃ、「安全」、「ただちに害がない」って一体なあに?です。 と言っていたら、夕方のネットに、 【今後の在任期間中の大臣給与を全額、国庫に返納するなどの処分内容を発表した。職員の上司だった前官房総務課長(17日付で異動)は国家公務員法に基づく戒告、職員は同省の規定に基づく訓告、南川秀樹事務次官と谷津龍太郎官房長を同厳重注意の各処分とした】 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111118-00000027-mai-soci 炉心溶融・水素爆発の真相に迫る NHK教育テレビ わかりやすく解説されています。 http://www.youtube.com/watch?v=yYmKUXuk_m4&feature=player_embedded#! 「冷温停止」で、産経新聞思わず本当のことを 【「冷温停止」先送り 政治主導にじむ 「避難域解除方針決まらず」】との見出しで産経新聞 (11月18日(金)7時55分配信)が書いていますが、民主党倒しのつもりで、「本当のこと」をつい書いてしまったということではないでしょうか。要は、冷温停止なんてできていないのに「民主党の政治主導」で言ったのだと。その意味では正しいです。何回か書いたかと思うのですが、燃料が抜け落ちて何もない炉の底の温度を測って、下がった下がったといっても意味がないとの有識者の指摘の通りだということです。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111118-00000126-san-soci 現在の福島第一原発の状況だそうです 放出セシウム、さらに減少=毎時0.6億ベクレル-工程表7度目改定・福島第1原発 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011111700667 福島の線量、測定器を新しくしたら数値が急上昇? 河北新報 11月18日(金)6時10分配信 ▶福島など放射線数値急上昇 測定器更新が原因? 福島県が県内全域で観測している放射線量のうち、福島市などの数値が10月6日から急に上昇し、「福島第1原発からの放出量が増えたのでは」と不安視する声が県に寄せられている。測定器の交換が理由とみられ、県は「放射性物質は増えていない」と説明している。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111118-00000006-khks-l07 * ということですが、よくわかりません。「じゃ、これまでの数値はなんなんだ」という住民の気持ちはもっともです。「本当のところ」「正直なところ」を知りたいし、知る権利があるのです。いずれにしても、高線量であることには変わりありません。 福島周辺の放射線量(文科省発表のですが)がわかるマップです 暇があるときにちょっと覗いてみては。東電や文科省関係のところのサイトへのリンクが張られているので、どんなふうにごまかしをやっていたのかが見えます。東京電力という会社、電力をつくって売っている会社ですよね。それが、まあ、医学、医療から、農業からまったくなんでも屋さんだということわかります(皮肉ですが)。東京電力エンタープライズとでも改称したほうがよかったのかも知れません。放射線と医療から農業などの関係すべて、電力をつくって売っている会社が専門家よろしく答えているのですから。 http://www.naver.jp/radiation?type=fukushima ▼寄せられた情報 旧皇族の久邇晃子さん、原子力政策の転換を訴える 『文藝春秋』12月号に、「愚かで痛ましい我が祖国へ」と題した久邇晃子さん(精神科医)の一文が掲載されているとの情報が寄せられました。そのリードには「どうか原子力政策を転換してください――旧皇族出身の女性が3.11に思うこと」となっています。 日本は、いったい何をめざしてきたのかと問います。地震国の日本、いたるところに断層が走るこの国に原発をつくること自体に無理があったのだと。でも、必要だという主張は「プラグマティズムの装いを被った絶望」だとも言います。それは病的な強迫行為に見え、心理学用語でいう「否認」――自分に都合の悪いことはなかったことにする――の状態であると。 原発がないと経済的にダメージを受けるというが、原発とは関係なくイノベーションなどに力を注いでこなかったからだと。そんなことを言っているうちに日本の得意とする分野でも後れを取っていっているとも。 原発、危険性やコストが高すぎる場合、「ゼロ・エミッション」は、それだけで推進する理由はなく、合理的でないと喝破します。 推進派が、日本国民をうまく日本人独特の受動性、運命論、諦論で丸め込むことができたとしても、今後、もしまた事故など起きたときは、罪の文化をもつ人たちには通用しない――アカンタビリティ(説明責任)の追及の手を緩めることはないだろうと。それは敗戦まで突き進んだ昔の道と同じと、「自分を破壊させる状況にいたるまで、自分で自分を変えることができない」日本人、「愚かで、痛ましい我が祖国」と言います。 自然エネルギーを基盤とした社会を築いていく道に踏み出し(日本人の「技術者魂」で必ずできると)、成功したなら称賛されるだろうと結んでいます。 日本人独特の受動性、運命論、諦論、アカンタビリティ(説明責任)、「自分を破壊させる状況にいたるまで、自分で自分を変えることができない」日本。このことについては、これまで本通信でも書いてきましたし、昨日の前号でも触れました。今現在、このことが一番危惧されることです。 (注):久邇家とは、昭和天皇の后の香淳皇后の祖父・朝彦親王が伏見宮家から分かれてできたものとのことです。 (注)ゼロ・エミッション 「脱原発を考えるペンクラブの集い」、16日に開かれる 日本ペンクラブの脱原発を考える集いに行って来たという方から、環境委員と平和委員を中心に脱原発を発言している作家の声が収録されているものを送っていただきました。 国際ペン会長・ジョン・ラルストン・サウル氏、浅田次郎日本ペンクラブ会長、次の人たちが掲載されていました。 相澤与剛 梓澤和幸 大原雄 落合恵子 加藤幸子 金丸弘美 菊池道人 清原康正 見城美枝子 斎藤純 佐伯剛正 下重暁子 住友達也 髙樹のぶ子 高橋千劔破 辻井喬 中村敦夫 野上暁 野上ふさ子 林望 広河隆一 松本侑子 宮崎信也 武笠和夫 森詠 森絵都 山田健太 横尾和博 吉岡忍 これからも脱原発について継続して発言していくとのことです。 | |||