原発通信 105号2011/11/21発行
19日、北茨城でM5の地震! 前触れでしょうか? と、先週土曜日の本通信104号でお知らせしたところ、なんとその翌日、茨城県北部を震源としたM5の地震発生です。思い返すことがあります。2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震、そう、一山そっくり崩壊してしまった地震です。その10年前の1998年9月3日には岩手県内陸地震が起きていたのです。 このところ、東北・北関東内陸部での地震多くありませんか。秋田県内陸、会津、栃木、茨城…と。それともう一つ記憶にあるのは、数年前から利根川の中流域―千葉県、茨城県の端、野田市あたりで時々地震が起きています。何か関係あるのでしょう。ここしばらくは注意が必要かと思います。現に気象庁も言っていますから。 原発を止め、原発をなくすことが目的なのです 昨日、20日(日)午後から池袋で12月から始まる都民投票の受任者募集の駅頭行動へ出かけていました。東口パルコ前、人はいるのですが、まったくだめ、反応なしで、西口へ。西口、再開発で人の流れも変わり、ここもダメ。急きょ大塚駅へ移動。人は少なかったですが、私、15分しかいられなかったのですが1人、リタイヤされた男性が声をかけてきてくれ、受任者になっていただけました。 その男性、「反・脱原発運動一つにまとまればもっと大きな力になるのにね」と。いっしょに駅頭に立った女性からは、この都民投票運動について、生ぬるい等と言われるということを聞きました(足を引っ張らないでほしいなあとも)。 確かに、原発を「この署名」で止めようというわけではなく、どうするかを私たちが問いましょうということで、原発を止める署名活動は、その次の署名活動になるのですから、まだるっこしいと思う方はいると思います。ただ、住民投票の方が、「縛りが強い」ということに意味があるというところでしょう。 でも、私は思うのです。原発を止め、原発をなくすことができるのであれば、何でもいいと。これ、イデオロギー闘争でもないし、ましてや権力闘争でもないのです。原発を止め、原発をなくすこと、このことが最大公約数であり、目的なのですから。運動が起き、しばらくすると必ずといって出てくるのは「過激」(?)な行動をしたり、言ったりする人たちです。それでその後どうなったかは、今50歳以降の人なら、いろんな意味で耳にし、見てきたり、経験されてきたことかと思います。 そんな轍をまた、この原発をめぐる運動で踏んではならないと思います。繰り返します。原発を止め、原発をなくすことが目的なのですから! 私、そのためなら、何でもやるというスタンスでやっています。 むしろ、池袋駅での情宣で関心を全然持ってもらえなかったことの方が、問題です。福島第一原発から放出される放射性物質の量が、ここへきて0.6億ベクレル(正確かどうか知りません。政府・東電の発表ですから)に減少したというくらいの話で、原子炉本体、溶け出ている核燃料のこと、汚染水のこと、グラグラの建屋のこと、何も変わっていないのです。なのに……、です。それをどうするか、これが問われているのです。 大塚駅であった男性の、「原発、誰に聞いてもいいという人いないんだから頑張りましょう」という声に元気づけられました。 帰りに通った池袋駅構内の電子掲示板、気象庁 午前に起きた茨城のM5の地震の余震に十分注意をと流していました。 エネ庁、あきれた報道監視 東京新聞の情報開示で分かったことだそうです。この調査(というものかね)、4年間の委託総額、なんと1億3千万円! 新聞・週刊誌の切り抜きやって、適当なごますりコメントを付けてこの金額。いい仕事です。ただで週刊誌読んで(たぶん、関係ない○○もついでに見ているでしょう)、です。そして、もちろん、責任を取る必要もなし。 読んでいる方も多いかと思います。あの漫画『美味しんぼ』もチェックされていたようです。六ヶ所村のことを書いた時(ビックコミックスピリッツ09年12月7月号)だそうです。「いたずらに不安をあおる」ということで。 この作者である雁屋哲さん、いいこと言っています。「私も漫画の登場人物も、実名を明らかにしている。コメントした(財団の)人も実名を明らかにしなさい」と。まったく同感です。 ちなみに09年度のこの調査事業を受注したのは、日本科学技術振興財団だそうです。東京新聞の指摘に「なんら間違ったことはしていないと」開き直っています。(東京新聞2011.11.20 あきれた報道監視1、2) IEA、デマをまき散らしています IEA(国際エネルギー機関)のファンデルフーフェン事務局長(オランダ人か?)が経産省の招きで来日。この機に及んでも原発はコストが安いだの、温暖化だの、CO2増加だのと、「懸念」とやらをまき散らしているようです。そのいい加減さを飯田哲也氏、記事の中で指摘していますので読んでください。また、斎藤貴男さんの言葉として、「外圧に頼ろうとしているのだろう」「政府は逃げ切ったと判断した」とも。(東京新聞2011.11.19 IEA試算疑問だらけ) 「政策仕分け」で明らかになった原子力ムラにぶら下がる企業 東京新聞11月21日付に載っていました。これらの会社、覚えておきましょう。(東京新聞2011.11.21 もんじゅ発注先はOB) * このほか、東京新聞の記事、購読している方からたくさん送っていただいていますので、またご紹介していきます! 中川恵一、また詭弁を この男、うまいというか、なんというか。今回、「医療被ばく量 世界最多」とのタイトルで書いています。要は、日本は医療被ばく量が多い、レントゲンやCT などでいっぱい浴びている。しかも、医療被ばくには「限度」がありませんとも。CTなどは世界の三分の一の台数が日本にあると。そのおかげで世界一の長寿になっているのだといいます。 いっぱい浴びているのに、福島の事故での放射線でガタガタ言うなというのが透けて見える口で、「医療被ばくと原発事故による被ばくをいっしょにすることはできません」「医療被ばくといっても無駄な被ばくは避ける必要があります」「原発事故の問題とともに、医療被ばくについても真剣な議論が必要だと思います」だって。 何が「真剣な議論が必要だ」ですか。医療と原発事故いっしょにできないだの、避ける必要があるだのと言うが、その前段では、日本人は放射線いっぱい浴びているが長寿でしょと。なんも答えていないのと同じです。さすが、頭がいいのでしょうね。こういうことに関しては。(毎日新聞2011.11.20 連載中川) 毎日新聞 食品による被ばく(内部被曝)で食品安全委員会答申をめぐって(11月16日) ▶生涯被ばく:食品による被ばくで安全委答申 「100ミリシーベルト」の根拠は http://mainichi.jp/select/wadai/archive/news/2011/11/16/20111116ddm013040200000c.html なぜ外部被曝を除外して決めたのか、そもそも100ミリシーベルト未満なら安全かなど、についてQ&A方式で書かれています。 外部被曝を除外した理由、福島第一原発が落ち着きつつあり、著しく増大しないということが前提だの、高線量を浴びた、浴びている福島の人も同じなのはどうしてかと聞かれると、「外部被曝が非常に高い場合は適用できない。国が対応すべき」などと、根拠が今一つはっきりせず、ぐらついています。 ▼寄せられた情報 これで年内冷温停止?あり得ない! 1,600ミリシーベルトと言うのは、1時間で1.6シーベルト、6時間浴びたらまず助からない数値です(東海村事故の被曝が10シーベルト、3ヶ月後死亡)。 原発は津波ではなく、地震で損壊したと、原子力安全委 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011111901000630.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter こんなこと、世界中がとっくに分かっていること。それを今頃発表って、それでいて玄海その他で「ストレステスト」を実施中とか、なめとんのか! ▼板橋の仲間から 10月17日に続き11月16日に柏崎に向けた核燃輸送がありました 板橋では4名で監視行動を行いました。以下、その報告です。 11月16日 186体 GNF横須賀(グローバル ニュークリア フエル ジャパン) am3:00 日立物流(運送会社) 4台 am3:25 日立物流 3台 am3:50 上組 4台 板橋笹目橋 Am4:45 日立物流 4台 Am5:15 日立物流 3台 Am5:15 上組 4台 なお、10月17日にも 196体 11台の輸送がありました。 柏崎ではこの日は200名で抗議集会を行いました。11月16日は100名規模の抗議集会を行ったようです。 以下新潟からの報告です。 抗議行動は85年の1号機の運転開始から26年間続けています。昨日の新潟日報記事送ります。空間線量はトラックが通過した瞬間、0,033マイクロシーベルトが0.079マイクロシーベルトに跳ね上がりました。 http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/29266.html 5号機は1月、6号機は3月に定期検査に入り停止します。1,7号機の定期検査が12月中に終了する予定で、再稼働を許さないことが焦眉の課題です。今のところ運転再開について知事のスタンスは、「福島原発事故の検証がなければ、原子力発電所の安全性の判断は出来ない」というものです。中越沖地震以降、県と耐震安全性の議論を続けてきましたが、それなりの手ごたえを感じています。 (Kさんより) (注)板橋笹目橋をご存じない方に、東京・板橋(高島平)と埼玉・戸田市(ボートレースで有名)にかかる荒川をまたぐ新大宮バイパスの橋です。東京と埼玉(大宮方面)を結ぶ大動脈。トラックなどの交流量が多い。映画『キューポラの町』に出てくる荒川の土手は、この橋、東京から戸田市を見て右側になります。 どうでもいい話ですが 前号であの西山元審議官、“ゴミ掃除”の号令担当になったと書きましたが、東京新聞(11月19日付)、さすがというかなんというか“週刊誌”並みに「原発事故発生後の(略)勤務時間中に省内で女性職員とキスをしたり抱き合ったりとするなど不適切な行為を繰り返していた」と“過激”です。でも、この「不適切な○○」って、そう、クリントンさん(カタカナにしたいんですが紛らわしくなるので)からですよね。よくいい表現思いつくものです。昔ですが、ウソをつくことを「記憶にございません」といったり、賢いんでしょうね。そういうことに関しては。それと、彼、福島に赴任ですって。 「原発」の是非を決めるのは誰? 実現させよう!「原発」都民投票 「受任者」になって、署名を集めましょう! 原発の稼働、廃止は私たちが決める! 都民投票実現へ! 都民投票実現のための署名12月1日からです! まずは、やれることはやっていこうと思っていますので、 皆さんに呼び掛けたいと思います。 まず「受任者」になる。それが署名集めの第一歩です ◆詳しくは、下記アドレスをクリックしてください。 「がんばろう!さようなら原発1000万人署名」12・10集会 日時 12月10日(土) 13:30開会 (40分程度の集会の後に、パレードを行います。) 会場 東京・日比谷野外大音楽堂 http://sayonara-nukes.org/ *一緒に参加していきたいと思いますので、本通信で詳しいことなど載せたいと思います。 | |||